みなさんこんにちは。日野茜担当プロデューサーのclonoです。
去る2/23に行われた歌姫庭園21に初めてサークル参加させていただきました。そして初参加にもかかわらずなんと新刊が完売しました!
スペースに遊びに来てくださったみなさん、ありがとうございました!!
無事に本番を終えることができたわけですが、実は当日にはいろいろなことが起きていました。また終わってから同人誌制作を振り返って色々と考えました。その様子や自分の思ったこと、学んだことをレポートしたいと思います。
(制作しようと思ったきっかけや制作中の様子は前編として別記事にてレポートしています。お先にこちらをご覧になることをおすすめします。)
歌姫庭園21当日
当日はイラスト担当と二人で参加しようと考えていましたが、イラスト担当がプロ野球のキャンプを見に宮崎へ行ってしまったため、同人誌即売会参加経験のある別の高校の友人に売り子とお手伝いをお願いしました。サークル入場は9:45からで10:45までに間に合えばよいとのことでしたが、初めての設営なので確実に時間がかかるだろうと踏んで、余裕を持って9時半には京急蒲田駅につくようにしました。
開場前
早く入場したつもりだったので両隣は誰もいないかと思っていましたが、すでにお隣の茜Pの大先輩が設営を始められていました。ネットのどこかで「両隣にはあいさつすべし」とあったので元気よく挨拶し、設営をはじめました。
設営で何をすべきかは事前にリストアップしており、やること自体はそれほど多いわけではないと思っていました。しかし何をどの順番でやればよいかがあまり定まっていなかったり、「テーブルクロスの端を床と近づけすぎてはいけない(通行人が踏むと危ないため)」など当日知ったことも多かったため、二度手間三度手間になってしまった手順が多くありました。またスペースの奥行きが想像以上に狭く、スペースの活用計画が少し狂ってしまいました。それでも手伝いの友人の助けもあり、開場30分前には設営完了することができました。
clono@歌姫1日目ラ-35初参加@Greenhatsu
設営完了しました!!!!! 【ラ35】CHRONOS Production にてお待ちしております!!! 圧倒的オレンジが目印です!!!! よろしくお願いしまボンバー!!! https://t.co/RBYLe1wQY4
2020年02月23日 10:49
入場してから設営してる時間も、設営が完了して待機している時間もずっと緊張と興奮が混じり合ったような感情が胸の中に渦巻いていました。そんな浮足立った精神状態で11時の開場時間を迎えました。
開場後
ありがたいことに開場直後から茜Pの皆さんが続々と僕のスペースに来てくださいました。オフ会などですでに見知った顔の方々から、ハンドルネームとTwitterは知ってるけどリアルでははじめましての方などいろんな方が見本も見ずに「1部ください!」と言ってくださりました。以前Twitterで読んだ「スペース来るなり新刊くださいと言われる瞬間が一番嬉しい」みたいな話が頭をよぎりましたが、それを自分が今まさに体感しているということが信じられませんでした。
また茜Pでなくても「日野茜を考える」を買われる方が一定数いたことに驚きました。捌けた部数の実に半分弱くらいは茜Pでない方だったと思います。特に荒木比奈のコスプレをされてる方が来て「Twitterのお品書きを見て来ました」と言ってくださったのが強烈に記憶に残ってますし正直その日一番嬉しかったです。レポ漫画でよく見る「アイドルが来た…!」というやつをまさか初参加にして体験するとは思いませんでした。「日野茜を考える」は日野茜に関する知識が一定以上ある日野茜Pの方でないと興味を持たれないだろうなと思っていたので、この傾向は意外でした。
clono@歌姫1日目ラ-35初参加@Greenhatsu
今日の歌姫の個人的ハイライトは 知り合いでも茜Pでない比奈コスの女性Pが「Twitterでお品書き見て来ました」って言って1部買ってったこと 初参加でしかもどちゃクソニッチな本やぞ そんなことある?????????
