雨の匂いがして
僕のささやかな
記憶をくすぐるから
無性に声が
どうしようもなく
声が聴きたくなった
いつもと違う
強く香る雨に
毛穴がふつふつと
沸くような不快感
泣きたく なるような
懐かしさ。
身の置き場がみつからない
どうしようもなくて
どうにもしたくなくて
ほんの少しのあいだ
目を閉じる
白昼夢のような雨
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弱い部分がぽっかり
口を空けて
そこから蔑む声がする
何になりたい
何にもなりたくない
許しを乞うな
祈りを止めろ
左右対称の景色が
ずっと迫ってくる
追われてるんじゃない
ついてきてるんだ
蔑む声は虫のこえ
弱い虫の声。
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