今回からは、シミ・シワ・ニキビ・ニキビ跡・アザ・ホクロ・イボの最新治療についてお話していきたいと思います。
つい最近まで、美容外科・美容皮膚科といえば、「お金持ちの高齢の女性が、若返りのために通うところ」「ひどい皮膚の損傷を治したり、イレズミやアザ、火傷などをきれいにするところ」という認識が広く世間にはありました。
ところが現在では、美容外科・美容皮膚科はエステやマッサージを受けるのと同じように、私たちの日常生活に深く浸透してきています。
それは老若男女を問わず、〝ずっと美しくいたい?という願望を隠さなくなってきたことに加えて、最新のレーザー治療によって「切らずに」「短期間で」「無痛の」治療が可能になったのも大きな理由といえるでしょう。
美容外科・美容皮膚科における技術革新は目覚ましいものがあり、数年前はレーザーによる治療が画期的なものと大きな注目を浴びました。
そして、最近ではレーザー機器も美容外科・美容皮膚科の分野で普及し、珍しいものではなくなってきました。
しかし、なかにはレーザーに関しての深い専門知識を有さない医師や、医師資格を持たない医療機関以外の施術者が、安易にレーザー治療を行っているケースも少なくありません。
わたしはこれまで、美容外科・美容皮膚科の専門医としてレーザー治療を含む最新の治療に取り組んできました。
そうした経験を踏まえて、皮膚の老化やトラブル、医療レーザー脱毛、ダイエットなどについても、〝どのような症状に、どういった治療法があるのか?を本ブログで説明して参ります。
また、自分が気になっている症状はどのような病気や体質によるものなのか、それはなぜ起こるのかといったことや、それにはどのような治療法が一番良いのかということがご理解いただけるような内容を心がけて情報を発信していきたいと思っております。
それぞれの症状や治療法について各回コンパクトにまとめていけるよう努力してまいりますが、皆さんの身長や体重、皮膚の色や肌質が一人ひとり異なっているように、同じシワでも人によって微妙に治療法が異なります。
その微妙な違いについては、診察室でお話しすることになりますが、そのときにも、このブログの記事をあらかじめ読んでおいていただければ、説明がよりわかりやすいものになるでしょう。
あなたの美しさや若さのために、最新の治療が役立つことを心より願っています。
誰もが気軽に治療を受けられるようになった理由とはかつての美容外科・美容皮膚科の治療は、入院や長期の安静が必要だった切開手術が中心でした。
そのため、痛みがあったり、長期にわたって仕事を休んだり、手術の傷跡が現れるなどのデメリットが存在していたのです。
ところが、最近では日常生活に支障をきたさない日帰り治療を選択することができるようになりました。
また、手術によって容姿や容貌が激変することもなく、スムーズに快方に向かう治療が確立しています。
これはレーザーによる治療が主流となってきたためで、「切らずに治る!」ということが、広く一般に知られてきたことによるものでしょう。
今から十年ほど前は、十代や二十代の方が美容外科を訪れるときには人目を避けていらっしゃるケースが多かったのですが、最近では友人や家族の紹介でいらっしゃる割合が増えてきました。
学校や職場で、美容外科・美容皮膚科の治療法についての話題が日常的に交わされるようになり、一般の方々と美容外科・美容皮膚科の距離が、ずいぶん縮まってきたように思われます。
若い方だけでなく、最近では年配の方も来院されるようになりました。
それも、友人のご紹介で訪れる割合が増えてきているのです。
あるご婦人は、以前はエステティック・サロンの会員だったのですが、この方は美肌レーザー治療の後で、「これなら、エステと同じね」と、おっしゃっていました。
もちろん、美肌レーザーやシワ・タルミ取りレーザー、美白レーザーの場合も、医療行為として若返り治療を行っていますので、医学的に裏づけがある効果や肌質、体質の診断などは、エステと異なっています。
しかし、治療に伴う負担はエステとさほど変わらない、という意味のことをおっしゃるのです。
新しい「切らずに治る!」治療方法の登場という、治療をする側の変化だけではありません。
治療を受ける方の意識にも変化が出てきているのです。
意識の変化のなかでも大きいのは、「若返り治療」や美しくなるための努力に、女性側からも男性側からも支持が得られるようになったことです。
現代のファッションリーダーである、山田優さんや黒木瞳さんたちは、自分が美しくなるためのケアや努力を隠そうとしていないばかりか、ケアや努力のことを自ら語ってもいます。
一般の方でも、努力をしないで皮膚にトラブルを起こしたり、老いに身を任せるよりも、美しさを追求していくために、きちんとした対策を取るという行動は当たり前のものになりつつあります。
気軽に美容外科・美容皮膚科を訪れる方が増加している背景には、このような意識の変化があるのです。