弥彦山に住む兎の精霊 | くればのブログ

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上越市を中心に活動する SingerSongWriter 中村賢一

ここは
遠くに潮風を感じる 新緑の中である。
 
朝露に濡れた先端のとんがったオヒシバの葉が
一面に生い茂っている。
重力で丸められた水滴が葉の上に残り
厄介なことに触れる度に足を濡らす。
『まったく、早朝にここを通るのは嫌だな』
兎の精霊(僕)は、そう思った。
実態は無くても現存するオブジェクトに触れると
実態があるのと同じ現象になる。
 
朝早くに行かないと蛇どもに出くわすのだ。
特にヤマカガシのクソ野郎は超危険なのだ!
この間、仲間が噛まれてあっという間に冷たく硬くなっちまった。
 
それにしても今日は天気がいい
ここ、奥弥彦から見下ろす景色には
佐渡島と、人がよんでいる島がよく見えている。
あの島は紫のオーラで包まれている。
おそらく僕たちには見えても人間には見えていないものだ。
 
御神廟(ごしんびょう)とよばれている、今立っているここも、
あの、おっかない大神様の居る彌彦神社まで降りて、

下から見上げると紫色をしている。
そう、ここ弥彦山も佐渡島も特別な『気』に満ちた場所なのだ。
 
あ、そうそう・・
あのおっかない彌彦大神様に比べると
ここの神様はとっても優しい。
祭神の天香山命様と
妃神の熟穂屋姫命(うましほやひめのみこと)様は、いつも笑顔で
僕たちも守ってくれている。
 
つがいで参拝にくる人間たちは、
神様からふんわりとした『気』をもらって帰っていく。
人間は、みんな同じじゃない。
本当はね、誰もが絶対に交わることのない闇を持っている。
あたり前のことなのだ。
その、

単純だが複雑に見えてしまう構造が、本音と違う部分ですれ違う。
ここの神様は、その知恵の輪の解き方をそっと教えているのだ。
なんて言ったかな?・・
あ、
そう、『縁結びの神様』って、人間に言われているようだ。
 
 
あ~あ・これから、
あのおっかない彌彦大神様のところまで行く途中なのだ。
 
大鳥居を抜けて
摂末社前まであと少しのところに来ると
『はーい、ちょっと待った!』と
八所神社を守る狛犬様が現れる。
そしていつもアドバイスをしてくれる。
『おーまあ、いいか~』と、またいつもの出だしで始まるのだ。
これがまた堅苦しくて、超つまらないのだが
なんだかんだ言っても、助けてくれる
境内で唯一、頼れる優しい存在なのだ。
 
隋神門(ずいじんもん)にいる狛犬様の前を通過するときは

いつも緊張する。
更に背中が丸くなってしまう。
 
彌彦大神様の周りには、
すでにたくさんの精霊たちが集まっている。
 
あ、
言い忘れたけど、何人もの人間たちも周りには居るんだよ。
僕たちの存在に気付く人はとっても少ないけどね。
気付く人間は本当に稀にいる。
目で追われる時は、マジ、ビビる。
 
僕たち精霊は彌彦大神様に浄化してもらうのが目的だ。
いつも同じ、決まった浄化をしてもらう。
 
実は
人間も同じような目的でここに参拝する。
違うのは
人間は祈願をすること。
そして内容が無数に存在すること。
 
人間は大変だな・・って思う。
恨みや妬み・・
何が幸せなのか?自分自身が分かっていない人がほとんどで、
欲望のハードルも、どんどん上がっていくようだね。
大人になると、子どもの頃のような
楽しい!嬉しい!おいしい!可笑しい! 
が欠落してカタチを変えた感情が現れる。
 
僕たちにはね、人間を見るとね、この瞬間だけではなく
今までの人生の時間軸に絡まった無数の念が視えるんだ。
 
複雑に絡まっているようだけど、
実は、最初のたった2つの分岐から始まっている。
『もう、後戻りできない』なんて言っているけどさ、
本当なのかな?
自分で決めつけちゃってさ、
勝手につくった自分の不幸せの定義にやられちゃっている感じだよ。
 
『あ~あ・・簡単なのにな・・』
『何で気付かないのかな?』
 
 
あ、そうだ・・
人間に、いいことを一つだけ教えてあげるね!
鳥居を抜けてすぐにある神様の橋があるよね、
実は
あの橋の下の川の水はね、
低級なものだったらね
憑いた邪悪なもの、洗い流してくれるよ!
 
みんな知らないからな~
 
動くもの・流れる水のパワーをね!!!
 
 
 
 
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。