やはり、東野マニアとして購入した本作品。期待を裏切らない仕上がりでした。湯川の教え子が出てくるとは意外な展開でした。これだけの科学の知識を持って作品を書ける作家は東野圭吾ぐらいでしょう。

1.透視す(みとおす)
あるクラブのホステスがお客さんの名刺を封筒に入れて、しばらく念ずると中身を透視して名前等が分かるという手品をやっている。その手品を用いて、会話を盛り上げるため、ある客のカバンを透視しようとするが、そこには客が会社からとった偽造小切手があった。実際には透視できていないのだが、透視されたと思った客はホステスを殺すことになる。
このホステスは美貌が優れているわけでなく、会話等で場を盛り上げるために、手品等を含めて、練習していた。その一つがコールドリーディングであり、相手の反応をみながら、いろいろ相手の隠し事を見つけ出していくテクニックであり、偽造小切手はコールドリーディングで知りえた情報。
なお、名刺が見えるトリックは赤外線を使ったテクニックであり、小さい機械を持ち歩き、念ずるふりをして小さいモニターをみていたというもの。
会話を盛り上げるための努力が生んだ悲劇。(ホステスの家族の話も関連しているが・・)

2.曲球る(まがる)
ある引退間近の投手の奥さんが車上荒らしに合い殺されてしまう。投手は引退せずに現役を続けたいが、体力の衰えと、妻の希望が引退して別の道に進むことであることを踏まえ、やる気が出ない。しかし、ある時、湯川の理論を使い、科学理論を伴った道を検討する。フォームを分析した結果、最盛期とはフォームが違うことが分かる。それを踏まえ、トライアウトを受けるがやはりうまくいかない。妻の死等の心情的なものが影響しているのか。しかし、捜査が進む中で、奥さんが次のチャレンジとして台湾野球界を目指せるようにといろいろ探していてくれた現実が判明。口では反対しながらも、投手のことを実際は応援していたことが分かり、投手は再度復活を果たすことになる。

3.念波る(おくる)
双子は以心伝心できるというところを援用した作品。春菜は若菜に危機が訪れているのを感じた主張する。しかし、実際は若菜が若菜の夫に襲われる可能性があったことから、春菜が心配し、度々同居している叔母に依頼し、若菜の状況を確認してもらっていた。しかしあまりに度々で叔母は頻繁に電話をしていなかった。若菜が旦那がやとった男に襲われた日はたまたま、電話をかけた日であった。
春菜と叔母は犯人が若菜の旦那だとうすうす気づいていたが、それを警察には言わない。もし違った場合には、若菜に縁を切られる可能性もあるし。。
そこで二人は、以心伝心ができるとして、旦那になんらかの動きをとらせて、犯人として裏取りをする作戦にでる。湯川はそれにのり、手伝い、結局のところ若菜の旦那は逮捕される。双子の以心伝心は永遠の謎。

4.猛射つ(うつ)
湯川の教え子が、姉を見殺しにした不倫相手の政治家に一矢報いるために、湯川から学んだ科学技術(レールガン)を用いて復讐を計画。最後は断念させるのだが、「私は君にそんなことをさせたくて科学をおしえたんじゃない」は迫力十分。
名著失敗の本質から、数十年の時を経て、失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇がリリースされました。ダイヤモンドハーバードビジネスレビューに寄稿していたものを再編成して、2012年7月に公表されたもの。様々な作者があり、内容には正直雲泥の差があるのですが、読みやすくそして大変役に立ちました。それではメモ的にまとめると・・。
やはり、1、2を合わせて読むと野中先生さすがです。正直、ほかも面白いのですが、最初の2章は秀逸。

1.戦場のリーダーシップ(野中郁次郎) 求められる現場感覚、大局観、判断力
リーダーに求められるのは、フロネシス(賢慮と実践的知恵(であり、フロネティックリーダーの要件は、以下の6つ。
①善い目的をつくる能力
②場をタイムリーにつくる能力
③ありのままの現実を直観する能力
④直観の本質を概念化する能力
⑤概念を実現する政治力
⑥実践知を組織化する能力。
ただし、日本軍の指揮官のリーダーシップを考える場合、もう少し単純化が可能。
刻々と移り変わる戦場のミクロの状況を理解する現場感覚(②、③)
戦局をマクロに把握する大局観(①、⑤)
その二つを基に、適時的確な指示を下す判断力(④、⑥)が必要。
硫黄島の栗林(好事例)、沖縄の牛島(政治的な判断力と実行力の欠如で結局大本営の言いなりになった点、インパールの牟田口(ジャッジメントに欠けていた例)、モンゴルの根本(好事例)、レイテ謎の反転の栗田(ジャッジメントに欠けた例)、キスカ撤退の木村(好事例)を紹介

栗林、根本、木村が身につけてた実践知、あるいは文脈の背後にある関係性を読み取る能力は、どうのようにすれば身につけることができるのだろうだろうか。それは、手本となる人物との共体験等、自らの経験あるいは、教養も重要な要素といえる。勉強の知識だけあっても対極的な判断はできない。

