ルソーの絵を巡る話。ルソーの夢という絵とバイヤーの保有する夢を見た。ほぼ同じこの絵はどちらが本物なのかを見極めることを求められた2人ティムとオリエ。7日間の鑑定の結果には思わぬ結末が。

ちなみに、なぜ、こんなに感想を書く気がないかというとあまり面白くなったから。絵心のない僕には難しすぎました。笑
意志力を鍛えるにはどのようにしたら良いかを心理学の実証分析を生かして指南。納得感もありもう一度読みたい1冊。後輩の指導にも使えそう。(図書館で借りてかなり並んでいたので次回いつ借りれるかわかりませんが)

雑メモ

1章
意志力には、「やる力」「やらない力」「望む力」の3つがある。これこそ、私たちがよりよい自分になるために役立つものである。

できない理由を特定する。
もう一人の自分に名前をつける。

2章
意志力はストレスと同様、自分自身から身を守るために発達した生物的な本能である。
なぜ「やりたくないこと」をしてしまうのか。
ストレスでいかに自制心が落ちるかを試す。
→眠りが大事。

3章
自己コントロールは筋肉に似ている。使えば疲労するが、定期的なエクササイズによって強化することができる。

意志力の増減を観察する。
疲労感を気にしない。
体に持久力のあるエネルギーを与えてくれる食べ物を食べる。
望む力を作る。

4章
意志力のチャレンジに取り組みにあたり、道徳的によいことをしているような気分になると、よいことをした分、悪いことをしてもかまわないような勘違いを起こしてしまう。自己コントロール力を向上させるには、道徳的な善し悪しよりも、自分の目標や価値観をしっかりとみつめること。

自分の言い訳を知る。
あとで取り返せると思っていませんか。
誘惑の「キーワード」を見つける。
「なぜ」を考えれば姿勢が変わる。
明日も同じ行動をすると考える。

5章
私たちの脳は報酬を期待すると必ず満足感が得られると勘違いするため実際には満足感をもたらさないものでも必死に追い求めてしまう。

ドーパミンの引き金を探す。
心を動かすものの正体を暴く。
欲望のストレスを観察する。
「やる気」とドーパミンを結びつける。
快楽の誘惑に負けてみる。

6章
落ち込んでいると誘惑に負けやすくなる。罪悪感を拭い去れば、自信が持てる。
あなたが怖れていることはなんですか。
つまずいた自分に何をいていますか。
決心するだけで楽しんでませんか。
根拠のある方法を実行する。
失敗した自分を許す。
決意を持続させるためのシュミレーション

7章
将来のことを思い描けずにいると、私たちは誘惑に負けたり物事を先延ばしにしたりしてしまう。
将来の報酬の価値を低く見ていませんか。
万能の自分を待っていませんか。
10分待つと何が起こるか。
割引率を下げる。
逃げ道をなくす。
未来にいって将来の自分に会う。

8章
自己コントロールはソーシャルプルーフの影響を受ける。そのせいで他者の意志力にも誘惑にも感染する。
あなたの感染源を発見する。
誰のまねをしていますか。
誰の影響を最もうけていますか。
努力するのをふつうにする。
意志力免疫システムを強化する。
鉄の意志を持つ人のことを考える。
認められたい力を作動させる。

9章
思考や感情や欲求をおさえつけようとするのは逆効果で、そうするとかえって自分がどうしても避けたいと思っていることを考えたり、感じたり、行ったりしてしまうことになる。
皮肉なリバウンド効果を検証する。
自分に何を禁じていますか。
欲求を受け入れる。ただし、従わないで
やらない力をやる力に変える
欲求の波を乗り越える。
デフレ関係三冊目。デフレは長期停滞の原因ではなく結果。デフレスパイラルではなく、デフレバイアス。デフレの中で消費者が低価格志向が強まったのと、プロセスイノベーションを進めてきた結果。経済の成長にとって必要なのは、新しいモノとサービスを生み出す需要創出型のイノベーション。なお、デフレの原因は、名目賃金の減少であり、大企業が雇用の確保に変えて賃金を下げたことが要因と指摘。賃金を上げるには、やはり需要創出型のイノベーションが必要。

