クライマーの山野井泰史さんを見せていただいています。

 

 

 

 

①42番乙巳・日居天中殺

②日年律音

③日月・月年干合

④東天運

⑤主星司禄星

⑥月支の母

⑦日支・年支・月干の正妻

 

 

③東天運

陽占を見て、南北(精神)の縦線に現実的な星が表われ、東西(現実)の横線に精神星が表われる形です。


場所と星の質が逆になることによって、ある種の逞しさが生じ、庶民性や野人性が強くなり、特別意識を持つことなく、大衆的な生き方ができると言われます。

 

情的な思想、情的な哲学といったものが融け込みやすい形でもあります。

 

体験や経験から自分独自の思想・哲学が生まれ、人生を生きていくプロセスで、徐々に自分の生き方が定まって行きます。

 

また、山野井さんは、「衝段の型」という特殊型をお持ちです。

 

これは、最大剋線から段階式に4→3→2→1と、ある年数の経過によって順番に才能の内容が変化する形。

 

才能自体が別のジャンルに変化するのではなく、その中で脱皮していきます。

 

また、『個の才能から、集の才能へと移行することがある』と言われています

 

 

山野井さんの星図を見てみると

 

 

最大剋線は牽牛星です。

 

この星を燃焼させることが人生でも最重要課題になります。

 

自分の意志とは無関係に、牽牛星の燃焼をさせるべく突き上げるような衝動が起こります。

 

北の貫索星、主星の司禄星・調舒星も剋線はありますが、この能力を発揮・拡大させるためには経験や導きが必要になります。

 

 

東天運の牽牛星は

 

『情的、奉仕的な要素で、身近な人たちや同業種の人たちのまとめ役。』

 

に才能を発揮するとなっています。

 

 

しかし、山野井さんのこれまでの活動を見ると、

 

東天運調舒星の文言がぴったり来る気がします。

 

『日常生活の中での孤独性は常に新しいものを求める前進力になる。

周囲とはズレるが、人間の生と死に関する分野において才能発揮が出来る。

精神的なものではなく現実的なものの中での発揮になる。』



また、貫索星の文言も
 
頑なな自我を生み出す傾向が強まる。
その自我を使って、単独行動をもって商人の才能を発揮する
商いの内容がどういうものであるかは関係ない。個人的な範疇
単独での商売や職人的な一業への専心の中に最大の才能が発揮される。』


これもまさに今までの生き方ですよね。

ただ、山野井さんのドキュメンタリーの中で

高校生時、彼と一緒に山登りをしていた友人はこう言っていました。

「まあ学校だともう全然なんかもう、普通のっちゅうかやる気感じられないというか(笑)

(でも)山に行くとすごいリーダーシップと言うかすごく頼りがいのある男になるんですよね」



山野井さん自身も

『パートナーがほんとに楽しんでくれてるかなっていつも意識があるんだよね。

自分さえほんとは楽しんでいればいいじゃないですか。

なのに半分くらい、パートナーが楽しんでくれてるかなっていうのをすごい意識するんだよね、俺ね』

と話しています。


孤独性、単独、個人的、職人的、そして生と死。

それと同居するように、同じ志を持つ仲間たちへの思いは「個人的かつ果たすべき霊魂」のたいせつな要素として山野井さんの中に息づいているのでしょう。