さらにリーダーに重要なのは、暗黙知を形式知化する能力であり、これは人にしっかり説明して理解させる能力である。

加えて、リーダーをリーダーたらしめる、人事組織である。硬直化した人事組織では組織を硬直化させる。

今の日本企業は、硬直化人事組織であり、知の共有もできていない。リーダーも投資案件の決裁を求めると、「大丈夫か」と聞くだけの上司が増え、「最後にオレが責任を取るというタイプの上司」は少ない。最初から大丈夫とわかっている投資なら、儲かるわけがない。リスクを負ってチャレンジするから意味があるのだ。

この状態を打破するためには、タスクフォースを作り、動きながら考え抜くのが一番というのが、野中先生の持論。動きながら考えぬくというのはかなり強くアグリーできる。

2.リーダーは実践し、賢慮し、垂範せよ(野中郁次郎)
これは前章の続き。
都合の悪い事実に頬かむりした結果、ドイツソ連不可侵条約に気づかず、日本は敗戦へとひた走ることになる。しかし、それに気づいていたわけで、何か手は打てたはず。組織に取って、都合の悪い真実は頬かむりしたくなるのが人間だが、それでは新たな知は生まれない。あらゆる場面でなぜを5回問うようなトヨタの姿勢が今必要。

また、リーダーの多くは、見たり、聞いたりで終っており、実際に自分で試したりしない。失敗を恐れるのが背景。結局試すということが大事。

リーダーは結局前章の6つのフロネティックリーダーの要件が必要であり、「想定外の現象への対応=新環境への創造的適応」が必要。

3.失敗の連鎖 なぜ帝国海軍は過ちを繰り返したのか(杉之尾宣生)
日本は過去の成功体験にとらわれ、歴史(戦争)の過去を検証することが行わず、自分たちに何が足りなかった等をまったく学習していない。また、科学技術の有効性への認識も欠落していた。つまり、過去の成功体験故に、「日本の軍事指導者が疑いもなく独善的で自信過剰な態度を取り続けたこと」が日本の失敗の連鎖の要因

4.プロフェッショナリズムの暴走(戸部良一)
トップのリーダーシップが不在あるいは弱体であったが故に、中堅レベルにはセクショナリズムがはびこり、権力は拡散する。権力の核心が中堅幕僚層に移行し、それを構成する軍事プロフェッショナル、テクノクラートの狭い合理性と独善性が政治を歪める。その上、中堅レベルで権力が拡散ししてセクショナリズムが蔓延し、より狭い合理性と組織的要求がせめぎあい、本来ならば組織の内部に封じ込められるセクショナリズムのせめぎ合いがしばしば政治の中心的位置を占めてしまう。

5.総力戦研究所(土井征夫)
ここではリーダー創出に必要な教育について、議論。
①リベラルアーツ教育を拡充し、歴史、哲学等を頭で考える訓練を行い、人間形成の一助とする。
②現場主義型リーダーの育成システムを確立し、たたき上げのリーダーを育成する必要がある。若手に権限委譲し、次世代のリーダーが実際に権限を行使する場所が必要。


6.最前線の指揮官の条件(河野仁)
部下は上司を見ており、結局の共感力のある上司についていくことになる。また、最近では戦争において、現地の住民を味方につけることが大事なようにダイバーシティマネジメントも重要。

7.石原莞爾 官僚型リーダーに葬り去られた不遇(山内昌之)
石原のような優秀だが、組織感応度の低い人間は東條により葬りされられる。しかし、官僚型リーダー(東條)と天才型リーダー(石原)がシナジーは発揮したらどうか。組織のダイナミズムが発揮され、大目標に近づくことができる。その理想は組織の永遠の課題かもしれない。

8.辻政信(戸部良一)
辻のように、偽作戦を出し、大本営の指示に従わない男であっても、作戦が成功すればそれが追認される。それを抑えられるリーダーの存在が不可欠であった。

9.山口多聞(山内昌之)
山口の優れている点は以下のとおり。
・状況が混乱し、情報が錯乱しているときも揺るがなかった確かな判断力そして大局観
・勇気(彼が武将として最も優れていた点は、その持って生まれた剛勇と、稀に見る体力にものを言わせていかに困難な状況下でもその全能力を発揮して、冷静沈着に事を処し、しかも判断を誤らなかったことである。
・責任感、軍人らしく死に場所を納得できる形で選んだ点。
ミッドウェイの屈辱的敗北から海軍の名誉を辛うじて守ったことは、歴史の狡知にして不条理にほかならない。まさに山口は将軍になるべき人であった。

10.情報敗戦(杉之尾宣生)
情報を歪曲して理解すると結局は誤ることになる。ノモンハン事件のデータをまとめてもそれをいかしきれていない。歴史から学び、情報の取捨選択を性格に行うことが我々に求められている。

11.合理的に失敗する組織、12.派閥の組織行動論(菊澤研宗)
戦艦大和の玉砕にしても、派閥の構成にしても、取引コストが高くなるのを回避するための行動。例えば、派閥を作ることにより、意思決定は早くなるものの統制が効かなくなったときに誰が管理するのかそれが問題。

久しぶりの道尾作品、何かほのぼのとした気持ちにされるとともに、少年時代の純粋に楽しかった頃を思い出させてくれる作品。PSPのゲームの僕の夏休みシリーズのテイストです。ほっこりしたい時にお奨め。
登場人物は、利一、慎司、その姉悦子、清孝、宏樹、(劉生途中から)

