初診から2ヶ月前に
他院で保存軟骨による鼻中隔延長術、
鼻尖部3D法、鼻尖部耳珠軟骨移植、
鼻翼縮小術を受けました。
執刀医には、
比較的丸い鼻先を希望し、
アップノーズと
鼻根から鼻尖がストレートにならないように
お願いしていたようですが、
結果的に鼻背ラインは反っており、
尖った鼻先になったため
修正希望で来院されました。
また保存軟骨については
詳しい説明を受けておらず、
長期的に考えると不安があり、
全摘を希望されました。
患者様の都合で
修正術は初回手術から
9ヶ月後に行いました。
↓手術当日
紫色で囲んだ部位は
皮膚が菲薄化し、白っぽい
色調であり、紫色のラインは
鼻尖鼻翼境界の不自然な陥凹でした。
↓術前 斜位
尖った鼻尖であり、
マスクをはずせなかったようです
↓透けた皮膚を通して
皮下の軟骨がわかりました
↓皮膚が薄くなることで
知覚が鈍くなっていました
手術は以下を行いました。
・鼻尖部移植耳珠軟骨摘出術
・鼻中隔部延長保存軟骨全摘術
・下外側鼻軟骨修正術
・鼻尖部耳珠軟骨移植術
・鼻尖部真皮脂肪移植術
でした。
なお患者様の下外側鼻軟骨は
アーチ形態が失われ、
萎縮を認めました。
そのため術後に著しく鼻孔上縁が
挙がると考えられ、
新たに採取した耳珠軟骨で
下外側鼻軟骨前縁を前進させました。
↓術前 正面
↓術後1ヶ月
真皮脂肪移植がむくみ
鼻孔縁が挙がりました
↓術後3ヵ月
真皮脂肪のむくみが軽快し
鼻孔縁がやや下がりました
↓術後6ヵ月
耳珠軟骨による
下外側鼻軟骨前進の効果もあり
正面からは
鼻孔縁は過度に挙がりませんでした
鼻尖の真皮脂肪は生着しました
↓術前 右斜め前から
↓術後1ヶ月
↓術後3ヵ月
↓術後6ヵ月
鼻翼退縮(Alar retraction)があり、
正面から鼻孔縁が下がっていますが、
斜位では鼻孔縁が挙がったように
見えます
これは皮膚軟骨複合移植を行うことで
改善します
延長移植軟骨全摘し、
下外側鼻軟骨形成と真皮脂肪移植で
鼻尖が丸くなり、
優しい印象に変わりました。
なお保存軟骨(他人の肋軟骨)の
病理検査結果は、
”ほぼ軟骨細胞は壊死”でした。
軟骨基質のみの他人の軟骨がいつまで
形態が維持されるか全く未知です。
現在患者様は
さらに鼻孔縁を下げるため
鼻孔縁下降術(皮膚軟骨蕗複合移植)
を検討中です。
まとめ
・過度な鼻中隔延長術と3D法によって
下外側鼻軟骨は変形と萎縮を認め、
術後に鼻孔上縁が挙がると考えられましたが、
耳珠軟骨で下外側鼻軟骨前縁を
前進させることで回避できました
・真皮脂肪移植は術後1~1.5ヶ月は
むくんでおり、その後軽快しました。
また生着の評価は術後4~6ヵ月ですが、
長期的な追跡は必要です。
手術料金(モニター)
・鼻尖修正:保存軟骨全摘+下外側鼻軟骨形成術
+耳珠軟骨移植術+真皮脂肪移植術
1,056,000円(税込)
別途術前検査料、診察料、
麻酔・薬剤料金がかかります。
*2023年1月時点の料金です
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銀座すみれの花形成クリニック
院長 横山才也
日本美容外科学会(JSAPS)専門医、評議員
日本形成外科学会専門医
日本形成外科学会 美容外科分野指導医
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ホームページ
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