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情報短信 原発再開・・・同じ不真面目さ

情報短信 原発再開・・・同じ不真面目さ

今回の福島原発事故は、これまでの原子力の安全についての政府と電力、それにマスコミの「不真面目さ」に原因しています。そしてそれが結局事故に繋がり、多くの人を苦しめています。

でも、まだ同じことが行われていて、地震も津波もなく、ほとんどが内陸にあって淡水で冷却している原発の「ストレステスト」というのを急に出してきて、それも安全審査は推進側と独立した安全委員会がやるのに、経産省の「保安院」と名前をつけた隠れ蓑でやるなど、不真面目さが目立ちます。

さらに、本日の朝日新聞には「原発防潮堤 整備進まず」という大見出しの記事が1面トップにでましたので、多くの方が見られたと思います。

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大新聞のトップにしては実に不見識な記事で、もともと上の写真にあるように福島原発事故は「5.7メートルの防潮堤に15メートルの津波がきて、原子炉を襲った」ということに「形式的」になっているだけで、本当は、下の写真で判るように、津波は原子炉建屋の前にあるタービン建屋(高さ37メートル、標高6メートル)で完全に止まっていて、建物の隙間からわずかに原子炉の方にいった流れと、原発の南側の防潮堤の無いところから進入した海水が原子炉の後ろから回り込んだもので浸水して爆発したのです。

[カメラBandicam_20120105_102000811]

つまり、「津波で破壊した」のではなく「浸水で電源が止まり、破壊した」のですから、原因を科学的に判断すれば防潮堤を高くしても安全にならないのは小学生でも判断できることです。

原発の関係者は「とにかく再開する」というのではなく、今回の事故を職業倫理として深く反省し、真なる原因を突き止め、それを改善して、正直に国民に説明し、同意を得て進めないと、さらに混乱が続くでしょう。真面目にやって欲しいものです。
しかし、政府も専門家もマスコミもないも同然なのですから、私たち自身が再開の意見交換会に出て行って、「防潮堤は関係ない」ことを表明しなければならないでしょう。



中部大学武田邦彦
(平成24年2月23日)

情報短信・・・ご質問に答えて・・・CO2

情報短信・・・ご質問に答えて・・・CO2

読者の方などからのご質問などには共通のものがあり、時間があれば個別にもご返事していますが、「短信」という形で書きます。

「樹木はCO2を吸収しない」ということと「地球のCO2が減ったのは樹木などの生物の活動が原因の一つ」という一見して矛盾しているように見えますが、これは「量的関係」にあります。

今、温暖化で問題になっている「CO2の増加量」はほぼ100年に100ppm、つまり100年で0.01%のCO2が増えているということです。一方、生物の影響で減少しているCO2はほぼ1億年で1%ぐらいですから、100万年で0.01%となります。

つまり、人間が100年で0.01%増加、生物が100万年で0.01%減少ですから、森林でCO2を減らそうとすると、[0.01(増加)―0.000001(減少)]で、まったく効果が無いと言って良いレベルであることが判ります。

もちろん、このことを専門家は承知ですが、「自分が儲かれば、都合の良いことだけを言う」ということなので、「森林はCO2を吸収するから温暖化防止に役立つ」と言い、「1万分の1ではないですか?」と聞かれると、「少しでも減らすことが大切だ」と言い逃れるという仕組みです。



中部大学武田邦彦
(平成24年2月22日)

考える練習(2) 1年1ミリ問題

考える練習(2) 1年1ミリ問題

この1年。「どのぐらいの被曝まで大丈夫なの?」ということが、さまざまなことで報道され、多くの人が迷いました。でも、この問題は「医学」でもなんでもないのです。被曝の知識が何もなくても、正しいことが判るという練習をしてみたいと思います。