1.夏の光
清孝がみんな可愛がってワンダを殺したのではないかという疑惑。それは清孝の祖母とワンダの不仲が原因で、殺したというもの。しかしながら、実際は、清孝の祖母を思う気持ちから、花火を見せてあげようという優しさから生まれたものだった。

2.女恋湖の人魚
教頭先生から聞いた湖から魚がいなくなった本当の理由と人魚伝説。子供たちは洞窟に人魚伝説を信じ、人魚を探しに行く。そこで人魚の首を見つけることになる。しかし、その首は、教頭先生が昔作ったものであり、小さい頃の教頭の思い出の賜物であった。

3.ウィ・ワァ・アンモナイツ
アンモナイトの化石をもらったときに、金持ちの息子宏樹はそっけない態度をとり、家には凄い化石があると自慢。そんな態度を気に食わず、宏樹を反省されせるために、自作のアンモナイトを作業場に仕込むことに。
たまたま、慎司と悦子が利一の家泊まりにきており、慎司と利一は利一の一方的な気持ちで偽化石を壊してしまう。ここには利一の悦子への淡い恋心等様々なものが倒錯した結果・・

4.冬の光
清孝の祖母は体を壊し、違う町の病院に入院することになる。祖母の最後に蛍と花火を見たいと気持ちに応えるために子供は奔走する。かなり心温まる部分。

5.アンモナイツ・アゲイン
清孝が祖母の手術で転校すると思い、みんなでアンモナイトを掘りに都会のデパートにいく。劉生の話では都会のデパートには大理石があり、その中にアンモナイトが埋め込まれているとのことで。しかし、敢え無く捕まってしまう。しかし、結局清孝はそばの叔父さんの家に引っ越すことが最終的に判明するのだけど。

6.夢の入り口と監禁、夢の途中と脱出
清孝の古い家の掃除等を兼ねて、清孝の家に集まっている。そして、アームストロング船長の会話を聞きながら、将来の夢を語りはじめ、それを録音する。
そんななか、ワンダが突然来た知らない男にぼっこぼこにされる。怪我したワンダを探すときに、森の中で、劉生を見つける。劉生は悪いやつに追われているようで誘拐されて、人魚の洞窟に閉じ込められていることが分かる。しかし、劉生と一緒にいるところをわるいやつら(ワンダをぼっこにした男を含む3人)劉生と一緒に子供たちも閉じ込められる。最初は、劉生の寂しさからくる狂言誘拐であったが、それを手伝っていた男がある時点で切れて本物の誘拐になる。子供たちは逃げ方を色々と考えるとうまくいかず最後はひとりずつなんとか逃げ出そうとするが、最後に逃げるときにみつかってしまう。その作戦は、暗かったので、テープを再生して子供がいるように見せかけておいて逃げるものである。最後見つかったので、すごい勢いで逃げる。悪人は必死に追ってくる。そして、清孝の祖母も病院を抜け出して、助けに来るのだが(監禁中にトイレをしにいったときに、ワンダが外にいてこっちに気づいたことが原因)、悪いやつらはひるまない。まずいとやられると思ったときに悪いやつらは突然止まる。これは人魚の頭が頭にあたって脳しんとうをおこしたためである。(つまり、2章等の話が繋がる)小さな大冒険はこれにて終るが、仲間うちの話として長く語りつがれることになる。
前から読もうと思っていて買えていなかった一冊。ようやく読みました。羽生名人の含蓄に富んだ内容目から鱗でした。最後の方は若干間延びも、明日へのやる気につながりました。ポイントは以下のとおり(本より抜粋)ですが、これから会社生活も中盤この内容を役立てて頑張って行きたいと思います。いつになったらしっかりした大局観身につけられるのでしょうか。

1.大局観
・若い人は大局観がないが、経験を重ねて大局観を身に着けていくと大筋で間違っていない選択ができることになる。大局観を身につけ全体を検証する。
・沢山の可能性のなかから1つを選択するほうが、少ない可能性から1つを選択するより後悔しやすい。これは、「いくつかの選択肢のうち、自分が選ばなかったものの方がもしかしたら良かったのではないか」と思うことに起因する。
・大局観とは、文字通り、大局に立って考えること。複雑な状況で決断を下す時は、この「大局観」で無駄な読みを省略でき、正確性が高まり思考が早くなる。さらに、大局観を身に着けると、未知の場面にも対応できるようになり、失敗を回避する方法ができ、様々な場面における重要な要素を抜き出せるようになる。
・指す手は一つだけの決断だが、水面下には膨大な思考がある。それらを立体的にして厚みを増すことが長期的には結果にもつながるのではないかと考えた。
・日常の練習が重要。「あれだけ頑張ったのだから間違えるわけがない」と思えれば、実際に間違いがないかは別にして、自信を持って決断ができるし、それが迷いを消すことにもなる。
リスクをとらないことが最大のリスク
・同じ戦法を手堅くとることは、一見すると最も安全なやり方のようにみえるが、長いスパンで考えたら最もリスキー。長期的な展望に立って新しい先方に挑戦していく前向きな姿勢が必要。但し、やみくもなチャレンジではなく、目安を決め、柔軟に対応する必要がある。
年をとるとリスクをとりづらくなる。しかし、リスクにきちんと正面から向き合い、リスクに伴う恐怖や不安に打ち克つことが、永続的にリスクを取り続ける王道。
・視野を広げることにより、リスクを軽減できる。また、リスクをとるにあたって、ひたすら前に進むのは無謀な行為なので、緩急のつけ方が大事。
・ミスは避けられない。上達するプロセスとは、ミスを徐々に減らすこと。
・日々の生活の中で、一つの選択によって極端なプラスになるわけでもないし、取り返しのつかないマイナスになることもない。地道にプラスになるような小さな選択を重ねることで、いつか大きな成果に至るのではないかと考えている。
・自分が疑問に思ったことは、どんなに小さな問題でも解決する姿勢が、今北さんが世界を舞台に挑戦し続けられる秘訣と考える。
・漠然とした不安は一番手ごわい。ただし、ただ暗くて何も見えないから不安に思うだけで実体は何もないと考えるようにしている。

