2ヶ月前に他院で
保存軟骨による
鼻中隔延長術を受けた
とのことで来院されました。
主訴は
・鼻先が希望と異なって
異常な高さになった
・鼻が全く動かない
・鼻先が痛い
・鼻先に硬いものが触れる
・笑えない(表情がつくりにくい)
・鼻呼吸がしにくい
・・・でした。
↓初診時
鼻尖皮膚は過度に伸展され
新生血管によって
鼻尖は赤くなっていました
また鼻尖には厚さ2ミリ程度の
移植物が突出し、
触れました。
過度に鼻尖が高くなることで
鼻孔形がスリット状になり、
小指すら入らないとのことでした。
過度に鼻先が高くなることで
アジア人には見かけない
形態になっており、
鼻尖皮膚を突き抜けるかのように
保存軟骨が留置されていることと、
鼻呼吸が困難であることより
術後3ヵ月の瘢痕増殖期でしたが
全摘術を行いました。
↓摘出保存軟骨(長さ20㎜×幅10㎜)
一枚の保存軟骨で延長術が
行われており、
画像右側の角を利用し
鼻尖形態を5角形に
つくりあげていました。
また保存軟骨は
左右の下外側(鼻翼軟骨)の間から
突出し、鼻尖皮膚に刺さるように
留置されており、
医学的な形成ではなく、
ただの工作と言えました。
もし危険を顧みず
自由に鼻をデザインしてよければ、
形成外科医は同じ素材を用いて
この鼻をつくることができるでしょう。
これは他の医師がつくれないデザインではなく
つくらないデザインです。
手術は工作ではないからです。
また、顕微鏡検査を行ったところ
保存軟骨の軟骨細胞生存率は
遠位側(鼻尖側):26%
中間部:29.7%
近位側(鼻中隔側):17.3%
と他人の軟骨ですが、
まだ生きた細胞が残っていました。
保存軟骨摘出後、
鼻孔上縁が頭側に
挙がらないように
下外側鼻軟骨(鼻翼軟骨)を
斜め下方に引き出すように前進させ、
上外側鼻軟骨部に縫合固定しました。
↓術前 斜め左前から
↓術後2ヶ月
一度過度な鼻尖皮膚伸展により
鼻尖部皮膚を薄くしてしまうと、
鼻先の瘢痕が増殖します。
重篤な瘢痕は1年半程経過をみなければなりません。
↓術前 斜め右前から
↓術後2ヶ月
↓術前 横から
↓術後2ヶ月
修正によって、
鼻尖の痛みは消失し、
鼻呼吸が可能となり、
上口唇は自由に動くようになりました。
やり過ぎた手術を受けると
低くしても昔の柔らかい組織の鼻には戻らず、
修正をすると逆に瘢痕によって
丸い鼻になってしまいます。
やり過ぎはリスクが高く反動が大きいので
注意が必要です。
手術料金
・鼻中隔部修正・異物摘出術
550,000円(税込)
・鼻尖修正・鼻翼軟骨形成術
385,000円(税込)
*別途術前検査料、診察料、
麻酔・薬剤料金がかかります。
銀座すみれの花形成クリニック
*日本形成外科学会 美容外科教育関連施設
院長 横山才也
日本美容外科学会(JSAPS)専門医
日本形成外科学会専門医
日本形成外科学会 美容外科分野指導医
ホームページ
http://ginza-sumirenohana.com/
手術サテライト
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