こんにちは。😊
今日もありがとうございます。🌸
60代の女性 Aさんのお話です。
数年前に突然旦那さんを病気で失くし現在は旦那さんのお母さん、つまりお姑さんと二人暮らしをしています。
自分自身の両親もたった一人の妹さんも早くに失くし実家と言うべきお家ももうなくなってしまいました。
子供達は結婚をして皆さん自立していてAさんは介護助手のパートをしています。
元日からのお仕事で…
施設の中に偏屈でちょっと有名なおじいさんがいて洗濯物を届けに行った時、いくら部屋のドアをノックしてもカギを開けてくれない。
インターホンの応答もない…
偏屈で有名だとは言え、もしかして部屋の中で冷たくなっているかも知れないと思い「洗濯物を持って来ました〜。」
…と大声を出してみたそうです。
そうしたら…出て来てくれました。
「いくら正月だ新年だなんて言ったって昨日も今日もな〜んにも変わんないよね〜。」
とAさんはおじいさんにそう声をかけながら洗濯物をタンスの中にしまい込んだのです。
Aさん自身がそんな気持ちだったのかも知れません。
突然「こっちゃ(こっちに)来てみろ。」とおじいさんが言うのでそちらの方へ行ってみると
…そこには大分前に自分があげた小さなサボテンの鉢植えがありました。
自分の家は寒いのでおじいさんの部屋はいつもあったかいから良く育つでしょうとAさんがあげた小さな鉢植えでした。
「ホラこんなに大きくなったよ。」と言って見せてくれたのだそうです。
ホントに大きくなってたのよ〜。
そう言ってAさんはニコニコ笑顔で話してくれました。
そして一言
死ぬのも簡単じゃないね〜。
それはAさん自身の心の虚しさでもあり心の叫びでもあると私は感じました。
又そんなAさんだからこそ偏屈なおじいさんの心の琴線に触れる事が出来るのだとも。
いつもと変わらぬ生活がどんなに有り難い事かといくら自分に言い聞かせたとしても人間とは必ずしも満ち足りるものではありません。
時々こうして心の中に寂しさや虚しさなどが不意に浮かんでくる事もあります。
Aさんだからこそ人の気持ちに寄り添えるんだろうなぁと思います。
ちょっと切ないお話の中のちょっとジンワリくるお話を聴きました。