28年前
他院で鼻にL型プロテーゼを
入れたのですが、
2年程前、鼻背に凹凸が
あることに気づきました。
半年前に凹凸部が
はじめて赤く腫れ、
それ以降
時々同じ症状を繰り返すように
なったそうです。
↓レントゲンを撮ったところ
凹凸部の皮下に石灰化が
ありました。
この石灰化は
シリコンプロテーゼの周囲に
できたものです。
通常レントゲン検査を行うと
シリコンプロテーゼのまわりには
白い陰影はありません。
↓参考ですが、
下の画像は7年前に他院で
鼻にシリコンプロテーゼを入れた患者様です。
プロテーゼ周囲に
異常な陰影はありません。
石灰化を認めた患者様は
時々赤く腫れる症状があり、
感染を発症していたため
摘出することになりました。
↓摘出したシリコンプロテーゼは
表面がスムースではなく、
細かな石灰沈着がありました。
またプロテーゼの摘出だけでは、
すべての石灰成分が取れず、
プロテーゼ周囲の組織に入り込んだ
石灰も掻把しました。
①は石灰沈着したシリコンプロテーゼで、
②はプロテーゼ周囲の組織内石灰です。
②の石灰部を取り残すと
術後、皮下に凹凸が残りますので、
可能な限り掻把が必要です。
この患者様は
シリコンプロテーゼを抜き、
新たに入れることは選択されませんでした。
また石灰部は完全に除去でき、
凹凸は消失し、
その後感染徴候はなくなりました。
シリコンプロテーゼは
整容面で優れており、
美しい鼻をつくることができます。
30年以上シリコンプロテーゼが
入っていても石灰化しないケースも
ありますので
不安になる必要は全くありません。
ただし術後20年以上経った場合は
一度レントゲン検査を行い、
プロテーゼがどうなっているか
確認は必要かと思います。
銀座すみれの花形成クリニック
院長 横山才也
日本美容外科学会(JSAPS)専門医
日本形成外科学会専門医
ホームページ
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修正再建手術専門サテライト
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