「IT」
1990年のアメリカTVドラマ。
原作はあのスティーブン・キング。
イット [DVD]/ハリー・アンダーソン,デニス・クリストファー,リチャード・トーマス

¥1,543
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【あらすじ】
小さな田舎町で子供を狙った連続殺人事件が起きる。
その事件の裏に、かつて同様に子供を狙った『ペニーワイズ』の存在を感じ取ったマイクは、
かつての仲間たちを町へ呼び戻す。
30年前、子供だった彼らは『ペニーワイズ』と対決し退けていた。再び蘇った時には全員が
集まるという誓いを残して……
そして30年の時を経て、かつての少年少女たちが再び異形の存在『ペニーワイズ』に立ち向かう。
評価:72点
序盤から、一気に引き込まれます。
大人には見えないピエロ『ペニーワイズ』が、主人公たち7人のそれぞれの悩みや
心の隙間に付け入るように現れます。
見えないので相談できず悩むのですが、やがて少年少女7人が『ペニーワイズ』の
存在を共有し、立場は違えど仲間意識を持つようになっていく過程は、多くのレビューにも
あるように「スタンド・バイ・ミー」のような青春ドラマです。
この部分だけで作っても、それなりに成立する作品なのではと思います。
でも、30年後の誓いに従い集まる大人になった彼らという設定が目新しく感じられ
(1990年とはるか昔の作品ですが)
しかも彼の姿には妙なリアリティがあって、ただのSFホラー冒険譚ではない
テイストを作品に吹き込んでくれていますね。
元がドラマなので一気見すると少々ダレてくるパートが無いわけではありませんが、
最後までしっかり見てしまいます。
その演出・構成は素晴らしい一流のそれだと思います。
それにしても、ホラーばっかり見てるせいか、ピエロがアメリカで子供に人気だということが
まったく理解できません。
あんな顔に塗りたくった派手な服のおっさんとか、恐怖の対象でしかないでしょ……。
なので、愛すべきピエロが恐怖の対象になる、というギャップも1つの要素なんでしょうけど、
ここは全然ピンと来ず。
ア○パ○マンとかド○○もんが斧を片手に返り血浴びてたら、みたいな感じなんですかね。
ここからネタバレあり
なーんで、クモにしちゃったかなー。

かつて「ドリームキャッチャー」でも感じたことなんですけど、謎の恐怖の存在を
「こんなクリーチャーです」と何故明確にしてしまうのか。
まあ、謎が謎のままで怖い、っていうのは日本人向けの文脈なので、文化の違いという一言に
尽きるのかもしれませんが……。
それにしても、じゃあピエロのままでよかったんじゃないの?
いいんです。SFX技術なんか、1990年っていう時点で期待してないです。
それくらい脳内補完します。
でも敢えて正体をさらすなら、弱点とか弟の事件とかの伏線になってないと。
そうか、だからクモだったんだ! ていうのがほしかったです。
途中までは最高に怖いし、緊張感を保っていただけに惜しい。
強いて言うなら7人それぞれを描ききるのは180分弱では厳しいので、
割り切って視点を絞っても良かったのかもしれませんが……
原作は文庫4冊くらいあるみたいなのでそこは仕方ないのかな。
ということで、『ペニーワイズ』がクリーチャーでなければ80点の作品だと思います。
そう言えば「ミスト」もキングでしたっけね……
