味ってどうやって感じてると思いますか?
教科書には、舌に味蕾という味覚の感覚器があって…
という話が載っていますよね。
舌のどの部位が塩気を感じるとか、甘みを感じるとか、
そういう感覚地図も添えられていたりします。
でも人間は、味蕾への刺激をそのまま味として認識しているわけじゃありません。
例えば、風邪を引いて鼻がつまると、
食べ物の味がわからなくなった経験はないでしょうか。
ワインやブランデーを飲む際にグラスが重要なのは、
酸化の速度だとか、揮発成分の香りの広がり方とかもあるでしょうけれど、
嗅覚の味への関与も大きいはずです。
実際には、
味 = 舌で感じる狭義の味の刺激 +
視覚 + 嗅覚 + 口の触覚 + 聴覚
と思ったほうが近いのではないでしょうか。
これを認めるなら、
視覚や嗅覚をいじれば味が操作可能
ということでもあります。
それを実際に示したもののひとつが、東京大学の鳴海拓志先生のところの、
MetaCookieというプロジェクトです。
実際に口に入れるのはプレーン味のクッキーなのですが、
チョコレートの映像を視覚に送り込み、適当な香りを嗅覚に流すと、
チョコレート味のクッキーとして認識されます。
別な例として聴覚方面では、
ポテトチップスを食べるときの「パリッ」という音を強調してやると、
実際より新鮮に感じるという研究もありました。
これは、2008年度のイグノーベル栄養学賞を受賞しています。
・2008年度イグ・ノーベル賞、受賞一覧
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=81165261
器を変えると味が変わるかどうか試してみると面白いです。
器から箸で持ち上げてしまう固体の食べ物より、
器が直接口に触れる飲み物の方がはっきりすると思います。