壁 | 書道家 北村雲星の小ネタ集

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長く生きれば生きるほど、巨大な壁にぶち当たる事が増えてくる。


それは考えるだけで不安になり、思い出すたび鬱になる、そんな障害。


決して乗り越える事も叶わない高さを誇り、決して破壊することの出来ない強度がある様に思える巨大な壁。


聳え立つ分厚い真白なコンクリートの壁は、途切れることなく地平線の彼方まで続き、断固として行く手を阻む。


或いは人によっては、壁は迷宮の様に入り組んで、周りがまったく見えなくなっているかもしれない。


或いは人によっては、壁は四方を囲い、塞ぎこむ以外に何もできなくなっているかもしれない。


気付くと壁はすぐ傍にある。


気付くと壁は目の前に立ちはだかる。


そしていつも壁を前に戸惑い、迷い、うろたえる。


壁の向こうに、進みたい道があるのに。


壁の向こうに、望む未来があるのに。


壁の向こうに、心の平安があるのに。


いつでも壁が大き過ぎて、堅そうで、押し潰されそうで。


何もせずに壁を眺めているだけ。


壁の前で右往左往しているだけ。


壁を避けて、望まぬ道に進むだけ。




……でも、少しだけ。


少しだけ、勇気を出して、壁に触れてみる。



すると、真っ白なコンクリートだと思っていた壁は、なんだかとても軟らかい。


……ってか豆腐じゃんっ、これっ!?Σ( ̄□ ̄lll)


栄養満点じゃんっ!!∑(゚∇゚|||)


と、いう事が多々ある。


いやむしろ、そればっかり。



本当は大した事ではないのに、多大に不安や障害と感じ、勝手に壁を作ってしまっているのは自分の心。


壁だと感じても、材質はたいてい豆腐。



壁は見てるだけでは分からない。


壁は触れてみれば世界が変わるかもしれない。


壁は食べると元気になるかもしれない。




書道家 北村雲星の小ネタ集-壁



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