2.練習と集中力
・好きなものをやり続けたり、練習や経験を積み重ねることにより、より深く、より長く、ものごとに集中することが可能になる。
・本人が無気力では、どんなに潜在能力があっても何も残すことはできない。
・モチベーションの高さが才能を開花させる。
・目標設定のキーワードはブレイクスルー。まだ届いていない領域を目指すことが大事。
・続けることは偉大な才能。地道に確実に一歩一歩進み続けることができることこそ、最も素晴らしい才能。
・対象に関する深い理解と洞察のためには、練習が必要。
・一流になるためには反復練習が必要。
教えてもらう前に自分で考えることが必要。
・コーチングのポイントは相手のレベルにまで落とすこと。
・何か上達したいなら繰り返しが大事。

3.負けること
・必勝法は相手を選ぶこと。
・負けるには理由がある。負けた原因を探ることにより、問題点や弱点、修正点などが鮮明になることもある。
・変化の極端に多い現代において、むしろ適当な負けも必要。方向転換がしやすくなる。
・インターネットの膨大なデータに依存しすぎると自分の可能性を減らしている。選んでいるのと同時に沢山のことを削除している、考えることをやめている。
・大局観は終わりの局面をイメージする。最終的には、「こうなるのではないか」という仮定を作り、そこに論理を合わせにいく。
・情報や知識はしばしば創造に干渉する。必要な情報・知識というのは、日々刻々と変わって行くものだから、大胆に捨ててしまい、必要なタイミングで拾いあげれば良い。
・ある程度の経験を積まないとことには磨かれた直感は得られない。
・確率で大部分は分かる。しかし全てではない。

4.運・不運の捉え方
・確信を持って、自分はツイているというには自信と決断が必要
・人間の究極の強さは月を超越すること。ツキにこだわらないくらいの大らかさが、本当の意味での人間の強さ
・最近はカリスマが少ない。時代の大きな潮流に乗るというのがカリスマの特徴で、なぞが少なくなっている現代ではその土壌が少なくなっている。
・主従関係が逆転し、モノに振り回される生活から脱却するには、自分の管理能力の範囲で、身の丈にあった所有にとどめるのが、最も気楽。

5.理論・セオリー・感情
・少しずつでも前に進むことが大事、とりあえず今出来ることからやるのが大事
・積み上げるのは簡単でも捨て去るのは難しい。真面目にコツコツ積み重ね、真面目に不必要なものを捨てるという作業を繰り返していく先には、深遠な真理があるのではないかと考えている。
・絶好機すぎるとミスが出る。
・泥臭く粘れるのは若さの特権。
・予想もしない事態が発生したときに真価が問われる。(ブラックスワン)
・時代の先を読む眼とは、表面的な出来事を見ることではなく、水面下で起きている様々な事象を注視すること。

最後に人生は突き詰めてはいけない。何のために闘うのは老後に・・。
最近また売れているという評判を聞き、大前研一の本を読んでみました。

基本は、PPM(Product Portfolio Management)について記載されており、企業の多角化の功罪と勝ち残る方法について記載されていました。戦略の立て方はマッキンゼー等の戦略コンサルのコンサル内容を説明した他の本と同じですが、ポイントは、常に「なぜ」という思考を持ち、可能性を排除せず、いろいろなところに落ちているアイデアを拾いもれないようにする。そして、それをサポートする情報を集め勘ではなくデータで勝負する。戦略を実施するうえでは、企業の事業目的に合致しているかどうかが必要。それがないと従業員がついてこない。さらに重要なのは、マネジメントが大きな変化を嫌わず柔軟に受け入れられるか。官僚化した組織をどうするかが大企業病を克服するかの成功の鍵。

確かにそのとおりだし、これが1970年代にかかれていたことに衝撃。さらに大前氏が30代前半でこれを書いていたことに脱帽。すごい。

(内容詳細)
要約するのが難しいので、ノートにメモした内容を以下のとおり記録します。

1.戦略的思考とは
定量的分析を行い、その後ブレストを行い徐々に抽象化した上で解決策を見つける。抽象化がうまく行けば解決策は見つかりやすい。

2.マーケティングのプロセス
市場性の動的把握⇒内部経済の分析⇒競合状態の把握⇒自社の強さ・弱さを把握⇒改善機会の抽出・評価⇒改善計画作成・実施⇒モニター及び必要な軌道修正

