練習終了10分後、おそらく陸上競技場の最も近くにある映画館で陸上映画『ひゃくえむ。』観てきました。
原作は読んでなかったので『ハイキュー!!』でバレーボール人気が高まったように、世界陸上の盛り上がりをさらに競技の人気につなげるような作品ならいいなと期待していましたが…エンタメとは対極にある作品でした。
決して作品としての評価が低いわけではなくて、100m走って結局王道にして一番職人気質な種目であって競技経験者ならわかるそのマニアックさを充分に表現しています。
天才vs努力家…そんなわかりやすい構図を予想していましたが登場人物全員偏屈で誰にも感情移入できない。
何のために走るかはつまるところ何のために生きるかにつながっていて、陸上競技って人生に密着している。
人生における価値観は人それぞれだから走る理由も誰にも理解されなくて良いんだよ。
華やかだった世界陸上の裏側にも誰にも気づかれないたくさんの勝負がある。
その勝負で勝っても人生が劇的に変わるわけでもなく、負けても命まではとられないそんな事を経験で知っていても今日も走り続けているそんな大人に向けた作品だと思います。