クライマーの山野井泰史さんの宿命で学ばせていただいています。
①42番乙巳・日居天中殺
②日年律音
③日月・月年干合
④東天運
⑤主星司禄星
⑥月支の母
⑦日支・年支・月干の正妻
山野井さんには同じ登山家でもある奥様がいます。
妙子さん。
今でもそうですが、特に若い頃のお二人は、
どちらも童顔というのもあってかわいらしい雰囲気がありました。
泰史さんの宿命には日支・月干・年支すべてに正妻がいます。
「両手に花」なんて言われたりする形ですが、
泰史さんにとっては私生活においても
クライミングにおいてもパートナー。
月干の自分のいちばん近いところにいるとてもたいせつな存在です。
この形にぴったりの現実になっていますね。
泰史さんは日月・月年にそれぞれ干合を持ち、
気を変化させて危機に対応できる宿命をお持ちですが、
妙子さんは庚。
どんな時でもけっして自分は変化しません。
妙子さんの生年月日がわからず、諦めかけていましたが
泰史さんの本の中にヒントがありました。
泰史さんと同じ主星司禄星、そして天極星、自我薄。
年支と日支が準方位で、同じことを繰り返し試行錯誤することが苦になりません。
クライマーには欠かせない要素が揃っていると思いました。
また自分発の行動力は薄いのですが、前に出る気が86%!
興味深いのが、
妙子さんの庚と泰史さんの年干乙が干合すると
山野井さんの精神は妻一色になります。
妻干は後ろ剋でもあり、自分を突き動かす力にもなります。
さらに日干まで干合してしまえば
天干は自我一色になって自分が強化され、
それでも妻干は消えることなく、現実の自分を支え続けます。
この記事の中で泰史さんはこう言います。
「僕は妙子に対してはいつもよりプラスアルファがんばる。
それは妻だからかも知れない。
けれどそんなに相手のことを深刻には考えていない。
妙子だったらほっといても限界まで生きようとするだろう。
そう、信頼している。
限界までがんばって死んじゃうのだったらそれは仕方ない。
それまでだ。」
この言葉、至高だと感じます。
相手への深い信頼と、人間としての余計な生への執着のなさ。
世の夫婦、すべてこうだったらさぞ様相が変わるでしょうね。笑
それにしても妙子さんの宿命。
先の記事の中にもありましたが、
生死の境を彷徨うほどの状況にあって
体力も限界のはずなのに
それでも信じられないほどの力を出すことができる。
これは庚の持つ「徹底的に戦うパワー」だと思います。
(自我薄の影響もありそうですが)
泰史さんと同じ主星司禄星ですが、
庚の器に入る司禄星は意味合いが少し違います。
「状況を見ながら臨機応変に準備蓄積の才覚がある。 緊急な出来事にも対処して、必要なものの工面などもすばやくやってのける。 日ごろの地味な信用の積み重ねも背景にはあるので、緊急が利くともいえる。」 |
定形文言にある「お金」を「必要なもの」に替えてみました。
自我薄+天極星らしいなと思ったのは、
妙子は過去にまったく執着がない。
過去の出来事はどんどん忘れ、まったく引きずらない。
登った山をあまり覚えていない。
必要以上になにかに心を揺さぶられることもない。
小さな出来事に嬉しそうな笑顔を見せるが、激しく怒ったり、極端に悲しんだりしない。
ただ、自我薄は平気で危ないこともできるので
泰史さんもドキュメンタリーの中で妙子さんの危機意識の薄さについて
言及している場面もありました。
しかし、その危うさをカバーしている要因の一つには
「自分が現実から助けられる(火生土)」という、
生まれついての救済措置があるからじゃないかなとも感じました。
泰史さん↓
妙子さん↓
これもよく似てますね。
どちらも東西から自分が生じられる形です。
でももちろん運だけではないんですよね。
「妙子はすぐに過去のことを忘れてしまうが蓄積された力がある。
これだけ登っていたら、3回くらい死んでいてもおかしくない。
そこを生き抜いてきたのは運だけではない。
妙子の実力だ。」
(泰史さんのインタビューより)
泰史さんの人生は妙子さんなくしては完成せず、
妙子さんにとってもそうなんじゃないか。
まるでぴったりと隙間なく合わさる完璧なパズルのふたつのピースのような
お二人の宿命を見ながらそう感じました、