院内を清潔感あふれるキレイな状態に保ちたい。

時間をかけずにキレイにしたい。

クレンリネスの考え方で汚れを予防したい。

 

それは、業務の流れの中にうまくクレンリネスの動きを入れていく事が秘訣です。

 

必要なのは〝考え方〟〝しくみ〟〝ノウハウ〟

 

それを一つ一つ練り上げて行けば

ラクに、当たり前に、

きれいな状態を維持できるようになります。

 

今回は、フロアーのクレンリネスについてお伝えします。

 

現在、新型コロナウィルス感染症が流行する中、

院内のきれいさはイメージとして非常に大切な事ですね。

 

基本的に、医療施設は

他の場所と比較して

ランクの違うきれいさが必要です。

 

現場の皆さんが気持ちよく、自信をもって業務に集中するためにもそれは基本です。

感染対策については、適切な方法のガイドラインがありますが、清掃やクレンリネスでは迷う事ばかりですね。

 

この後の説明をぜひ参考にして下さい。

 


歯科医院のフロアーは、

ワックスがもたない!!

それは私が歯科専門になる以前から感じていたことでした。

 

その原因をハッキリさせ、対処することで

どれくらい美しく清潔感を維持することができるかのチャレンジです。

 

そしてその原因とは

 

図1

 

歯科診療室にはワックスより硬い物が

目に見えない粉塵として床に落ちています。

それを歩行によってこすりつけますので

ワックスの表面には粉塵と同じ大きさの

非常に細かな傷がつきます。

 

無数の傷がつくことで表面が平らでなくなり

ツヤがなくなってしまうわけです。

 

であれば、その原因となる粉塵を除去すればいいと言うことですね。

 

フロアーの日々のクレンリネスは以下のようになります。

 

図2

 

日常のクレンリネスとしてはこのような事を行います。

白い数字は作業の割合いです。

 

除塵(じょじん=粉じんを除去する事)が最も大切です。

頻度としては、

可能であれば患者さん交代ごと。

そこまでできない状況であれば

できるだけ早く実行するとして

医院様ごとの状況で可能なタイミングで

行われてください。

粉塵除去のためには乾拭きが有効です。

マイクロファイバーモップなら微細な粉じんも

キャッチできます。

 

掃除機とモップとではどちらがいいですか?

 

と言うご質問を頂く事があります。

 

アンサーは

 

掃除機とモップでは目的が違います。

モップは粉塵除去。

掃除機は隅や隙間のごみ、髪の毛、歯科材料などを

回収する。

 

図1の写真は掃除機がけを丁寧にした後

マイクロファイバーモップで回収された

粉塵です。

掃除機をていねいにかけても

粉塵はこれだけ残るのです。

 

次に、水拭きについてです。

 

水拭きの頻度はどれくらいでしょうかと言う事なのですが

1日1回すれば十分。

 

図2にもありますが

清掃の基本として、

 

乾燥した汚れは乾燥したもので(乾式清掃)

水分が原因の汚れは濡れたもので(湿式清掃)

 

と言うセオリー(物事におけるもっとも良いとされる方法や手順)があります。

ですので、水拭きが必要なのは

消毒室、パウダールーム、トイレくらいでしょうか。

ユニット回りにはミストが落ちると思いますが

床に達してすぐに乾燥、または床に到達する前に蒸発していると思いますので、ウェット汚れとは考えにくいですが、粉塵+ミスト+落下した材料+スツールのキャスターの摩擦、を考え合わせると、水拭きエリアにするのが適切です。


『洗剤を使えば床はもっときれいになると思って

使ってます(^O^)/』

と言われる事が、『院内クレンリネス講座』前の医院様ではあります。


そしてもれなくこう言われます。

『清掃業者さんに月1回ワックスをしてもらっているんですが

すぐに取れてしまうんです(涙)』

 

それはこういう事です

図3

 

図4

 

フロアーのワックスは主成分(アクリル樹脂やウレタン樹脂)や助剤を水に分散させて保管しています。

ワックス全体の70%程度は水なんです。

ですのでワックスの正式名は〝水性樹脂仕上げ材〟と言います。

 

そしてその樹脂は、メンテナンス性を確保するため

※表面についた汚れをメンテナンスで除去しやすくするため

〝アルカリ可溶性樹脂〟

などと言うものが使われています。

 

そしてそして、

『洗剤を使って拭いているんです』

の〝洗剤〟は

弱アルカリ性洗浄剤

であることが多いですよね。

 

これでお分かりかと思いますが、

毎日ワックスを溶かして拭いているのです。

 

図3にありますように、

歯科診療室のフロアーには、

除去するために洗剤が必要なものはほぼありません。

 

ですので、フロアーのクレンリネスに

洗剤は基本的には使わなくていいのです。

 

次行きます。

 

これは、感染対策を学ぶ中で出てくる

スポルディングの分類表を知っていれば

わかる事かと思います。

 

図5

 

床に関しては血液汚染があった時に

適切な方法で消毒をするだけでオーケーとなっています。

図6

 

フロアーを消毒する必然性はないと

世界的ガイドラインで示されてはいますが、

してはいけないとは書かれていません。

 

ですので、現在の状況では念のため、

イメージのためにも消毒したい。

 

とのご方針でしたら実施されてもいいと思います。

 

ただし、消毒液も水分がありますし、

界面活性剤を含んでいるものもあります。

 

ですので、〝毎日、洗剤拭きをする〟と同じ程度に

フロアーのワックスは薄く分解除去されていきます。

 

そのため、プロがフロアーメンテナンスで

作り上げたたワックス塗膜は

早い段階で崩壊します。

 

これはご理解しておいていただきたいと思います( ̄^ ̄)ゞ