*このブログは、一夫婦の不妊治療の過程を記したものにすぎません。

この記事は貯胚や年齢や確率などに触れているため、読んでいて気持ちの良い記事ではないかもしれません。読まれるかどうかはご自身で適切に判断していただけるとありがたいです。


 

 

 結論から言うと、移植周期には入らず、採卵を重ねてやることにした。

 

 計算上、貯胚しているものの中に正常胚は2個程度あるということになる。(→

 

 

 

ただ、この値は計算上のものなので、下振れする可能性がある。また、「正常胚が二個ある」という仮定に立ったとしても、それは盤石な備えとは言えない。この二つが採卵を重ねることにした主な理由だ。

 

 まず某氏に「私の17個の貯胚の、正常胚の期待値は2.02個と出たのですが、どう思いますか。」と正常胚の見積もりについて、意見を聞いてみた。 某氏がAIの“Claude” にその場で正常胚期待値を聞いてくれて、Claude からも2〜4個と返ってきて、「大体あってるね。」とのことだった。

ただ、当然のことながら、これは単に見積もり計算にすぎず、実際は下振れする、ということはもちろんあり得る。

 

また、次に考えたのは、「二つの正常胚があったと仮定して、それは十分なのか。」ということだ。某氏は、「一つの正常胚の出生率はだいたい半分。」と言った。これは事前に調べていた数字とほぼ同じだった。

Pirtea らの(2021)データでは以下のようなデータが出ているが、

移植回数 1回あたりの出生率 累積出生率
1回目 約 69.4% 69.4%
2回目 約 59.3% 87.9%
3回目 約 60.3% 94.9%

アメリカのSARTの公開データや、複数の論文を統合したメタ解析では、一つの正常胚あたりの出生率は50%から60%の間に収まることが多い。これに私の年齢などを考慮すると(同じ正常胚であっても、35歳未満のものと、40歳以上のものは出生率が違うIrani et al., 2019 など))、某氏の言うように50%と見積もるのが妥当だと思う。従って、2個の正常胚の出生率は

1-(1-0.5)^2=0.75 となり、75%である。

(読者の方向けに、もっと一般化して一つの正常胚の出生率を55%と見積もれば、

2個の正常胚の出生率は

1-(1-0.55)^2=0.798 となり、79.8%である。)

この75%で良しとするのか、というと、やはり十分ではないと思った。

 

 そして採卵を重ねるとしても「今なのか、それとも一旦移植に入ってみて、その後なのか」という意思決定を助けてくれたのは、某氏の一言だった。Claudeの提言の一部に「数回移植してみて、重ねて採卵をするかどうか決めるのもよい。」というものがあった。これを某氏と確認しながら、尋ねた。

「私は今x歳ですが、9月には誕生日を迎えます。もし、Claudeの言うように、移植を数回してみてから様子を見て、『重ねて採卵をした方が良い』との判断に至った場合、次の採卵をする時には(x+1)歳になっています。x歳と(x+1)歳の採卵は違いますか。」

即答で「違う。」と某氏は言った。

ならば、今やるしかない。

 

 これらが、「今、採卵を重ねてやる。」という意思決定に至った経緯である。

「採卵を重ねるのか、移植周期に入るのか」に関しては、恥ずかしながらブレたり悩んだりしているところをこのブログでお見せしてしまった。でもこれが、私たち夫婦の不妊治療のリアルです。