前回は、隠れていたものを光のもとに出す役目を果たしたウィキリークス創設者のジュリアン・アサンジについて考えてみました。

 

 

同じように、この人が行動しなければ今でも私たちから隠されていたかも知れない事実を明らかにしてくれたエドワード・スノーデンについて観てみようと思います。

 

 

 

2014年に公開された映画「シチズン・フォー」はNSAやCIAにまつわる情報収集の事実とスノーデンの告発の経緯をリアルタイムで記録したドキュメンタリーです。

 

撮影監督は、スノーデンが内部告発をするにあたり、ジャーナリストであるグレン・グリーンウォルドに次いで二番目に接触したローラ・ポイトラス。

 

 

 

 

この他にオリバー・ストーン監督の映画「スノーデン」もあり、それもたいへん見応えがありますが、彼が告発した内容についてより深く認識するならシチズン・フォーがおすすめです。

 

 

 

エドワード・スノーデン(1983/6/21)

 

 

【勤務経歴と内部告発】

2005年アメリカ国家安全保障局(NSA)

2006年アメリカ中央情報局(CIA)にてコンピューターセキュリティ担当

 

2009年NSAと契約していたDELLにて中国相手のサイバー戦争に対する防衛技術に対する指導を行う(wikiによるとこの年、自国も中国のように監視システムがあるのではという疑念を抱いた、とある)

 

この間、一貫してNSAとCIAの情報関連の勤務につく。

 

2012年末、匿名の存在としてNSA批判で知られるジャーナリスト、グレン・グリーンヴォルトに接触を始める。その後NSAにマークされていた映画監督ローラ・ポイトラスにも接触。

 

2013年3月、NSAと契約するコンサルタント会社ブーズ・ハミルトン社に転職。

ハワイにある拠点「クニア地域シギント工作センター」のシステム管理者に就任。

後の情報源となる、個人情報に関する機密文書に常時接触できる立場となる。

 

2013年5月20日、協力者と会うために香港入り。

6月2〜3日、グリーンヴォルトとポイトラス、英ガーディアン紙の記者一名と会う。

6月5日、ガーディアン紙にて米大手電話会社ベライゾンの全通話記録提供問題に関する記事が公開され、これが最初の内部告発記事となる。

 

以降、アメリカ政府による一般市民および他国への通信記録の盗聴・傍受、インターネット記録の収集、ハッキングなど、それまで陰謀論と言われていたことが事実であったことを多数暴露した。

 

 

 

機密情報を持ち出すこともさることながら、忘れてならないのは、通信すべてが傍受される状況の中で、当局に感知されることなく、NSAにマークもされている協力者と連絡を取り合うことがまず至難の業だったということだと思います。

 

 

 

 

17庚辰 天印星エネルギー

 

古典には「舞台は大きいほど良く、小さいと不運を呼んでしまうことも。動乱期には大変な力を発揮する。」とあります。

 

辰は春と夏をつなぐ土性、季節の調整役ですが人を正したり、導いたりする介入の仕方になるので調整と言うよりぶつかり合いながらの是正になります。

 

「刃物を持った危うい赤子の行動は、時にはっとするような大胆な行動を引き起こす。無防備な冒険家という危うさを持っている。」(青龍塾 第三回算命学講座「庚辰」より)


庚辰のこの特質と自我薄(貫索星石門星なし)が相まって、怖いもの知らずの行動力は埋め込まれた役割と言えるかも。

 

 

この危うさを乗り切るためなのか、庚辰の座下にはふたつの変化する構造があります。

 

窮地に陥った時や行き詰まりなど、必要が生じれば乙は庚と暗合して、もともと彼の宿命にない辛(石門星)に変化。仲間を求め、助けを得る可能性が出てきます。

 

また、追い込まれれば戊癸が丙丁に変化、これも自分にない車騎星が加わり、牽牛星も増して役割を担った闘争構造になります。

 

 

彼はこの日干支の暗合構造の他、天干にも戊癸の干合を持ち、これも危機対応能力を備えています。

 

天干干合前

干合後

 

 

これに座下の暗合変化が加われば、さらに主観星の癸・調舒星(自分の思い)と乙・司禄星(身近なものへの執着)がゼロになり、仲間の助けを借りて、私心なく役割を担って戦う人になります。

 

 

 

 

そして日干は「庚」。

庚と己は干合しても自分自身は変化しない=本性として自分を曲げられない頑固さ不器用さを持ちます。

 

主星の金性玉堂星は激しさを含んだ戦略的知性であり、世の中の不合理なものへの反抗心が非常に強いものです。

 

「自分が許せないと感じた不正を前にした時に目をそむけず、正しいと思うことへの実現のために戦略的知性と備わった危機管理能力を武器に用意周到かつ思い切った行動を起こす。」

 

これが彼の宿命の強さだろうと思えます。
 
 
 
 
彼の2〜3旬の気グラフ。(位相法は上から日・月・年)
2010年から緑(司禄星禄存星)がトップに躍り出て、現実的前進力が非常に強くなっています。
 
2010年仕事場合破、自分に合わないことができなくなり改革する必要のあることに出会う
2011年心破、思い通りの現実を得るために細かい調整をするが
2012年自刑、心にそむくことが出来ない自分がいて
そして、2013年、仕事場が納音。大きく変化する時。
 
という流れで読み解いてみたけれど、やはり位相法は難しい・・・・。
 
 
 
スノーデンの協力者、ローラ・ポイトラス氏(アメリカのドキュメンタリー映画の監督・プロデューサー)もたいへん興味深い人物です。
 
 

見聞したままの事実を主観的脚色なしに伝達する役割を持ち、人と人との間に入ってまとめあげる政治力を発揮できる人。

 

 

 

前回紹介したジュリアン・アサンジもスノーデンに協力、支援を行っています。

 

世の中のものごとが大きく変化していくときに、こういう人たちの宿命が絡まりあって成し遂げられていくさまが非常に興味が尽きないというか心を強く惹かれるのです。