患者様は今までに
2回の鼻中隔延長術を受けており、
今回延長移植軟骨の全摘を希望し、
来院されました。
当院初診から3年半前、
他院で鼻中隔軟骨と耳介軟骨で
1回目の延長術、
鼻尖が偏位したため
術後10日目に同クリニックで
修正を受けました。
約1年後
再度同クリニックで
肋軟骨による2回目の
鼻中隔延長術を受けました。
ところが鼻孔内に疼痛が残り、
鼻尖が硬く、皮膚が薄くなることで
鼻先の形態にも違和感を感じるように
なりました。
またシリコンによる鼻根の高さも
気になり始め、
修正目的で当院を受診しました。
そのため以下の手術を
行うことになりました。
・鼻根~鼻背部シリコン摘出術
・延長移植肋軟骨全摘
・下外側鼻軟骨形成術
・鼻尖部耳珠軟骨移植術
・鼻尖部真皮脂肪移植術
1回目の延長術で
鼻中隔軟骨が採取されており、
鼻中隔部の脆弱性によって
延長移植肋軟骨全摘が
適さないと
術中に判断した場合は、
亜全摘に変更させて頂くと
術前に患者様から同意を頂きました。
実際手術では、
延長移植軟骨全摘を行った場合、
アップノーズが回避できないと予想され、
延長移植軟骨を一部温存する
亜全摘に変更しました。
一方、鼻尖皮膚が極めて
薄くなっており、
真皮脂肪移植を予定通り行いました。
左画像:術前 右画像:術直後
一般的に真皮脂肪は吸収されるため
厚く移植します。
そのため術後は移植部が腫大し、
術後4~6週間程度は
鼻孔縁が下がった状態であり、
術後2ヶ月頃より真皮脂肪が減り、
鼻孔の見え方が気になり始めます。
そして術後4~5ヵ月頃は
拘縮に影響で鼻孔縁が挙がった印象で、
それを過ぎると再び鼻孔縁が
下がることが多いです。
この患者様も同様の経過であり、
術後1ヶ月は鼻孔縁が下がっており、
「今後鼻孔縁が挙がってこないか
不安です」と仰っていました。
ところが術後4ヶ月で鼻孔縁が挙がり、
落胆されました。
しかし術後6ヵ月では、
修正前より鼻孔縁が下がり、
「今後現状であれば、鼻孔縁下降術は
行いません」と仰っていました。
↓術前 正面
↓術後6ヵ月
延長移植肋骨の亜全摘で
鼻孔縁の上昇は回避できました。
また真皮脂肪移植で
鼻先のまるさを回復しました。
↓術前 左斜位①
↓術後6ヵ月
明らかに鼻孔縁は下がりました。
↓術前 左斜位②
↓術後6ヵ月
下外側鼻軟骨形成と
真皮脂肪移植によって
鼻尖と鼻翼の境界が浅くなり
ピンチノーズは軽快しました。
↓術前 左斜位③
↓術後6ヵ月
鼻根部厚さ2.3㎜のシリコン摘出
によって鼻根~鼻背の印象が
薄くなりました。
元々シリコンは
不要な方だったかもしれません。
↓術前 側面
↓術後6ヵ月
鼻翼縁の傾斜が鼻柱面と
平行になりました。
ACR:平行 +2㎜
↓術前 軸位
↓術後6ヵ月
下外側鼻軟骨+耳珠軟骨移植によって
鼻孔上縁の尖りは改善しました。
下から観察すると
真皮脂肪移植の効果がわかります。
延長移植軟骨の全摘と亜全摘の違いは
別に機会にご紹介致します。
手術料金
・鼻根~鼻背部シリコンプロテーゼ摘出術:160,000円+税
・鼻中隔部修正術:400,000円+税
・下外側鼻軟骨形成術+耳珠軟骨移植術:500,000円+税
・鼻尖部真皮脂肪移植術:300,000円+税
別途術前検査料、診察料、
麻酔・薬剤料金がかかります。
*2023年2月時点の料金です
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銀座すみれの花形成クリニック
院長 横山才也
日本美容外科学会(JSAPS)専門医、評議員
日本形成外科学会専門医
日本形成外科学会 美容外科分野指導医
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ホームページ
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手術サテライト
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