犬との旅 明石へ
旅と言っても仕事に便乗。やっぱり仕事だから終わってみるとのんびりは出来ないかった感が残る。荷下ろしの時間があるから、なんだか時間に追われた感じがして、ここの後はあそこまで走って、あそこで休んで何時頃に出発して、どこで高速に乗れば何時に到着するからどうのこうのって、まるで学生時代の修学旅行の計画みたい。こうなると、血液型がいつもB型に間違われる俺のA型の血液がビンビンに反応して、細かい予定を紙に書き出したりしないと気が済まない始末。
本当は「起こるにまかせよ」的な旅がしたい。いつの日か犬と日本中を彷徨い走りたい。
今回の仕事は11/24着納品で、兵庫県は明石市まで大豆油6tとあまに油4tの計11000ℓの積み合わせで輸送した。
積み込みは11/22に千葉は新港にておこなった。
一度横浜に帰宅。
夜から雨が降り、隣の家との間のトタンに激しくあたり音を立てていた。本降りになったようだ。
翌23日の明け方にポーリーを連れて車庫を出発した。
いつものようにロボに気がつかれないようにそっとポーリーの耳元で囁いた。
「いくよ」
ポーリーは飛び起きた。
手早く支度を済ませて外に出ると、まだ雨風が激しかった。
会社に行き、トラックのエンジンをかけた。
シートの位置が高い大型トラックだからポーリーはシートにジャンプできない。ポーリーを抱きかかえて助手席にのせた。
誰もいない街の濡れて黒光りしたアスファルトには、風で落ちた枯れ葉が散らばっている。
夜中でも流れの速いR246からR16へ出る。
相模原を抜けて橋本から津久井湖の堤防の上を走る。ポーリーが好きそうな景色だが暗くて何も見えない。一応、窓を開けてやると外に鼻を出して一生懸命匂いをかいでいた。
相模湖の湖畔沿いの国道は車線が狭く曲がりくねったカーブもきつく、大型トラックで走るときにはセンターラインを、はみ出なければ曲がれない場所が何カ所もある。少しだけ運転に集中をしたい。
ポーリーには悪いが全開の助手席の窓から落ちたら大変だから閉めさせてもらった。
相模湖ICから中央高速にのるときには、雨も止み明るくなり始めていた。
途中のサービスエリアでトイレ休憩をした。
甲府昭和ICで国道に降りて20号線を走る。
空は晴れて来た。
長野県との県境あたりのほとんど一人で走っているときには通り過ぎる道の駅に入る。
降りれるから尻尾を振って喜ぶポーリーを抱きかかえて下ろす。
車の少ない駐車場をポーリーは好き勝手に歩く。寝泊まりしていたキャンピングカーから歯を磨きながら出て来たおやじに興味を持ったポーリーが近づく。
川がある事に気がついた。ポーリーを呼んで川に降りた。歩きやすい川沿いの木々の中をしばらく散歩した。
いつもは通り過ぎていた場所にこんなところがあった。
水がとても冷たく澄んでいて綺麗だった。
足を止めてみないと気がつかない場所があるのだね。
朝日を浴びているポーリー。
つづく