2020年02月23日 18:48
「この本は何が書いてありますか?」と聞いてきた方がいらっしゃいました。内容が気になる方は見本を手に取るだろうと考えていたので一瞬動揺しましたが、その場で要約してお伝えしたところ「(見本を)見ないで買います!」と言われました。人にものを教えるときは教える量以上の理解が必要だとよく言われますが、このとき自分がその場で要約してお伝えできたのはこの本、すなわち自分の考えをあやふやにせずしっかりと理解できていたからなんだろうなと思いました。
そんなこんなで想定を遥かに超えるペースで本が捌けていき、私があいさつ回りに出ていた13時半頃に頒布分が完売しました。
clono@歌姫1日目ラ-35初参加@Greenhatsu
【完売御礼】 ラ35 CHRONOS Production 「日野茜を考える」 おかげさまで用意分完売しました!!!!! ありがとうございます!! ありがとうございます!!! ありがとうございます!!!!
2020年02月23日 13:33
それからは特に何をするわけでもなく、1時間くらい席に座って余韻に浸り、空気感を楽しんでいました。
閉会時間の30分前に撤収をはじめ、15分前に撤収しました。
第二部の抽選会は心身ともに疲れていたので参加せず、蒲田駅近くで売り子と遅めの昼食をとってからまっすぐ帰宅しました。
帰宅した途端今までの疲れが一気に体に来ました。
いつもの一般参加での同人誌即売会であれば翌日の朝には回復しているのですが、今回は完全に回復するまで1週間ほどかかりました。
しかし「やりたいこと全部やって燃え尽きた」と考えると、不思議と悪い気はしませんでした。
振り返り
制作・当日の反省
同人誌制作を通じて得たもの
反省点はあるものの、今回の僕の「同人誌を作って即売会に参加して『島の内側』に行く」という挑戦をすること自体は決して間違っていませんでした。
この挑戦で僕が得たものは大きく分けて3つあります。
まず自分の日野茜に対する理解度を知ることができました。
2016年夏に日野茜Pになってから3年半、自分なりに日野茜と向き合って一つの答えを出しているつもりでした。しかしこの本を書いている間に新しい発見やつまずき、わからないことが山ほど出てきて「自分はまだまだ日野茜のこと知らないな」と考えを改めました。
特に乙女心についてはとても苦労しました。日野茜の内心を捉えるのは非常に難しく、論理構成が甘くなってしまっていると思います。そもそも乙女心を論理で考えるものなのかというところもありますし、モテない独身成年男性なりに考えて形にした結果地獄が生まれている気がしなくもないですが、笑って許してくだされば幸いです。
それでもなんとか一冊の本という形あるものにできました。頒布当日時点で満足できるクォリティに仕上げる事もできました。そこは素直に喜びたいと思います。
また「文章によるアウトプット」への自信がつきました。
即売会に出て最初の1冊が売れるまで、「自分(clono)の考えを文章にしたものをわざわざ足を運んでお金を払って読もうとする人」の存在を疑っていました。自分の文章自体はこれまでもこのブログやTwitterで公開すればある程度の数の方々が読んでくださっているのはアクセス解析などで知っていました。しかしネット上に公開している文章は所詮すべて無償です。僕の文章に金銭的な価値はなく、無償だから読んでいるに過ぎないと斜に構えて考えていました。
しかし僕の文章をお金を払ってでも読みたいと思ってくださった方が頒布した部数の数だけいたのです。もちろん内容ではなくTwitterのFFのよしみで買ってくださった方もいるでしょうが、それを差し引いても当日見本を読んで買ってくださった方、僕の口頭での紹介を聞いて買ってくださった方、Twitterでお品書きを見て買ってくださった方は正味僕の文章に300円の価値を感じて買ってくださったのだろうと考えています。
お金がもらえるかどうかではなく、自分の本、自分の文章にそれだけの価値を感じてくれる人がいると知ることができたのが、すごく自信になりました。
そして1番大きいのが、「自分の夢は叶えられる」と信じることができるようになったことです。
冒頭に述べたとおり「島の内側に行きたい」という気持ちはずっとありました。それにもかかわらずサークル参加をしなかったのは、「どうせ自分にはできない」と思い込んでいたからだと思います。「時間がない」「コンテンツを生み出す能力がない」「他にやりたいことがある」と自分に言い訳をしていましたが、結局は「自分にはできないと思っている」なのです。
しかし日野茜はこう言っています。私が一番好きな日野茜のセリフです。
「できるかどうかじゃなく、やるんですよ!
