「サム・クックが来日する」
そんなソウル・ファンの夢を担ってウィリー・ハイタワー(Willie Hightower)が来日する。
1940年、アラバマ州ガズデンで生まれたウィリーは、6歳で教会の合唱団で歌い、十代の頃には自分のアイドルだったサム・クックが在籍していたソウル・スターラーズを見本としたカルテット・スタイルのゴスペル・グループ「ザ・シルバー・スターズ」を結成した。
1957年にサム・クックがグループを脱退した直後に、ウィリーも同じようにグループを脱退し、ソロとしてクロス・オーバーの道を選び地元バーミンガム周辺のクラブで歌い始めた。
1964年、悲劇的なサム・クックの死後以来、当時ほとんどのレコードレーベルのオーナーがそうだったように、ニューヨークにいたボビー・ロビンソンもまた「ネクスト・サム・クック」を探していた。
サム・クックを思わせるウィリーの歌声に感銘を受けたDJシェリー・スチュワートは、友人であったボビーにウィリーを紹介した。
同じくウィリーの声に惚れたボビーは録音するため、すぐさま彼をニューヨークに呼び寄せた。
サム・クックを追いかけていた男と、サム・クックを探していた男の運命的な出会い。
それはソウル・シンガー、ウィリー・ハイタワー誕生の瞬間だった。
1965年、ウィリーが"Enjoy Label"からリリースした初の世俗シングルはチャック・ウィルスの"What Am I Living For"のファスト・バージョンだった。
フリップは自作の"It's Too Late"。
ボビー・ブランドの曲に似た華やかなブルース・バラードだが、ウィリーはボビー・ブランドは好きだが影響は受けなかったと言っている。
「だって僕のアイドルはサム・クックだからね」。
その言葉からも分かるように、サム・クックが歌った"If I Had a Hammer"や"Somebody Have Mercy"、そして"For Sentimental Reasons & You Send Me"を同じような解釈でカバーしている。
「"If I Had a Hammer"は、サム・クックがコパで演ってて、僕もその曲が好きだったからアイディアを頂いてフィンガー・スナッピングのアレンジで録音したんだ」。
プロデューサーのボビー・ロビンソンはウィリーの好きなようにさせていて、サム・クックのようなイージーなミッド・テンポの"I Love You (Yes I Do)"なども録音した。
そして今回の来日タイトル「メンフィス meets マッスル・ショールズ」が表すように、ウィリーのバックにはスティーヴ・クロッパーとハイ・リズム・セッションがタッグを組む。
ハイ・リズム・セッションは昨年のスペンサー・ウィギンス来日時も同行しており、チャールズ・ホッジズ (Key)と、 リロイ・ホッジズ(B)のホッジス兄弟も再び来日するようだ。
あと数年早くこのツアーが実現していればティーニー・ホッジスもなんてことが頭をよぎる。
ティーニーのギターで"Poor Man"が聴ければどんなに沁みたことだろうか。。。
しかしそのティーニーの穴を埋める、いやそれどころか余分に盛り土をするくらいのレジェンド、スティーヴ・クロッパーが加わったことによりドリーム・チームが結成されることになった。
このメンバーで特に楽しみなのはフェイム・スタジオで録音された"Walk A Mile In My Shoes"。
リック・ホールがオリジナルより良いと自負するR&Bバージョンを、この夢の布陣がどう弾けさせてくれるのか期待が膨らむ。
さらにウィリーのディープなサム・クック・マナーが一番ハマるミディアム・アップの"Because I Love You"や、 "Nobody But You"が楽しみ。
そして何よりウィリーの自作でサム・クックの"A Change Is Gonna Come"のアンサー・ソング"Time Has Brought About A Change"(時が変化をもたらした)だ。
激動の世界情勢となったこの年に、ウィリーはどんな気持ちでこの曲をシャウトし歌い上げるのだろうか。
サム・クックが蒔いた種は、ハイタワーの名前のとおり高く育ち、今やフォロワーというその子供も老木となってしまった。
スペンサー・ウィギンスの来日時のリクエスト用紙にはウィリー・ハイタワーの文字が多く書かれていたと想像する。
ウィリーがそのオファーを聞いたときは、嬉しくもさすがに即答とはいかなかっただろう。
サム・クックが歩んできた道を追いかけてきた男の前にはもうその道は存在しない。
日本に行くべきか否か。。。
サムに助言を請うように天を仰ぎ、サムならどうしてただろう?彼ならきっと日本に行ってたに違いない、なんて思いで決断してくれたのではなかろうか。
サム・クックやそのフォロワーたち、そして日本のソウル・ファンの願いを叶えるべく、沢山の短冊を老木に引っさげてウィリー・ハイタワーは来日してくれる。
ウィリーはサムではないし、オリジナリティを持った一人のソウル・シンガーとして確立してることは十分に分かってる。
しかしウィリーがアイドルとして慕った名前を彼の代名詞として呼んだとしても、きっと喜んでくれるのではないだろうか。
だから最後にもう一度言っておきたい。
「サム・クックが来日する」と。
◎公演情報(※延期となっていました公演の振替開催日が決定しました)
【メンフィス meets マッスル・ショールズ featuring ウィリー・ハイタワー, スティーヴ・クロッパー & ハイ・リズム】
◆大阪公演(開場・開演時間に変更がございます)
2018年10月20日(土)
1stステージ開場15:30 開演16:30 / 2ndステージ開場18:30 開演19:30
サービスエリア ¥12,000 カジュアルエリア ¥11,000
↓
2018年10月25日(木)
1stステージ開場17:30 開演18:30 / 2ndステージ開場20:30 開演21:30
サービスエリア ¥12,000 カジュアルエリア ¥11,000
◆東京公演(10/27は開場・開演時間に変更がございます)
2018年10月22日(月)・23日(火)・24日(水)
1stステージ開場17:30 開演19:00 / 2ndステージ開場20:45 開演21:30
サービスエリア ¥12,000 カジュアルエリア ¥11,000
↓
2018年10月27日(土)
1stステージ開場15:30 開演16:30 / 2ndステージ開場18:30 開演19:30
2018年10月29日(月)・30日(火)
1stステージ開場17:30 開演19:00 / 2ndステージ開場20:45 開演21:30
サービスエリア ¥12,000 カジュアルエリア ¥11,000
【予約開始】
会員:8月14日(火)11:00より開始
一般:8月21日(火)11:00より開始

