男女比は1:1なのか。

 

産まれてくる男女比は、女児100に対して男児は105~106であり、平均して男児の方が5~6%多く産まれると言われています赤ちゃん

 

最近数十年間の統計データからは、欧米では男児の出生割合が低下しているそうです。(※1)

日本の出生性比は、1975年に106とピークを迎え、低下に転じています。

2019年に日本で出生した男児は44万3430人、女児は42万1809人、出生性比は105.1でした。(厚生労働省・人口動態調査)

 

原因として、環境要因や排卵誘発剤、災害に伴うストレスなど、いろいろ議論されています。

 

そのなかで喫煙との関連に注目した報告が、2002年に英国医学誌Lancetに掲載されました。(※2)

2000年から2001年の2年間に兵庫で行われた質問票による調査の結果、受胎時に両親のどちらかが習慣的に喫煙していると、女児の割合が多いことが分かった、と報告しています。

 

男女ともに喫煙しないカップルでは出生性比は121であったのに対し、男性のみが喫煙しているカップルでは98.4、さらに男女ともに喫煙しているカップルでは82.3と男児が産まれる確率が低下していました。

 

限られた地域での限られたデータであり、また他にも交絡因子が存在する可能性がありますが、興味深いデータだと思いませんか。

 

もちろん、女児希望の方に喫煙を勧めているデータではないので、ご注意ください注意

 

※1   参照 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1732531/

※2   参照 http://www.medicine.mcgill.ca/epidemiology/hanley/c678/smoking_sexRatio.pdf

 

 

 

 

 

 

文責:

滝川幸子

医学博士 クリニックママ 医師

 

 

[理事長]古井憲司