世の中だいたいそういうもんです!」
――デレステストーリーコミュ26話"P.P.Peace!!"より
これを少しマイルドに解釈すると、こうなります。
「できるかどうかじゃなく、やりたいかどうか。
やりたいならやる、やりたくないならやらない」
これに気づいてから、自分の「島の内側に行きたい」という夢に対する考えが変わりました。出たいなら出る。出たくないなら出ない。僕は「出たい」という気持ちはずっと変わらなかったので、出ることにしました。幸い、生活にも時間にも困らない身分になったので「ここがラストチャンスだ」と考え、少しずつながら準備を進めました。
進捗がものすごくある日もありましたし、一日かけたのに全くない日もありました。「こんなペースで本当に本出せるのかな」と思ったこともありましたし、すべてが面倒くさくなって「もう本出さなくてもよくね」と思った日もありました。それでも「ここで諦めたらまたずっと『島の内側に行きたい』という夢を一生引きずりづつけて生きることになる」ということはなんとなくわかっていましたし、それだけは絶対に嫌でした。だから諦めないで考え続け、書き続けました。
それから約半年後、「島の内側に行く」という夢が叶いました。
「サークル参加をする」と心に決めたあの日から、いや、初めて同人イベントに参加したあの日から、ずっと頭の中で思い描いていたあの夢のような光景が、現実となって目の前に現れたことを忘れません。
「夢は諦めなければ必ず叶う」という言葉がありますが、私はこのプロセスを通して「自分の夢は諦めずに自分で叶えようとすれば自分は叶えられる」と気づくことができました。
※補足:上記の「自分の夢は~」は一般論ではなく、あくまで当時の僕(clono)の場合です。僕の能力はあれだけの自由に使える時間と日常生活に困らない環境があってようやくギリギリ間にあうレベルでした。また「日野茜を考える」本誌のあとがきにも書きましたが、僕が心が折れそうになったときにイラスト担当が激励してくれたおかげで持ち直すことができ、最後まで仕上げることができました。自分ひとりで取り組んでいたらおそらくあそこで頓挫していたと思います。自分が夢を叶えることができたのは、このような夢を叶えられるありがたい環境にいたおかげだと考えています。
これからのこと
今後の活動については、正直今の僕には分かりません。
4月から社会人になり副業を始め新しい環境に身を置くので、今回のように莫大な時間を同人誌制作のために使うことはできないと思われます。加えて自分の中での大きな夢を叶えてしまったので、モチベーションがその頃ほどないというのが正直なところです。
しかし次に出したい本の方向性がある程度定まっていること、2回目なので勝手がわかり1回目より効率的に制作できるであろうこと、多くの同人作家の方がいい意味で「やめられない」と行っていることなどから、実生活が落ち着き次第また本を出したりブログを書いたりしようかなと考えています。あるいはアイマス以外のことについて文章によるアウトプットをしているかもしれません。文章によるアウトプットそれ自体はまだモチベーションが続いていますので、ほそぼそながら続けていこうと思っています。
いずれにせよ、これからも副業に加えて何かしらやっていきたいと考えているので、今後ともclonoと日野茜をよろしくお願い致します。
日野茜担当プロデューサー clono