確かにね。
こちらは、金融緩和はハイパーインフレを引き起こし、キャピタルフライト、財政破たんへの道を辿るので回避すべきという論調。日銀の国債の直接引受にも厳しく反対し、財政規律の維持を求める。今、すべきことは退出すべき企業は退出して、成長産業の創出、つまり構造改革が必要というもの。
円高が日本経済の低迷の原因として、金融緩和の必要性を説く。日銀がデフレを推奨しているとして批判を行い、総裁への批判も厳しい。また、人口減を理由にあげる日銀は間違っているとして、人口減はデフレの要因にはならないとして断罪。金融緩和、デフレ脱却、ゆるやかなインフレこの流れは世界の流れであると説明。

さらに、日本人が考えることを失っているとの指摘。和を保つことにこだわりすぎて、日銀のような思考停止の組織を作っていることになる手厳しい。

あと、マスコミの無能さもしっかり指摘。御用聞きのような記者が日銀をフォローするような記事を書き続けることを批判。

うーん、ある意味過激だけど、良著ですね。面白かったです。

最近この方が重宝されていることを考えると、当面は円安になるかもしれないですね・・。まあ為替は水物ですが。
時代を動かすミドルリーダーへの指南書であり、大変勉強になりました。自分がミドルリーダーになるかはわかりませんが・・・

以下抜粋。

・ミドル層にいるリーダー型人材、つまりミドルリーダーこそが日本型改革のエンジンなのだ。
・上下から1次情報が集まる強みは大きい。目立たず自由に動ける無名の課長レベルが、実態を動かして方向性を決め、それをトップが事後的に承認するケースはいくらでもある。
・上部構造では決められない難しい問題ほど、現場レベルで決められる場合が多い。
・改革に挑戦し、挫折を味うことで、実権を握り、それを行使する術を学んでいった。
・わかっている名君というのは、必ずそういう課長クラスを重用する。
・現場で力を発揮しているリーダーは、共同体内に不協和音を生じさせるような場面では意思決定ができなくなる。 
・状況を客観的に観察する冷静さは常に持っていたほうがいい。
・その能力を発揮できるかどうかは、ストレス耐性に大きく左右される。
・古い仕組みが末期を迎えているならば、新しくつくりなおさなくてはならない。それを実行するのは若い人たちであり、若い人たちが自分の好きな日本を作れば良い。
・従来の会社モデルのままで引退まで逃げ切るのは難しい。
・私が見てきたダメな経営者というのは、圧倒的に情に流される人が多い。
・情に背を向けて合理にひたすら突っ走る人もうまくいかない。
・情緒的感覚に身を委ねた場合、意思決定はそういう不合理な方向に傾く。
・有事において役に立つやつとは基本的に度胸が据わっていないとだめだ。
・この会社を首になってもおれは生きていけるという自信や覚悟によるのではないか。
・経営における勝ち負けはシェアではない。勝ち負けを決するのは、「儲かるか儲からないか」以外にない。
・捨てるというのは、究極の優先付けの方法
・反主流が勝つことで体制が変わるケースはあまりない。
・グローバルなダイナミズムに持続的に対応する戦略展開ができなければ、フルグローバリゼーションの時代の競争には生き残れない。
・「会社のかたち」を考えるとき、上部構造の問題点は、下部構造においては相似形をなしている。
・評価される側より、評価する側の方が本質を見抜かれる危険が高い。
ハードボイルド作品好きとして、久々に馳星周氏を読んでみました。楊偉民に対して仇を討とうとする劉健一に、元悪徳警官滝沢、楊の子飼いの郭秋生が巻き込まれる話。内容としては、まさにハードボイルドな作品ですが、過激な描写も多く好き嫌いは分かれる本かもしれません。
売れ筋だったので、図書館で予約をして、戦略本を読んでみました。3C、SWOT分析、TOWS発想、マーケティング戦略とMBAの企業戦略論を思い出させる内容。
実際には、5フォース等を実際に適用した場合の事例が中心ですが、52社も中心に分析しており、企業戦略の専門家がフォーカスしている企業が分かり大変勉強になりました。あと新聞で読む企業がどのようにして差別化等の戦略を構築したかの概要が分かり大変勉強になりました。
気になる新しい戦略分析は以下に譲るとして、「他社と違うことをする」ことが戦略の要諦であるとの記載がありますがが、この他社と違うことをするのが難しいんですよね。笑

