大変ご心配をおかけしてしまって申し訳ありません。 | clover chronicles Ⅱ

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b-flower・Livingstone Daisy 八野英史の音楽年代記 クローバークロニクル2

皆さん、大変ご心配をおかけしてしまって申し訳ありません。

悲しみは簡単に癒えるはずもありませんが、岡部くんの急逝についてのSNS上での皆さん(ファンの方々や、彼が仕事していた劇団の方々、在籍していたバンドやユニットのメンバーの方々)の言葉を読ませて頂いて、「やっぱり岡部は岡部だったんだな。どこでも誰とでも親友のように接し、全ての友人やファンの方に心の底から愛されていたんだな」と再確認しています。(彼は生前、他の現場のことは僕らには全く語らなかったので、他の活動をほとんど知らないんです。)

90年代半ばから、僕はb-flowerのライブのメンバー紹介の際に必ず「b-flowerの屋台骨を支える男オカベーロ、岡部亘!」という風に彼を紹介していました。
音楽的な部分だけでなく、精神的な面でも僕もメンバーも常に彼に頼っていました。彼はb-flowerという『舟』の帆を支えるマストでした。
今、僕らはそのマストを突然失い、流れついた見知らぬ港で途方に暮れています。
果たしてこれをまだ『舟』と呼んでもよいのか…。もしかして、ここが僕らの最後の港になってしまうのだろうか…と。

まだ全く心の整理がついていません。
ただこのまま時を止め、悲しみに暮れ続けるわけにはいきません。
一番無念に感じているはずの岡部の為にも、とにかく今できることをやって行かないとと思っています。

『メロディフェア』と言う楽曲が手元に遺っています。
サカナさんと僕と岡部の3人のバンドLivingstone Daisyで作夏に仕上げたカバー曲(原曲 Bee Gees)です。
3人がそれぞれ代わる代わるメインボーカルをとっている静かだけど楽しいカバーです。この作品を近々発表できればと考えています。

事態を信じられず、この言葉をまだ彼に言えてませんでした。
ベーロ、どうぞ安からに眠って下さい。
なんとか、なんとかみんなで踏ん張ってみるわ…

八野英史