他院でシリコンプロテーゼ留置術と
耳甲介軟骨と耳珠軟骨で
鼻中隔延長術を受けたのですが、
耳と鼻のかたちに違和感を感じ
来院されました。
鼻に関しては、
可能な限り元のかたちに戻したい、
全ての移植軟骨を摘出することで
アップノーズになることは避けたい・・・
といったご要望でした。
耳については、
初診時、軟骨を採取した部位の
痛みが改善しておらず、
耳珠軟骨採取部は表側に
裂けたような傷あとがあり、
熱感がありました。
当院では
修正は行いませんでした。
↓耳珠軟骨採取部
謎の傷あと
明らかに外科トレーニングを
しっかり受けたことがない医師の
軟骨採取と考えられました。
この患者様は術後9日で当院を受診でき、
修正術は術後26日に行うことができました。
なお修正内容は以下でした。
・シリコンプロテーゼ摘出術
・延長移植軟骨減量術
・下外側鼻軟骨修正術および耳珠軟骨移植術
↓術前 正面
鼻尖鼻翼境界が陥凹し、
ピンチノーズで、
鼻孔縁が頭側に牽引されていました
↓術後5ヵ月
下外側鼻軟骨修正で
ピンチノーズと
鼻孔縁形態が改善しました
↓術前 斜位‐1
鼻翼の下垂を認めました
↓術後5ヵ月
鼻翼下垂が残っていますが、
鼻尖方向が上方から正面に向くことで
下垂の印象は軽快しました
↓術前 斜位‐2
過度な高さで鼻尖に
しびれと痛みがありました
↓術後5ヵ月
鼻尖の痛みはなく、
知覚は回復しました
術後26日での修正であり、
鼻尖皮膚の菲薄化はありませんでした
↓術前 側面
↓術後5ヵ月
延長部減量によって
鼻唇角が広がりました
↓術前 下から
↓術後5ヵ月
鼻尖が低くなることで
鼻孔形態がまるくなりました
耳については、
当院で修正はしていませんが、
参考までに経過を掲載します。
このような耳になった方は、
執刀医の技術を疑ってください。
↓耳軟骨採取部:
来院時の術後9日目は、
赤矢印の耳珠採取部に炎症を認め、
硬結がありました。
画像は延長術から26日目で
炎症は軽快したものの
赤い傷あとが交差するように
表側に残っていました。
白矢印は耳介後方切開で
耳甲介軟骨を採取したときの
皮膚血行障害のあとでした。
これらにについては
経過観察としました。
↓延長術よる6ヵ月後:
傷あとは薄くなったのですが、
耳珠部変形でイヤホンが
脱落する後遺症が残りました。
↓当院が今回耳珠軟骨を採取した反対側部
術後5ヵ月
耳珠軟骨採取部は
通常採取から2~3日以内で自発痛は消失し、
その後は違和感はほとんどありません。
2週間程度は同部位を押すと痛いのですが、
3週目には綿棒で耳掃除は可能です。
イヤホンは術後2週間から使えます。
患者様は
最終診察日の3週間後から
新たな生活が始まるそうで、
「間に合ってよかった」と
仰っていました。
手術料金
・シリコンプロテーゼ摘出術:160,000円+税
・延長部減量術:400,000円+税
・下外側鼻軟骨形成術+耳珠軟骨移植術:500,000円+税
別途術前検査料、診察料、
麻酔・薬剤料金がかかります。
*2023年5月時点の料金です
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銀座すみれの花形成クリニック
院長 横山才也
日本美容外科学会(JSAPS)専門医、評議員
日本形成外科学会専門医
日本形成外科学会 美容外科分野指導医
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