まだスケジュールの都合で採卵後診察に行けていないが、採卵後、体調も悪くなく、いつも通り過ごしている。昨日などはエアコンの買い替えに伴い、業者がリビングに入ったが、その後の掃除、床や壁を拭きあげたり掃除機をかけたりも普通にできた。
今回の採卵を通じて感じたことは、「息子は思ったより大人で、夫は思ったより子供である。」ということだ。
採卵後、夫は誰も何も言っていないのに一人で精液所見が載っている紙を見ながらブツクサブツクサ言い始め(私は家事をしながらその様子を目の端で追っていた)、何故かわたしに当たり始めた。
「こんなに努力してこんなに精液所見が悪いなら、俺はどうしたらいいんだ!」
「精液所見はデブ指数と反比例だと思っていたけど、そうじゃないじゃないか!」
「めちゃくちゃ勉強頑張ったのに、高校時代に志望校判定模試で判定が全く上がらない時と同じ気持ちだ。」など。
今だな、と思い、敢えて言っていなかったことを伝えてみた。
「あのさ、私は4月の上旬からずっと言ってたよね、『おそらく5月のこの辺りで採卵だから、早めに男性外来で精液検査をしたらどう? 今やってる努力の方向性が正しいのか、現状確認したら?もし、修正する必要があるなら、本番までに時間が必要だよ。』って。息子の土曜の塾の送迎をしてくれていたから、『男性外来いくなら、私が送迎、代わりに行くよ。』とも言ったよね。それを何度も何度も聞き流し続けて、採卵一週間前になってやっと行って。
本番一週間前に現状E判定だってわかったところで、何ができるん。入試の一週間前に判定模試受けるやつがどこにおんねん!!
言いたいのは、精液所見それ自体であなたの人間の価値は少しも変わらない。ち○この大きさと同じ。男はやたらと気にするけど、それで彼氏や夫を選ぶ人、見たことないわ。でも、不妊治療の取り組みの在り方次第では、精液所見でなくあなたを見損なうことも、あると思う。」
夫は確かに、今回の採卵に向け、前回の採卵(三月中旬)後から色々と真面目に取り組んでいた。週に2、3回、夜中にジムに通い、特に「坂路」というメニューにハマり、下半身の筋トレをやり続けていた。歩数も毎日測り、『これだけ歩いたよ!』とLINEで教えてくれたりもしていた。サプリメントもきちんと飲み、切らすと早く買ってくれ、と私をせっつくくらいで、単身赴任先でも欠かさず飲んでいた。お酒もエナジードリンクも控え、カフェインも飲み過ぎないようにしていた。
これらは皆、男性外来の受診を念頭に置いたから、出てきた行動なのだ。そもそも、うちの夫の場合、男性外来を受診することを念頭に置くと、そうでない場合に比べ、毎度大きな行動変容が見られる。わたしはそれを狙って、要所要所で「男性外来を受診しようよ。」と夫に提案する。精液所見をよくする為の生活上の注意を逐一するより、この『男性外来目標効果』を利用するほうがわたしのストレスも少ない。前々回の採卵から、夫の精液所見の不調が続いていたため、今回の採卵を決める時に、男性外来も受診しよう、という話を夫婦でして、夫も同意していた。受診を約束しただけで、夫が自ら努力し始めたところまでは今回も想定通りだった。
ただ、『男性外来目標効果』によって地道に努力を重ねることだけでなく、実際の受診によって、今やっている努力が上手く効いているのかを早めに確認することも大事なのだ。私たち夫婦が不妊治療をしているクリニックは、毎日男性外来もやっている。夫の場合、精液所見は体調や調整次第でいくらでも変わり得るものだから、自分の現状を把握するため、いくらでも利用すればいいと思う。
ところが、「もう少し痩せてから受診し、いい結果だけを受け取りたい。」という夫の完璧主義が発動したのか、実際に受診したのは採卵一週間前だった。当然、男性外来から戻り、予想外の結果を見てやさぐれる夫。ちょうどGW中で夫婦二人で食事ができたので、言いたいことも抑え、それまでの努力を最大限労い、あと一週間でできることを洗い出した。
・ジムのトレーニングを、筋力強化系メニューから、精液所見が良かった時にやっていた有酸素運動に切り替えた
・睡眠時間が全く足りていないので、少しでも睡眠の質が高まるように、私が採卵前に卵子の質改善の為に飲むようにしているメラトニンを分けてあげた
・優先順位を「運動>睡眠」から「睡眠>運動」に変えた
・「院内採精」から、近くのホテルで採精し、採精後5、6分で持ち込む「ご近所採精」に変えた
しかし、一週間は短過ぎた。採卵日の精液所見はZyMotもできず、体外受精(ふりかけ)もできないほどの最低の結果となった。
「夫は思ったより子供だ。息子より手がかかる。」と思った。