小沢くんの新曲に「カルピス」が出てくる理由 | clover chronicles Ⅱ

clover chronicles Ⅱ

b-flower・Livingstone Daisy 八野英史の音楽年代記 クローバークロニクル2

 

かつてアメリカが憧れの存在であった頃、松本隆さんは自らのバンド はっぴいえんどの曲『はいからはくち』の歌詞の中に欧米文化の象徴として「コカコーラ(こかこおら)」を登場させる。

 

その後も日本のポップミュージックには(そういう意味合いに意識的であれ無意識であれ)しばしば「コーラ」やそのバリエーションとしての「コーヒー」や「紅茶」「ジンジャエール」などが登場する。

 

ニュース Zeroのインタビューで、米国在住の小沢健二は米大統領選挙を “コーラとペプシを選んでるような状態” だと。

“日本はガラパゴスでいいんじゃないか” と言う小沢くん。

“何でも欧米の基準に揃えて考えることはしなくてもいい。日本は日本の良いところをたくさん世界に提示できる”とも。

だからこの新曲に登場した流動体は「コーラ」でも「コーヒーミルク」でもなく日本産の「カルピス」だったというわけだ。

そして楽曲タイトルは『流動体について』。

 

“音楽にいろんなことを詰め込んでボロボロになる” 覚悟がまたできたということか。この最新型の「政治的な」歌を携えてフジロックに出るという。

なるほど、すげえと思った。