3.戦略的思考方法の国政への応用
優れた戦略家は、答えにある程度の予想を立て、それを立証・反証できる人。

4.戦略的思考を阻害するもの
(1)参謀たるもの「イフ」という言葉に対する本能的恐れを捨てよ
(2)参謀たるもの完全主義を捨てよ
(3)KFS(Key Factors for Success)については徹底的に挑戦せよ
(4)制約条件に制約されるな
(5)記憶に頼らず分析を

5.戦略的に考えるということ
・計画にホッケースティックを持つな。願望と期待の入り混じった明日こそは業績回復曲線を描くな(結局は強気な計画になってしまう)
・拡大志向は、確かに社員にやる気を起こさせ、トップに立つものにとっては逆に指導もしやすいが、市場や競合を無視し、むやみに大きな計画を立てることが、いかに戦略的に無防備な状態を作り出すか。
・これからの経営者は、拡大一本槍でない経営計画を、冷静かつ説得力をもって社員に説明でき、かつ、その目標の貫徹に、静かな社員の闘志をかきたてられるような人でなくてはならない。

6.新しい経済環境の吟味
企業を取り巻く環境の本質的変化
(1)低成長の永続
(2)市場の成熟に伴う硬直化
(3)経営資源の偏り
(4)国際情勢の転倒
(5)インフレの不可逆的進行
(6)生産性の頭打ち

低成長を分析するためには業種毎に分類が必要
需要変動型(耐久消費財)、国際競争力型(アルミ精錬業等国内で生産しては国際的に太刀打ちできないもの)、新価格体系型(タンカー、電力設備)、ライフサイクル短命化(デジタル時計)

7.戦略の質的転換のために
ノウハウの輸入時代の終わり
なぜ事業を営むのかをしっかりと考える必要(具体的な企業目的の表現を)(WHY)
企業目的に合致した事業は何か。(WHAT)
与えられた制約条件のなかで、リスク最小、収益最大となるような組み合わせを選ぶ経営手法として最近注目されているのが、「製品系列のポートフォリオ管理法」、どの業務を選ぶのか。まさに(WHICH)
人的育成の重要性(WHO)
企業戦略の技法やプロセスを変えることに夢中になるより、その発想及び質を変えることのほうがもっと急務であり、そのためには官僚的心情の克服こそが今日の大企業管理者層の最大の課題。

8.戦略的思考に基づいた企業戦略
(1)KFSに基づく企業戦略
企業活動のステップ毎に、戦略的要素を抽出することに。原料確保⇒生産設備⇒設計・・・どこにKFSがあるのか。
(2)相対的優位性に基づく企業戦略
相対的優位性はいろいろなところに転がっており、相手に追従されにくくしておく、たとえ相手が追従してきても大きな傷跡を与える、そんな方向で戦略要素を組み立てるには、全く新しい製品を開発するか、相対的優位性の利用しかない。
(3)新機軸展開に基づく企業戦略
その方法は、以下の3つ
①考え方の転換
最も素朴になぜという言葉を担当者に嫌われるほどしつこく発する
②戦略的自由度
戦略を立案すべき方向の数。例えば、自動車の場合には、現実的には自由度2で、人間工学的改善と制動装置の改善の2種類
③技術ポートフォリオ
不足している開発を刺激する目的で技術ポートフォリオという考え方が導出

9.戦略的計画の核心
(1)戦略的に意味のある計画は、ひとたび目的地に達した場合、守りぬけるものでなければならない。
(2)いかなる勇者といえども、市場の構造変化を予知し、対処するために、己の強さと弱さを常に知り抜いていなければならない。
(3)真の戦略家はリスクを避けるのではなく、リスクをあえてとる局面がなくてはならない。
(4)最後に戦略に魂を吹き込むのは、人であり、マネジメントのスタイルである。
久しぶりに新書でも読んでみようと思い、日経プレミアシリーズを購入。本件のヒアリング対象は上海、北京のエリート層を対象としており、内陸部は除外されていることが前提です。概要としては、中国は日本を嫌っているわけではないことを強調しています。但し、その状況も、考え方も異なるのだからお互い理解して、適切な関係構築が必要というのがまとめです。中国に追い越されるなどと慌てる前に、日本人それぞれが、自信を持つことが今求められているのだと改めて感じます。それが最終的に日本の国力強化に繋がるのでしょう。

【概要】
1.中国人はなぜ日本が好きなのか。
・文化大革命の時に失われた礼節等が日本では未だ生き続けており、中国人も感銘を受けている。
・日本の文化等は、政府の意見等に支配されておらず自由な発想が多く、共感できる。
・明治維新にとても興味を持っており、短期間でアジアで地位を確立した日本の成長を勉強しようと強い意識がある。
・領土問題には、未だ依然として溝がある。

2.日本はとても居心地が良い国
・日本人が気づかない日本の安全性は、中国には決して真似ができない。
・アメリカではなく日本に留学する方が良い大学に入れる可能性が高い。
・GDP2位というのはバカ神話。日本とは生活レベルが桁違いに低い。
・日本は誰にでも均等に偉くなるチャンスがあるが、中国にはない。結局コネや人間関係がない人間はうまく行かない。日本でチャンスをつかみたい。
・日本は個人間の競争が少ない。お金や学歴で価値観がはかられる中国とは日本は大きく異なる。

