『ココ』はメスのローランドゴリラ。
生後3ヶ月で病気にかかっている時に、パターソン博士と出会い手話を教わりました。
そしてなんと1000語もの単語を習得したココは、手話でパターソン博士と会話ができるようにまでなりました。
例えば、虫歯で歯が痛いことをココは手話で伝えて、治療してもらったりしています。
そしてココとの対話により、人類は、人間以外の動物が何を感じ何を考えているのか、初めて知ることになったのです。
例えば有名なお話として、ココと子猫のボールの話があります。
パターソン博士は、ココにたくさんの絵本を手話で読み聞かせてあげました。
ココは猫の絵本がすごく気に入って、誕生日プレゼントに猫をおねだりしたのだそうです。
3匹の子猫を見せると、その中から自分と同じようにしっぽのない1匹を選び、母親のように体を舐めてやったりしてすごく可愛がったのだそうです。
子猫に「ボール」という名前をつけて、とてもとても可愛がっていたのですが、ある日ボールは車にひかれてしまって亡くなってしまいました。
その話を手話で聞いたココは・・・
なんとボールの死を理解し、とても悲しいと手話で話したのです。
ではココは死をどのようなものだと認識しているのでしょうか。
以下、ココが研究者ムーリンと「死」について会話をした内容です。
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ムーリン『念を押しますよ、このゴリラは生きているの、それとも死んでいる?』
ココ『死んでいる さようなら。』
ムーリン『ゴリラは死ぬとき、どう感じるかしら?…しあわせ、かなしい、それとも怖い?』
ココ『眠る。』
ムーリン『ゴリラは死ぬと、どこにいくの?』
ココ『苦労のない 穴に さようなら。』
ムーリン『いつゴリラは死ぬの?』
ココ『年とり 病気で。』
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ちなみに手話の元は英語です。
『苦労のない 穴に さようなら。』は
実際には『Comfortable hole bye.』と語られたのだそうです。
動物の中で人間が一番賢いと思っていましたが、もしかしたら、死とか生とか根源的な概念に対しては、動物達の方が深く直感的に人間よりも理解しているのでは?と思ってしまいました。
『苦労のない 穴に さようなら。』
もしかして「死」ってそんなに恐ろしいことではないのかな、なんて考えてしまいます。
自然から離れて生きる人間は、「死」を直感的に理解できず、未知のものとして極度に恐れる訳ですが、大自然の中で生きる動物達は、人が思うよりも、「死」を優しい存在であると認識しているのかもしれません。
