次の日、電話が鳴り、
「小林君、手直しや。」
この一言。
どこが悪いのか言ってくれません。
すぐに行って、自分でチェックし、少しでも悪そうなところを再クリーニング。
丸1日かけて手直しをしました。
終了の電話。
次の日、
「小林君、まだアカンでー!」
再度手直し・・・・。
電話。
次の日、
「小林君、この程度やったら、そのへんの洗い屋と一緒やでー。」
ここでその監督さんの気持ちがわかりました。
『育てようとして下さっている・・・・』
再度40Kmを走って、丸1日かけて手直し、と言うより「完全やり直し」。
でもその時の気持ちは、
「これ以上ない程、最高に仕上げたる!」
意気に感じていました。
終了して、次の日、
「小林君、専用請求書、取りに来てー。」
ヤッター!!!
で、事務所に行くと100枚綴りであるはずの専用請求書が、10枚切り取られて、それを渡されました。
なんとなく、意味はわかりましたが・・・。
「とりあえず、これが終わるまでは、試用期間な。」
「その後が続くかどうかは、小林君次第やで。」
しかも、請求書の「金額」の所は空白で出すようにとの指示。
私の値打ちはその監督が決めると言う意味です。
これ以上ない、モチベーション!
それから、仕事のFAXが入るたびに、
「どうすれば、ワンランク上の仕事ができるのか」
そればかり考えて仕事をしました。
2日で納得いかなければ、2日半かけました。
そんな仕事の値段って、どれくらいかわかりますか。
あの頃で、1200円/坪でした。
ですから、30坪の家なら36,000円です。
40Km離れた現場、それに2日から2日半かける。
徹底して、同じ分譲地でした。
その監督の持ち場です。
どれくらいの期間だったか忘れましたが、10件目の仕事を終って、請求書を書き、事務所に持って行きます。
渡して
「ハイ、ご苦労さん!」と言われ、
「あの、請求書、これで終わりなんですけど・・・・。」
と言いました。
怖かったです!!
今回はここまでにさせて頂きます。