書名:小さな会社こそがNo.1になるランチェスター経営戦略
著者:坂上仁志
出版:明日香出版社
発行日:2009年8月14日初版発行
2012年8月22日 第30刷発行
なぜ上司は「人の3倍○○しろ」と言うのか
あなたは上司から、「人の3倍、勉強しろ」とか、「人の3倍、お客さんを訪問してこい」などと言われたことはありませんか。
「なぜ3倍なのだ、2倍じゃダメなのか?」、とか「人より多く努力していればいいんじゃないの?」と疑問に思いますよね。
実は、上司が言う3倍という数字は、経験則からではなく、「ランチェスター戦略」という理論によって、しっかり裏付けされた数字なんです。
ランチェスターは、第一次世界大戦の際、イギリス軍とドイツ軍の戦闘機の損害状況を調査し、戦略の立て方の法則を見つけた人です。
そのランチェスター戦略では、「自分と相手の力の差が3:1になると、逆転が困難になる」という結論が導き出されています。(「3:1の原理」)
だから、上司があなたに、「人の3倍○○しろ」と言うのは、「他の追随を許さないだけの、しっかりとした実力をつけろ」という意味なのですね。
スマップもランチェスター理論を歌ってる?
きっとあなたも、スマップの歌う「世界に一つだけの花」という曲をご存知でしょう。ナンバーワンじゃなくていいよ、オンリーワンであればいいよ、という曲です。
あの曲も、実はランチェスター理論で説明できてしまうのです。「なぜオンリーワンを目指すべきなのか」、面白いですよ。
例えば、オリコンのシングルCDランキング1位。これは、毎週のように変わっていきますよね。ナンバーワンは、いつ、他のシングルに逆転されるかわかりません。
あるミュージシャンが、「よし、ナンバーワンセールスを目標にしよう。みんなに気に入ってもらえる曲をつくろう」と欲張ると、今までと曲のテイストが変わり、支持してくれていた人たちが離れてしまいます。自分を支持してくれていた支持層が、同じ支持層の2番手、3番手のミュージシャンに取られてしまうのです。
ですから、先ほどの「3:1の原理」に基いて、まずは特定の(自分の支持層の)4分の3の支持をがっちり固めます。いきなりナンバーワンを目指すのではなく、他の追随を許さないオンリーワンになるのです。
オンリーワンになるのが難しい、と思われる場合は、ターゲット層を絞ります。例えば、このミュージシャンの場合なら、「○○県のアニソンファンの間ではダントツで人気がある」、といったようにです。
狭い範囲でオンリーワンとなることができたら、つまり支持層の4分の3以上の支持を得ることができたら、次に範囲を少し拡げて、またそこでオンリーワンを勝ち取る。
これを繰り返していけば、「気づいたら、全国で知らない人がいないくらい有名になっていた」、「いつのまにかオリコン1位を獲得していた」、ということになるはずです。
では、そのオンリーワンになるためにはどうすればよいか、という戦略の立て方が重要になりますが、それはこの本「ランチェスター経営戦略」に詳しく書かれています。興味をもった方は是非、御一読ください。
注1:ランチェスター戦略に詳しい方は、「1位」をここでは「ナンバーワン」、「No.1」をここでは「オンリーワン」と置き換えて見てください。
注2:「ランチェスター経営戦略」の本文には、上司の話もスマップの話も出てきません。あくまで私が解説の例として使っています。
小さな会社こそがNO.1になる ランチェスター経営戦略 (アスカビジネス)/坂上 仁志

¥1,620
Amazon.co.jp