ちょっぴり優越感も感じながら霞が関に通う2週間が終わりました。
今週はここまで法廷で明らかになった証拠を基に裁判官3人と裁判員8人で話し合いを行いました。
今回は弁護側も起訴事実は認めていたので白黒をつけるのではなく量刑の判断が主なポイント。
この判断を行うのに過去の似たような事件はだいたいどのくらいの判決がされているのかがグラフで示されます。
なので実際には±2年ぐらいの幅の中で自分の判断を決めていく事になります。
そして最後は意外にもアナログでメモ用紙に数字を書いて、それを多数決してチームとしての意見をまとめます。

ある程度道筋は見えてるとはいえ人の数年の運命を決めていく作業。
私たち裁判員には知識はないので本当にこれまでの自分の人生経験だけを基にして判断を決めていく事になります。
最終的に私は犯行の悪質性、計画性の有無などを100点満点で採点して懲役何年かの判断をしました。
話し合いをした事で当初の自分の見立てから+1年するのが妥当だと思いそれを自分の結論としました。

投票の結果は私の意見からさらに+1年されたものが多数となりそれが被告人へ判決として下されました。

チームでとことん話し合ってきた結果なので納得はしていますが意外とみんな厳しいなと。
犯罪を起こすなんて合理的ではないのは百も承知ですが、でも置かれた立場、状況によって正解じゃない選択肢を選んでしまう事が自分にもあるような気がして最大級に被告人を責める事はできませんでした。
もちろんこれも選ばれた裁判員が違っていればまた異なる結論にもなる事もありえたわけで、それがこの制度の求めている形なのかもしれません。
正直AIが判断したってそんなに大きなズレは生まれないとは思います。
ただ最終的には人の罪はやはりこうして人が悩んで悩んで決めていく必要があるんだなとは思います。
これからの人生事件に関わる事はできればなければいいですが、スポーツには関わってる身なので、一ファンとして判定に納得できない事もあるだろうし審判として判定をする立場にもなります。
そうした時に今回の経験が活きてくればいいかなとは思います。