たくさん読む
見知らぬ人の
幸せの話を
たくさん聞く
知らない誰かの
築いた話を
聖書を読むように
読経を聞くように
持ちきれない幸福を
棚にあげて
まだ欲しいという人

僕にはもう
分からない
おなじ言葉を
話しているのに
何を言っているのか
君のことも
ずいぶん時間がかかったけど
これだけは解る
もう
いらない。


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細い道を
はみださないように
下ばかりみて歩く
でも空を見たいんだ
朝焼けを夕暮れを
星空を明るい月を
望むのはそんなもの
顔をあげればいい
きっと知らなかった
見えなかったものが
これは誠実なんじゃない
ただの臆病者。


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送ってしまって
ぽつんと1人
会うべき人も
行く先もない
長い下り坂から
霧と夜景。
こっちは雨だったんだ
まるで修行のよう
欲しいを堪えて
かえるみち
送ってしまえば
誰もいない部屋
ぽつんと独り
さっきまでの風はない
それでもくるまって
眠る


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