ルドルフ・シュタイナー「天使と人間」(松浦賢 訳)よりほんの一部分ですが、印象深かったところを抜粋してみます。

 

 

 

 

シュタイナーは、人間は4つの要素から成り立ってると言います。

 

肉体

エーテル体(生命体)

アストラル体(魂)

自我

 

肉体はエーテル体が満ちている間は生きていますが、人が亡くなると肉体からエーテル体が離れることにより肉体は滅んでいきます。

 

 

 

シュタイナーは私たちの「眠り」について多く語っています。

 

現代において睡眠とは単に「身体の休息」と思われていますが実際はそうではなく、肉体の中でエーテル体はずっと思考をしている。

 

そして眠っている間、アストラル体と自我は肉体とエーテル体から抜け出るのだけれど、朝目覚めてから寝るまでに正しい理想主義を発達させておくと、アストラル体を高次の存在まで上昇させることが出来ると。

 

このような人は死んでからも更に次の新たな誕生までの時間も正しい方法で過ごせるのだと言います。

 

 

その「理想主義」というのは具体的にどういうことかというと、

 

 

 

人類への普遍的な愛、なのだそうです。

その反対に人への憎しみはよくないのだと。

 

 

 

 

それは次にまたこの地上に自分が受肉した時だけでなく、人類すべての遠い未来の進化にも大きく影響を及ぼすのだそうです。

 

 

 
※アルカイというのは「根源の力たち」あるいは「権天使」と呼ばれる高次の存在

 

 

 

この講演録を読みながら思い出したのが、聖書のコリント人への手紙第13章。

 

『たといわたしが、人々の言葉や御使たちの言葉を語っても、もし愛がなければ、わたしは、やかましい鐘や騒がしい応鉢と同じである。

 

たといまた、わたしに預言をする力があり、あらゆる奥義とあらゆる知識とに通じていても、また、山を移すほどの強い信仰があっても、もし愛がなければ、わたしは無に等しい。

 

たといまた、わたしが自分の全財産を人に施しても、また、自分のからだを焼かれるために渡しても、もし愛がなければ、いっさいは無益である。

 

愛は寛容であり、愛は情深い。また、ねたむことをしない。愛は高ぶらない、誇らない。
不作法をしない、自分の利益を求めない、いらだたない、恨みをいだかない。

 

不義を喜ばないで真理を喜ぶ。

 

そして、すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてを耐える。
愛はいつまでも絶えることがない。しかし、預言はすたれ、異言はやみ、知識はすたれるであろう。・・・・

 

 

このように、いつまでも存続するものは、信仰と希望と愛と、この三つである。

 

このうちで最も大いなるものは、愛である。 』

 

 

 
 

 

 
自由というのは、自分の好きなように生きること、ではなく、自分の自由意志で人間への愛を獲得すること。
 
無私に生きること。
 
その支えとなるために人智学(アントロポゾフィー)はあるのだとシュタイナーは言います。