3.日本企業は人材をじっくり育ててくれる
・日本の中小企業の給与水準は中国の大企業より良い。
・中国では上司が1から教えてくれることはない。
・日本人の仕事は妥協を許さずしっかりしている。
・日本企業の特徴はチームワーク。スタンドプレーの中国企業の職員とは違う。
・日本はお金のない人も病院に入れるが、中国はお金のない人は病院に入れない。
・看護士の教育でも、中国では患者が痛いかどうかは関係ない。
・但し、日本の高齢者の家族が見舞いに来ないことについては強い違和感。

4.でも日本人の仕事は細かすぎて・・・
・日本人の書くメールはまどろっこしい。
・日本人の作業は顧客が求めている以上のレベルまで求める。結果として、コストがかかり競争力を失っている。
・日本のサービスは過剰。
・日本の企業で働くためには、自分の尊厳を捨てないといけない。そうしないと村社会の日本企業に溶け込むことはできない。
・仕事ができないまま明らかに中堅になった人がいる。仕事の成果を出していない人に、年間700万も800万も出す。日本企業の不思議なところです。

5.日本人は幸せだと思えるこれだけの理由
・社内・人間関係のプレッシャーが急成長する中国対比少ない。
・中国に住むことに多くのエリートは倦怠感を感じている。
・急速な成長の背景に貧富の格差が大きくなっている。
・生まれた場所と親の収入で人生がきまる。田舎の学生は、北京の学生対比大学の合格点数が高く設定される。
・日本は努力次第で自分の人生を切り開くことができる。

6.やっぱり不思議な日本人の行動
・自分の家族にも気を使う。中国人は家族に気を使わない。
・自分をアピールしない。
・人に迷惑をかけないことを気にしすぎている。
・中国に唯一残る儒教精神は親孝行。小さいころからたたきこまれる。
・マイナス思考、完璧主義者で柔軟性がないのが中国人の持つ日本人像
・マナーが悪くなったら中国人と同じ

7.日本人が見ているのは昔の中国人
・政治には不満も興味もないのが実情
・革命とは命がけで行うものであり、そこまでリスクをとりたいとは思っていない

8.最後に
今の日本はまったく逆で保守的な傾向が目立ちます。愛国心を持つことは悪いことではないですが。極端に右傾化していくことは、自信のなさの表れであり、国益につながらないのではと心配になります。

先週の金曜日に発売された、東野圭吾の新作。相変わらず、理科と犯罪を組み合わせた感じで、とても良かったです。今回の湯川の一番の名言は、以下のとおり。「その、怠け者だ。人の意見に耳を傾け、自分のやり方や考え方が正しいのかどうかを常にチェックし続けるのは、肉体的にも精神的にも負担が大きい。それに比べて、他人の意見には耳を貸さず、自分の考えだけに固執しているのは楽だ。そして楽なことを求めるのは怠け者だ。違いますか」この答えは、「違いません!!(笑)」

これより下は、犯人を記載しているので、ネタばれ注意です。読まれる方はスキップを。

1.幻惑す。(まどわす)
ある新興宗教(クアイの会)で死亡事件が発生。教祖(連崎)の念に圧倒された裏切りもののレッテルを貼られた幹部(第5部長)が窓から飛び降りる事件。この裏には、裏切りものレッテルを貼った黒幕3人(教祖の妻を含む)。そして教祖は何もすらず自分の念が聞きすぎていると考えて、自首まで行う。

人気の新興宗教は教祖の治療が効くという噂が広がっている。教祖のまじないにより、体が温かくなるというもの。教祖も自分自身の力を信じている。しかし、実際には、人間の血液中の水分を少し温める電子レンジ的な役割を果たす機械を使っているというトリックを黒幕3人が使っていることを湯川が暴く。第5部長の際には、しんでも気にしない程、最大のパワーにしたとか。

2.心聴る。(きこえる)
睦美は不快な幻聴が聴こえる。そして広告部の早見部長が飛び降り自殺。そして営業部のエースが加山が突然病院で暴れだし、警官を指してしまう。この背景には、3人と一緒に働く小中が、兄が作った機械で3人に幻聴を聞かせていたことを湯川が暴く。早見は不倫していたことへの報い、加山は自分のプロジェクトをとったことへの報い、睦美には甘い恋心から振り向かせるために。

3.偽装う。(よそおう)
桂木多英は、父親(義父)が母親を殺し、父親自身が自殺したことを知る。しかし、彼女は偽装して、誰かが父親を殺し、その後母親が殺したかのように偽装工作を行う。なぜ、必要なのか、それは義父が多英と養子縁組していないために、父親が先に死ななければ、遺産が入らないからである。多英は、母親の不倫を目の当たりし、父親に腹いせにレイプまがいの行為を受けており、その慰謝料を少なくとも受け取る権利があると考えている。。この偽装を見破ったのがまたしても湯川である。

