ようやくビル・ブリッジズが撮影した2枚目のコンタクト・シートの紹介に。
このコンタクト・シート落札後に同じ出品者から更に4枚のコンタクト・シートが出品され、チェックしてみると今回紹介する写真と同じテレビ番組に出演している時のものだった。
下に貼り付けた4点がそれ。(落札せずorz)

番組名は『PMイースト/PMウエスト』といい、司会はマイク・ウォレス(Mike Wallace)。
番組は前半の60分をニューヨークから、後半の30分をサンフランシスコからの放送と二部構成で行われていた。
サム・クックは最初に61年の6月12日の放送に登場し、司会のマイク・ウォレスとトークをした後で『サマータイム』を歌い短い時間の出演は終わっていた。
それは二日後に改めて番組内でサム・クックの特集をするプレビューとしての出演だった。

6月14日の同番組では、マネージャーのジェス・ランドが用意した台本『サム・クック現象(Sam Cooke: Phenomenon)』によって、ニューヨークからの一部の1時間をそのドキュメンタリー放送にして特集された。

ダニエル・ウルフの著書『Mr.Soul サム・クック』によると、ちょうどその頃『キューピッド』がリリースされ『チェイン・ギャング』以来最もヒットしたシングルとなり、RCAのレーベル役員たちがスターを抱えているということに気づき、ジェス・ランドはこの機を逃すまいと更に高額の契約更新を交渉していたという。
この『PMイースト/PMウエスト』での大掛かりな特集を組んだサム・クックの出演は、そのヒットに拍車をかける為のメディア出演だったようだ。

番組にはヒューゴ&ルイジ、それにジェス・ランドが出演し、ギターにクリフ・ホワイト、ドラムスにパナマ・フランシスを引き連れサムが十数曲を歌った。
サムのファンクラブの記事を読むと、番組のフィルムは存在していないようで、いくつかの珍しいスチール写真が公開されている程度だったとされている。
以前からネット上などで確認していたその時の画像は3枚程度だったが、今回のコンタクト・シートにより、その珍しいスチール写真の全貌が明らかになったと言えそうだ。

落札したコンタクト・シートのサム・クックの上着は柔らかい素材のブルゾンを着ているが、後で出品されていたものの中には細身のダブル・スーツを着ている写真が見てとれた。
1時間番組の中でサムは十数曲を歌ったとあるので、衣装替えは視聴者を飽きさせないための工夫だったのかも。


写真は縦位置のものだけ貼り付け、残りの横位置の写真は番組内でサムが歌った『サマータイム』の動画の中に収めてみた。

それにしてもテレビで十数曲というコンサート並みの曲数を歌っていたことに驚かされる。
その時のセットリストも知りたいが、やはり何といってもサム・クックが歌っている映像を観てみたかったものですね。。。