こんにちは
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます
せっかく先日新しい傘を買ったんですが、使わずに梅雨が明けそうです。
今年の梅雨は長かったですね~
しかも夏は猛暑とのこと
熱中症、脱水、それから感染症対策に十分気をつけないといけませんね
さて今日は糸リフトのお話です
*今回のお話は、「シルエットソフト」や「NCOG」といった、リフティングを目的としたロングスレッドの事で、PDOショートスレッド(ショッピングリフト、タイトニングスレッド)とは別物です。
たるみ治療のご相談をいただいた時に、糸リフトのお話をすると
「糸はまだちょっと早いかな・・・」
「糸は最終手段だと思っているので・・・」
と仰る患者様がよくおられます。
私も美容医療の仕事に就くまでは、「糸は60歳くらいになったらやろうかな」と考えていました。
さらに、糸リフトは半永久的だと誤解もしていたのです
今になって思うのは、
糸リフトは早いうちにやっておいた方がいいし、メンテナンスや微調整に使った方がいい
ということ。
なぜ?
それはたるみの原因は皮膚だけの問題ではないからです
たるみは骨、筋肉、脂肪、皮膚、全ての層の加齢変化によって起こってきます。
骨の萎縮
加齢が進むと、骨も痩せます。
もともとくぼみのあるこめかみや、眼窩、梨状孔(小鼻の横のくぼみ)、頬骨の下などはどんどんくぼみが目立つようになります。
額も丸さを失い、どんどん平坦に、骨っぽくゴツゴツとした印象になってきます。
顎も痩せて後退していくので、顎が短く・四角くなり、口を閉じる時に無意識に力が入るので梅干しジワができるようになってきます。
眼窩の広がりによって、目玉を囲んでいる脂肪組織が眼窩外に逸脱し、いわゆるeye bagができてきます。
脂肪の減少・皮下組織を支える靭帯の弛み
たるみが出てくると、顔が四角く、大きく見えるようになり、「太った」と感じる方もおられると思いますが、実は脂肪は減少していきます。
皮下組織を支える靭帯も弛むため、重力に負けて脂肪が下方に移動し、「頬はこけているのに口周りはもったりしている」という状態になってきます。
脂肪は上図のように、いくつかのお部屋に分かれているのですが、脂肪が減ることにより、それぞれのお部屋の区切りが目立つようになり、ゴルゴラインやほうれい線、マリオネットラインが目立つようになってきます。
なんかもう自分で書いてて怖くなってきた
お肌の弾力低下、拘縮
若いお肌はコラーゲンやエラスチンといった、お肌のハリを保つ成分がたくさんありますが、加齢とともにそれらは減少し、構造も崩れてきます。
眉間や額、目尻のシワなど「表情筋によってできるシワ」は、若いころはすっと元の形に戻ってくれますが、年を取ると皮膚の弾力性が失われ、筋肉も皮膚も固くなり、そのまま深いシワとして刻まれてしまいます。
ぎょえー
「たるみ」=3つ目の「お肌の弾力低下」だと思われている事が多いかもしれませんが、肌の弾力低下はたるみの原因のごく一部、しかも最も表面的なものでしかないのです!
糸リフトで改善できるのは下垂した脂肪とそれに付随して下がってしまった皮膚を持ち上げることだけです。
しかもー。
下垂した脂肪を元の位置に戻す(reposition)するには、結構たくさん糸を入れる必要があるのです。
糸リフトのリフト力は入れる本数に比例するので、たくさん入れれば入れるほど当然引きあがります。
線をたくさん引くとどんどん面に近づくので、本数を増やす=面で引き上げるのに近くなる、ということです。
(なので最近はテスリフトなど、メッシュ構造を持った糸が人気なのです)
シルエットソフトも、三角錐の立体構造を持つので、普通のトゲ付きの糸よりも面で引き上げる感じに近くはなります。
いやあ、シルエットソフトの講習をセミナーを初めて受けた時は、「糸ってこんなに上がるんだ!」と思って、「じゃあフェイスラインからこめかみに向かってL字に入れたら、下垂した脂肪が一気にrepositionされて一網打尽やないか!」と思ったんですが
現実はそんなに甘くないです・・・
糸だけでそれなりの結果を出して、1年~2年効果を維持しようと思ったら、シルエットソフトだったら最低片方4本くらいは必要になると思います(左右で8本)。
それよりなにより、糸の最大の弱点は、
骨の萎縮や脂肪の減少、靭帯の弛み、表情じわの改善にはつながらないということ
糸をいっぱい入れても目の窪みは治らないし、平坦になった額をまあるくすることもできません。
眉間や額、目尻のシワも治らないし、顎の梅干しジワも、口周りの縦じわも治りません。
糸を入れた直後はすごく変わったように見えます。
ほうれい線やマリオネットラインもものすごくわかりやすい形で浅くなります。
でも、残念な事に
長持ちしません
なぜなら、表面を上げただけなので、それを支える骨や靭帯は変わっていないし、失われたボリュームは補充されていないからです。
一瞬ぎゅんっと上がっても、支える土台が頼りないままではすぐにもとに戻ります。
こうやって書くと、「この人、アンチ糸リフトやな・・」と思われるかもしれませんが、
糸はしょっちゅう使いますし、患者様におススメもしています
ただ、私の場合は、ですが、
ヒアルロン酸やエランセなどで、弛んだ靭帯をしっかりと補強し、こめかみや額、顎のボリュームロスを補う、といった土台作りや輪郭形成をしっかりした上で
微調整として片方1~2本
という感じで使用します。
そうすると、ものすごく綺麗に仕上がりますし、長持ちもします。
あとは、アレルギーなどでどうしてもヒアルロン酸などが使えない時など
また、糸リフトは半永久的に効果が続くわけではないので、土台をしっかりさせてから、メンテナンスとして1年から2年に1度入れるとよりよいと思います。
表情筋によるシワの予防にはボトックス、お肌のハリを取り戻すにはベビーコラーゲンやエランセ、エンディメッド、ダーマペン、マッサージピールなどが必要になります。
(ちなみにエランセとエンディメッドの相性はものすごくよくて、エランセを入れた後にエンディメッドすると肌がもっちもちになります)
ただ、糸リフトを得意とされている先生方であれば、もっと効果的な糸の入れ方をご存知なのかもしれません。
もし、糸リフトだけをおススメすることがあるとしたら、
骨萎縮もまだほとんどなく、ボリュームロスもなく、お肌のハリも十分な若い方のタルミ予防としては非常にいい選択肢だと思います。
なので、
糸リフトをするなら、若いうちに
お顔の骨は、20代から痩せ始めていますよ
昨日、美容に全く関係ないことをダラダラと書いてしまった反動で、今日はまじめにダラダラと書いてしまいました
最後までお付き合いいただきありがとうございました
黒田でした
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