4.演技る(えんじる)
劇団の駒井が殺される。そして、殺された死体には、劇団の小道具のナイフが突き刺されている。現在の駒井の彼女である工藤にはアリバイがある。そして、工藤の口から駒井の前彼女であり神原の名前があがる。彼女は第一発見者であり、一番容疑者に近い。しかし、自分が注目されることが分かりながら、神原はナイフを残したのか謎は多い。湯川はあるトリックに気づき、犯人が工藤であり、神原が庇っていることに気づく。
工藤は、妊娠したことを駒井に告げるが、駒井からは逆に別れを告げられ、元の彼女である神原の元に戻ると告げられ、かっとなり裁ち鋏で殺してしまう。そして、その瞬間駒井の携帯がなり、神原からの電話がある。いたたまれず電話にでた工藤は神原に様々な指示を受ける。裁ち鋏を抜くことも含めて。その後神原は改めて、小道具のナイフを持ち出し、突き刺した。これは何かの恨みがあったからではなく、女優として人を殺した気持ちを知りたかったというのが本当の理由。身代わりなって捕まる気など毛頭ないとのこと。
ちょっとテレビドラマにもなったミーハー短編推理小説。展開があまりに分かりやすく、逆に突拍子もなくて、推理小説上級者には物足りない感じ。小中学生向けかなぁと思った次第。

最後の「完全な密室はございません」では、犯人が殺された美術家の絵の中の窓を抜けた小部屋に隠れ続けているというありえない出来上がり。謎解きはディナーのあとでの1は図書館予約を解除することにしよう。

久々に企業戦略の本を読んでみました。最初はお馴染みの理論であり退屈ですが、読み進めるとなるほどということもあり、結構面白かったです。一番素敵な表現だと思ったのは、「要するに、一撃で勝負がつくような「飛び道具」や「必殺技」がどこかにあるはずだ、それをなんとか手にいれようという発想がそもそも間違っている」という部分です。

(内容)
まず、ファイブフォース等の典型的な戦略の分析を説明し、いくつかの事例(スタバ、マブチモーター等)を説明した上で、いかに競争戦略にストーリー、つまりは起承転結が必要であるかを述べる、これがこの本の概略。

よく出来ていて、第7章に全体のまとめ(骨法10カ条)がありますので、それをまとめた上でいくつかコメントを。メモですよ。メモ。

1.エンディングから考える
〔ポイント〕
・実現するべき「競争優位」と「コンセプト」をはっきりイメージする。「一貫性」こそが持続的な競争優位の源泉。
・コンセプトが本質的な顧客価値を捉えていれば、登場人物が自然と動き、ストーリーがどんどん広がり、具体的になる。
・コンセプトは、行き詰った時に、常に立ち戻ることのできる何かでなければならない。
・顧客が動くストーリーをどれだけ鮮明にイメージできるかがコンセプトづくりの勝負。
・ひとたび「コンセプト」が確定したら、あらゆる打ち手はコンセプトと明確な因果関係で繋がる必要がある。
・具体策に手を出す前に、確信が持てるまでコンセプトを考え抜く。
〔考察〕
コンセプトは数字でなく、いくら儲けるといった経営計画等は戦略ではないという筆者の発言は痛烈です。情報の整理を行うのが戦略ではなく、顧客の動きを考えることが大事というのはまさにといった感じ。収益を上げるという目標ではなく、何を目的として、そしてそれを行うとどのように顧客に動くがをイメージし、結局は長期利益をあげる。これが戦略の理想ですね。

2.普通の人々の本性を直視する。
〔ポイント〕
・誰をどのように喜ばせるのかをはっきりイメージする必要があります。誰に嫌われるかの視点が大事。
・コンセプトを固めるときは、あくまでも普通の人々を念頭に置き、普通の人々の本性を直視。
・コンセプトは今そこにある価値を捉える必要がある。「今はまだ顕在化していないけれど、将来のニーズを先取りした・・」という類は眉唾もの。
・言われたら確実にそそられるけれど、言われるまで誰も気づいていないが最高のコンセプト。
〔考察〕
成熟した市場において、言われるまで誰も気づいていないコンセプトを見つめるのは結構辛いですが、成熟して馴れ合いになっているからこそ、いざ冷静に見るとまだ未開拓の分野があったりして。明日から探してみよう。

3.悲観主義で論理を詰める
〔ポイント〕
・コンセプトは楽観主義で、ストーリーを作る場合には、悲観主義者の構えをとるべき。失敗したストーリーを見ていると「こうやっておけばどうにかなるさ」という論理で構成要素がつながっていることが多い。
・シナジーをテコにして、というフレーズがやたらと出てくるものは要注意
・そこに本当の相乗作用があるのか、相乗効果うまれるのか、、相乗効果をどのように引き出すのか、論理を詰める必要あり。
〔考察〕
シナジー、シナジーというは、世の中にあふれているものの、それをきっちりと詰めている例がそんなにあるとは考えづらい。。数字的ではなく、そのプロジェクト全体としてどのようなシナジーがあるのか、より具体的かつ悲観的に考えるべきであろう。。

4.物事が起こる順序にこだわる
〔ポイント〕
・因果論理の組立てに不可欠条件は、共変関係だけでなく、時間的先行性がある。
・ビジネスモデルの概念は、構成要素の因果論理が巻き起こす流れや動きの側面をとらえにくい。
・時間を捉えたストーリー展開が必要。
〔考察〕
戦略に時間軸がないと同時に全てが動くことになり、結局うまくいかないことになる。まさにそのとおり、こうなったら、こうなるという因果関係にタイムラインをフェイスブックのようにつけないとどうしようもない。