・・・・・・・・・

解説者:「基本的には放射線の被曝はそれほど危険じゃないんだね。これまでの研究では、1年100ミリシーベルトまで大丈夫というデータもあるんだ。」

視聴者:「そうですか?! でも、今まで放射線はとても怖いって聞いていたのですが?」

解説者:「世の中にはバカもいるからね。特に反原発の人なんかはなにも判らないのに、危険だ、危険だと騒いでいるんだ。」

視聴者:「なにか、1年1ミリとか聞いたことがあるのですが? 日本では国民を被曝からまもる法律もあるとか?」

解説者:「人体と健康の関係はね、LNT仮説、閾値仮説、ホルミシス効果など多くの学説がある。LNT仮説を採れば1年1ミリもあるが、閾値仮説なら1年100ミリもあるし、ホルミシス効果から言えば被曝した方がよいということになる」

視聴者:「世界的にも被曝量で合意した量があると聞いていますが?」

解説者:「その通りだ。ICRPという機関が合ってね、国際放射線防護委員会という公的な委員会なのだが、そこで1990年に国際的に合意している。原発の事故が起こったときには、1年100ミリまで認めようという機運もある。」

視聴者:「なんだか判らなくなってきたので、最初の質問に戻らせていただくと、日本の法律で決まっている量はあるのですか?」

解説者:「ある。原子炉の作業員は1年20ミリだし、医療に携わる人の場合はそれぞれ決まりがあって、厳格に守られている。」

視聴者:「私はどのぐらいですか?」

解説者:「えっ?あなた?あなたは関係がない。放射線の法律は放射線を出す人は機関を規制するものだから、放射線を出さない普通の人の規定はないよ。車だって運転している人には最高速度の規定はあるけれど、歩行者にはないのと同じだ。」

視聴者:「なるほど??判ったようでどうも判らないのですが、そうすると、私たちは被曝から守られていないということですか?」

解説者:「そんなことはないよ。最高速度の制限があるように、守られているんだ・・・(困ったな。ついに言わなければならないか・・・でも、時間かせぎをしている間に、放射性ヨウ素は半減期が8日だからもう無くなっているから、ごまかせたかもしれないな)・・・1年1ミリだね。法律では。」

視聴者:「えっ!1年1ミリなんですか? 法律?! 被曝量は法律で決まっているのですか?」

K:「当然じゃないか。日本は法治国家だよ。それに50発以上の原発はあるし、医療関係でも放射線をずいぶん使うのだから、国民を被曝から守る法律はあるよ。決まってるじゃないか。」

S:「その法律を決める人は誰ですか?」

K:「最後に決めるのは国会だけれど、最初は医者や被曝の専門家が委員会で決めて、それを官僚が法律の形にするんだ。もちろん、委員会の医師や専門家は大きな機関の長や責任者が多いね。その意味では当たり前だけれど法律の数値を決めるのだから「権威ある専門家が決めた」と言っても良いんだ。」

S:「その人たちが決めたのは1年何ミリシーベルトですか?」

K:「ん? 1年1ミリだよ」

S:「えっ! 1年1ミリ?! さっき、1年100ミリと教えていただいたと思うのですが?」

K:「それは君。そういうデータもあるという意味だ。学問だからね。いろいろな学説があるんだよ。」

S:「福島の原発事故の後、NHKを見ていても「法律で1年1ミリと決まっている」ということはまったく聞いたことがないのですが」

K:「福島の原発事故は非常時だからね。法律より学問の方が大切と思ったんだろう」

・・・・・・・・・

1年1ミリ問題の場合は、政府、自治体、マスコミ、専門家は国民に真実を知らせることをできるだけ先に延ばし、放射線が減少してきたところで正しいことに移るという作戦でした。

それは放射線が高いときに被曝させることになったのです。専門家のごまかしの一つにこのように「ポイントになることを言わずに、その周辺を解説する」というのも常套手段のようです。でも、論理的に少しずつ追い詰めることはできます。

この場合は「法律はあるのですか?」の一発です。なお、政府が盛んに「従わなければならない上司」のように口にしていたICRPという組織はグリーンピースやシーシェパードなどと同じようなNPO(任意団体)です。政府がICRPに従うなら、シーシェパードなどと同じようなNPO(任意団体)です。政府がICRPに従うなら、シーシェパードに従って捕鯨を中止する必要があります(実にバカらしい!)。



中部大学武田邦彦
(平成24年2月22日)