気になった点は以下のとおり。

最近の動向としては、直接的な納品業者や取引先だけでなく、自社の製品と補完関係にある企業との関係が重要になっていること。つまりは、ライバル関係よりも、ロングテール、フリーミアム、市場プラットフォームが重要になっている。これが機動戦略ということになる。

機動戦略のより具体的な例としては、以下のとおり。

新規市場創出・・既存の市場での戦いはいつまでも熾烈で儲からない。なぜなら、優れた戦略を作っても市場が成熟し、企業間の差がなくなると激しい消耗戦になるからだ。ライバルと同じ土俵で戦う限り、行き着く先は低収益化。

フリーミアム・・無料によって無限大の需要を取り込み、フリーからの収益を上げる戦略。具体的にはエバーノートなど。

ロングテール戦略・・上位集中の裏をとって膨大な品ぞろえから収益を上げる。アマゾンなど。

破壊的イノベーション・・地道な持続的イノベーションを進めるライバルの裏をとって、既存市場を破壊するイノベーションをおこし、既存市場を飲み込み戦略

多次産業化・・自社のリソースの見極めとリソースを活かしたシナジーを作りだすこと。

機動戦略のとリかたが今後の勝敗に大きく影響しそうですね。いつまでも自前よりも他者と協力して如何に差別化、競争優位の状況を作り出すかが現在の日本企業の課題ですね。
初めてKindleで本を購入して読みました。最新に近い本だったので値下げはないと踏んでいたのですが、購入後いきなり値下げされてしまうという憂き目にあいましたが。

当初は統計的に裏づけされていない情報がちまたでは異常が多いけれど、少しの統計的知識を身につけることで判断を誤らないことの説明。また、ビッグデータもあり、統計学が今後最もセクシーな学問となりうることの説明。

そして、誤差、サンプリングの方法等の基礎の知識を説明。一番は、カイ2乗分布、t分布等の関連性を一枚の表に纏めた図表25はよくまとまっていていいです。具体的には、連続値と2(多)グループの比較の使うべき方法が明示的にしてあります。

最後は世の中の噂等のエビデンスの探し方(P値等が書いてある文献等)が書いてあり、これは結構役に立つかもしれません。

大学生以来ではありますが、久しぶりに統計でも勉強してみようかという気になりました。

蛇足ならが、Kindleは、ハイライトをしたページに自動的に戻れたり、IpadとIphoneと読む媒体を変えても読んだところまで戻れるとなかなか良い感じでした。もう少し新しい本が電子になり、値段もある程度安くなったらがっつり移行したいと思います。

前から気になっていて購入してようやく読み終わりました。デロイトのM&Aの本はノウハウがさすが蓄積されているのか読んでいて分かりやすいです。また、少し暖かくなったら海外M&Aの本と合わせて読み返してみたいと思います。

内容としては、M&A全体の流れを整理して、DDの方法、企業価値の算定方法をこ気味よく整理。そして、M&A後のPMIの説明を行い、法務、税務、会計の概要の説明。

税務のところはコンパクトに纏まっているというイメージ。会計については、企業結合と事業分離の考え方の基本を丁寧に説明してあり、なかなか良かったです。この本をベースとして他の専門書を読むことで理解が深まることは間違いないです。(もちろん、現在見直し中の企業結合はさすがにアップデートされていませんでした)