鼻中隔延長術の方法によっては、

延長軟骨の全摘によって

鼻先が著しく低くなり、

ケースによっては

顕著なアップノーズを

発症することがあります。

 

術前の話し合いで

延長軟骨全摘の方針でしたが、

整容面に重篤な問題を残す場合には

手術方針の変更もあることを

了承して頂きました。

 

この患者様は初回手術前、

それほど低い鼻先でもなく、

また初回の鼻手術であったにも関わらず、

術前のMRI検査で
長さ40㎜程度の肋軟骨で

延長術が行われていることが判明していました

(通常は25㎜以下で延長術は可能で、

 30㎜以上は特殊なケースのみと考えます)。

 

手術によって延長部を確認したところ、

長さ42㎜と30㎜の非常に長い

肋軟骨で延長術が行われており、

End to end法でした。

また肋軟骨によって鼻柱側鼻中隔軟骨が

補強固定されており、

いわゆる強固なストラット法が追加され、

鼻尖側・鼻柱側の鼻中隔軟骨は

鼻尖形態を維持する強度が消失していました。

また鼻中隔軟骨前縁が直線的になっており、

End to end法を行うために

軟骨減量が行われた疑いがありました。

 

以上より全摘を行った場合、

重篤な形態の問題(障害)を残し、

この患者様については

社会復帰困難となる可能性が高いと考え、

術中判断で

摘出した肋軟骨によって、

再鼻中隔延長術を行いました

(最終的に鼻尖部には

真皮脂肪移植も行いました)。

 

 

左:術前

中央:術中 全摘後、下外側鼻軟骨形成術

右:再延長術直後

 

 

 

↓術前 側面(仰臥位)

↓延長部全摘+下外側鼻軟骨形成直後

 鼻尖が平坦化し、鼻尖に耳軟骨を移植しても

 良好な形態は得られないと考えられました

↓再延長による再建直後

 

 

 

↓術前 斜位(仰臥位)

↓延長部全摘+下外側鼻軟骨形成直後

 変性した下外側鼻軟骨と

 軟化した鼻中隔軟骨では

 鼻尖形態を維持することは

 難しいと判断しました

↓再延長による再建直後

 

この患者様は、

手術室入室後の麻酔導入直前に

「鼻先は少し高くしてください」

・・・と切望され、

全摘後の形態変化への

受け入れは難しいと考えられ

このことも術中判断に影響しました。

 

執刀する側としては、

麻酔で意識がなくなる

直前の要望には、

患者様の最も望む言葉が

出てくると受け止めます。

 

術中判断に委ねるという

契約をしていましたので、

術前の決定と異なる希望が出た場合は、

極限に出てきたこの言葉を

優先することになります。

 

このような執刀直前の

変更の申し出は、

開業以来初めてのことです。

 

希望内容によっては

患者様都合による

当日キャンセルになります。

 

 

ー手術料金ー

・鼻中隔延長部全摘 440,000円(税込)

・鼻中隔再延長術 16,500,000円(税込)

・鼻尖部真皮脂肪移植術 330,000円(税込)

・鼻孔縁軟骨移植術(鼻孔縁形成術)

      330,000円(税込)

別途術前検査料、診察料を要します

**上記料金は2024年5月時点の料金として換算されています

 

 

 

 

 

銀座すみれの花クリニック

 院長 横山才也

日本美容外科学会(JSAPS)専門医

 

日本形成外科学会専門医


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