5.過去から未来を構想する
〔ポイント〕
・成長戦略が戦略ストーリー全体とシナジーがあるか。好循環、繰り返しの論理が組み込まれているか。それまでの戦略ストーリーの強みを丸ごと活かさなければ、好循環や繰り返しは起きない。
・事業の成長は、非連続な革命というよりも、連続的な進化の結果
・ストーリーは窮屈さを感じるぐらいでちょうどよい。
・ストーリーを構想する以上、少なくとも10年、できれば20年の賞味期限が必要
〔考察〕
短期的な利益等だけではなく、長期的な視点が大事。日本企業のサラリーマン経営者の任期を考えるとなかなか厳しいかも。

6.失敗を避けようとしない
〔ポイント〕
・ビジネスは本質的に実験
・事前にストーリーを作り、組織で共有すること
・ストーリーの作り手が失敗を事前に明確に定義すること
〔考察〕
失敗するのはやむをえないにしても、撤退時期を明確に定義しない戦略は最悪。確かにそのとおり。ビジネスは実験である以上、どのタイミングが撤退時期かを冷静に考えなければ・・

7.賢者の盲点をつく
〔ポイント〕
・賢い人が聞けば「何をばかな」と思うがストーリー全体では一貫性と独自の競争優位の源泉となっている。部分の非合理を全体での合理性に転化。「キラーパス」を組み込むこと。
・一般的に「良いこと」と信じられている常識の「逆を行く」ことが必要。
・日常の小さな問題の背後にある「なぜ」を考える習慣を続け、問題が複数ある場合は、賢者の盲点の可能性大。
〔考察〕
他社を分析する際に、数字だけではなく、その数字の背景にどういったビジネス的要素があるのかをしっかりと考える必要がある。

8.競合他社に対してオープンに構える
〔ポイント〕
・個別の構成要素は取り入れられても、ストーリー全体は容易に模倣できない
・一見して非合理なキラーパスがストーリーのクリティカルコアになっていれば追いかけてくる競合他社の側で自滅の論理が作動
〔考察〕
キラーパスを考えるのが難しいですね。そのためには、7のなぜなぜなぜと常に考えることが大事ということですね。

9.抽象化で本質をつかむ
〔ポイント〕
・戦略は特定の文脈に埋め込まれた特殊解であり、決定論や法則で戦略ストーリーは作れない。
・戦略思考を豊かにするためには、歴史的方法が最も有効。
・具体的事象の背後にある論理を吸い上げて、抽象化する。
〔考察〕
他社事例を調べるときも論理を吸い上げる練習をしないといけないですね。

10.思わず人に話したくなる話をする
〔ポイント〕
・優れたストーリーの必要条件として重要なことは、ストーリーを話している本人が面白がっていること
・話の面白さはリーダーシップの最重要な条件
〔考察〕
まさに、そのとおり。プレゼン能力はおいといても、戦略を楽しく語れることは本当に大事。
大ヒット作の告白を想像して読んだけれど、いまひとつぱっとしないというのが感想。出来上がりがすっとしすぎている感じです。

1.梨花
梨花の勤め先が潰れる中、祖母が大病にかかりかなりの資金が必要。しかしお金が足りない。そこで、母親が生きていた頃、良く花束を贈って来ていた「K」に助けを依頼する。しかし、Kの代理としてきた秘書の男は金を無心する梨花に軽蔑の目を向ける。しかし、専務の男は秘書を連れて帰り、改めて、話合いの場所をセットすることを約束する。

2.紗月
紗月は、久々に友人の希美子から手紙が届く。そして、希美子と合うと憧れの先輩と同様に、希美子の主人である浩一も白血病にかかっており、形が一致する紗月にドナーになることを要請するものであった。しかし、ここにも過去がある。
浩一と昔紗月は付き合っており、浩一が結婚を申し込むと結婚を紗月の母は反対する。かつて浩一の父が紗月の父の仕事を横取りした。その結果、紗月の父が事故死したことから、紗月の母は浩一の父を恨んでおり、口もききたくないというものである。紗月は、母親の気持ちを感じ、浩一と距離を置く。浩一は、希美子と結婚する。

3.美雪
美雪は建設会社で働く、和弥と結婚して幸せに結婚する。美雪の叔父の息子の陽介は家には寄り付かず、東京で夏美と結婚するが、陽介は独立を目指し、和弥を連れて、地元で会社を起こす。和弥は、設計がやりたかったが、社長である陽介は和弥に営業ばかりやらせていた。和弥は、自力でコンベンションに設計図を出す準備をしていて提出する。そして、コンベンションで勝つが、名前が陽介、つまり事務所の名前になっている。これは陽介が横取りしたもの。美雪は怒り、陽介の家に怒鳴り込むが、和弥に納得させられる。その後雨の日に、建設予定地に下見に行った和弥と陽介、森山だったが、雨が降って足元が悪い中、陽介の制止も聞かずに岩場に出て和弥が転落死してしまう。葬式の際に自業自得と発言する陽介に美雪は陽介を人殺しと攻撃することになる。

4.最後
梨花が呼び出しに応じて清里に行くと、息子の秘書、専務(森山)のほか、浩一の妻希美子、そして浩一の母である夏美がおり、1~3の話をすることになる。そして、専務の森山が自分自身が陽介に図面を渡したと連絡しており、全ての裏切りのポイントは森山であるという。そして、川に落ちたのもうその言い訳をしたのは、陽介の差し金であったという。


まーずーんとした気持ちになりますね。