DJ会やSPレコードを聴く会なんかで、ナッシュビルウエストでレコードをかけたり聴いたりしているうちに、レコード熱が再燃してきました。
特に7インチ。
以前からサム・クック・フォロワーのレコードは収集していたんですけど、リトル・リチャードやウィルソン・ピケットなんかのワイルドなロックンロールやソウルを7インチで聴くと、それらをカバーしたイギリスのバンドの音を聴いても、ちょっと弱く感じてしまったりして、やっぱり本場アメリカの黒人が歌うロックンロールやソウルが重くドシッとくるなぁって感じたのでその辺りを探り出してます。
そこからまずターゲットに上がったのは、スタエフでも一度話題に出てた、ボウディーズのROYさんお薦めのBARRY!RECORDSから、Randy & The Soul Citizens 「Meet Me At The Pool」。
ROYさんも鈴木啓志先生からお薦めされたというレーベルですね(笑)
BARRY! レーベルは、OLD TOWNレーベル傘下なのですが、OLD TOWNにはサム・クック・フォロワーとして知られるDonald Heightもいます。
BARRY!レーベルのロゴは白黒なんですけど、最近は元ツイッターのXもそうだし、このスタエフやチャットGPTのアイコンも白黒が多いですよね。
BARRY!レーベルもこれから人気になるかもしれませんね、ソウル界隈では(笑)
このレーベルのアーティストはワイルドな歌声のシンガーが多く、ROYさんの好みな感じのアーティストが多いと言ってられました。
シングル1枚で終わってるアーティストが多いのも好感が持てると(笑)
Randy & The Soul Citizens 「Meet Me At The Pool」 に関して、ROYさんはこんなふうにも言ってられます。
「ボーカルはウィルソン・ピケットに近いディープなソウルシンガーで、ノーザンソウルみたいなナンバーですね。軽快な楽曲を暑苦しく歌うという、自分の好みのド真ん中。こうやってコレクターをしていると高いレコードばかり集めていると思われがちですけど、そんなことなくて。
これはCDのコンピレーションにも入ってないしLP化もされてない曲ですけど、10ドル以下で手に入れました。そうやってジャングルの奥地にまだ発見されてない生物を探しに行くような感覚でレコードを掘るのも醍醐味の1つですね。」
確かにOld Town & Barry のコンピCDにも収録されてないし、それほど高額な取引をされてないのか、僕は今回2,500円で購入しました。
ボーカルのランディーは、サム・クック系の声というよりほんとウィルソン・ピケット系のワイルドな感じですよね。
こういう爆発するような情熱的な歌声に最近は惹かれています。
だからといってサム・クックと無縁かというとそうではありません。
タイトルの「Meet Me At The Pool」っていうのも、サム・クックが歌っていた「Meet Me At Mary's Place」と被るところがありますよね。
サム・クックは「メアリーの家で会おう」で、Randy & The Soul Citizensは「プールで会おう」と歌っています。
そして何より歌詞の中に「Havin’ A party」と出てきますよね。
その辺がもろサム・クック(笑)
曲調もArthur Conleyの「Sweet Soul Music 」に似てるところがあって、
それが67年に対して「Meet Me At The Pool」は68年なので「Sweet Soul Music 」のヒットにあやかってた部分もあったかもです。
そうなると「Sweet Soul Music 」がオマージュしたサム・クックの「Yeah man」にも繋がることになるので、サム・クックからの影響は間違いなくあると思います。
そんなノリの良いノーザンソウルのレコードなんですが、B面も同じ曲でパート2になってて、サム・クックのハーレム・スクエア・クラブのようなプリーチをずっとしてる感じです。
A面が歌うパートで、B面が喋るパートって感じです。
なのでこのRandy & The Soul Citizensは、A面B面の2曲のシングルレコード一枚のアーティストというより、「Meet Me At The Pool」一曲だけのアーティストということになります。
惜しい。
何はともあれこれといった情報が無く、ROYさんも鈴木啓志先生ですらよく知らないアーティストです。
そういう情報を調べる為に、桜井ユタカさんのSOUL大辞典も3冊コンプリートしたんですが、SOUL大辞典は未完のまま桜井さんが亡くなられたので、アルファベットの“O”までのシンガーしか載ってなく、今回のRandy & The Soul Citizensは載っていなかったんです。
これまた残念。
(ちなみに佐野勝明さんの「楽SOUL」にも載ってませんでした)
まぁ今後またサム・クック・テイストな曲が見つかれば、SOUL大辞典は参考にさせて頂こうと思ってます。
何はともあれ、久しぶりにブログタイトルのSam Cooke Taste Hunter らしい記事を書きました(笑)