前回から、2013年にNHKで放映された「神の数式」に出てきた物理学者たちについて書いています。

 

 

 

 

きっかけは、数式に「美」を持ち込んだポール・ディラック。

 

私はこの番組を見ながら、「これはつまり、視点を意識的に『神』に照準を合わせることで、自ずと正解に導かれるということなんじゃないか」と感じました。

 

ただ私のように、なんとなく漠然と「きっとそうなんじゃないか」ということではなく、それをひとびとに認知できる言葉やルールで地道に辿ろうとする物理学者たち。

 

 

 

ディラックによって解明された4つの素粒子の謎ですが、その素粒子同士を結びつけたり動かしたりしている3つの力の数式がまだこの時点では解明されていませんでした。

 

ここで登場するのが、「原爆の父」とも呼ばれる、ロバート・オッペンハイマーです。

 

 

ディラックのように、オッペンハイマーたちも「美しさ」を身につければ解決策が見つかるのではないかと考えました。

 

 

そして、ディラックとオッペンハイマーは、一緒に新しい数式を見つけます。

 

ただ、数式自体は完璧なのですが、それを計算するとどうしても「無限大」になってしまったのだそうです。

 

これはどういうことかというと、

 

無限大=すべてのものが存在してはならない

 

という意味なのだとか。

 

 

 

この問題が解決しないまま、世界は戦争へと突入します。

 

そして、オッペンハイマーはこの戦争中に自分が中心となって作り上げた原爆で多くのひとびとが亡くなったことで深い自戒の念にさいなまれ、第一線から身を引いたのでした。

 

結局その後、この天才科学者は反体制と見なされ、公職追放を受け、生涯抑圧された生活を送ることになったのだそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

23番丙戌、主星鳳閣星。

 

神界火性の鳳閣星の意味↓

 

 

本元にそびえる鳳閣星の山脈。

 

それが自刑、対冲ののりしろとなり、忍耐力を持ち、試行錯誤を繰り返しながら高い問題解決力を発揮する、主観を交えない観察者を作り上げます。

 

前回のディラックも干合によって火性に変化しました。

 

火性といえば「先見性」。

 

まだ誰も感知し得ない世界を先取りする力があることを思い出します。

 

 

また、天干の鳳閣星と龍高星の二連↓

 

 

この二連は「新しい世界の夜明けを作るときには不可欠」と言われます。

 

 

 

そして、オッペンハイマーのリレーバトンは、極東へと引き継がれました。

 

終戦後、原爆の被害国である日本の物理学者、朝永振一郎からオッペンハイマーに手紙が届いたそうです。

 

「私(朝永)は戦争中に無限大の問題を解決する方法を見つけていた。
しかしそれを発表する機会を欧米に奪われていた」


朝永振一郎の論文を読んだオッペンハイマーは、世界でもっとも権威のある「フィジカル・レビュー紙」に掲載されるよう手助けし、その数年後朝永博士はノーベル物理学賞を受賞します。

 

 

 

 

 

 

 

11番甲戌、日座天中殺。主星石門星。

 

日座と入力なしの組み合わせ。

既存に従わず、新しい方向性を地上に根付かせる役割を持っています。

先入観を持たず、純粋な感性で世界を切り拓く人。

 

月干の辛と年干の丙は干合すると水一色。

状況に応じて入力なしの無限の知性が加わります。

 

ここで生まれた知性は異種融合しながら(日年半会)

最終的に支合で結果を出します。

 

 

朝永博士の研究で「無限大」の問題は取り除かれました。

 

このことをフリーマン・ダイソン博士はこう語ったそうです。

 

「戦争の廃墟と困難のさなかにあるニッポンで、国際的に完全に孤立状態にありながら、朝永はどうにかして理論物理集団を維持し、ある意味では世界のどこよりも進んだ研究を行っていた。
我々には深淵からの声のように響いた」

 

 

 

水→火と来て、木性に。

 

地上に精神が一旦降りて、力強く新しい方向性を身につけました。