ゴジラ キング・オブ・モンスターズ (原題 Godzilla: King of the Monsters)は2019年5月31日に公開されました。
監 督: マイケル・ドハティ
脚 本: マックス・ボレンスタイン
出演者: カイル・チャンドラー / ヴェラ・ファーミガ / 渡辺謙他
上映時間:132分
制作費: 2億ドル(約222億円)
おすすめ度:90点 怪獣プロレスファン納得の見応えバッチリの超迫力バトル!映画館のシートに釘付け間違いなし!
<ストーリー>
神話の時代に生息していた怪獣のモスラ、ラドン、キングギドラが復活する。彼らとゴジラとの戦いを食い止め世界の破滅を防ごうと、生物学者の芹沢(渡辺謙)やヴィヴィアン(サリー・ホーキンス)、考古人類学者のアイリーン(チャン・ツィイー)らが所属する、未確認生物特務機関モナークが動き出す。<シネマトゥデイより>
◆ハリウッドゴジラ3作目
1作めは、悪名高いエメリッヒ版トカゲゴジラ、2作目はギャレス・エドワーズ版で全世界での興行収入587億円のヒット、今作はギャレス版の続編で、渡辺謙扮する芹沢博士も続投。
◆映画館で是非見て欲しい
音がすごい!ゴジラが歩くだけで、ドシンドシン、映画館で重低音が響き体まで振動します。歩くだけならまだしも、大バトルですから鼓膜破れそうです!
実はゴジラだけではなく、ラドンも見どころ満載です。ラドンは飛んでいるだけで、ソニックウエーブで街がとんでもないことになります。更に、米軍戦闘機との戦闘シーンも必見!
気合の入った映画音楽も実に違和感無いどころか、グレードアップ!ゴジラのテーマやモスラのテーマなど、鳥肌モノです。
◆着ぐるみの限界
2億ドル(約222億円)の制作費ですから、今まで東宝でつくっていたゴジラとは、制作費で恐らく100倍ぐらいちがいます。 シン・ゴジラでさえ10億円ちょっとで、20分の1ですから。
予算の縛りがなくCGを最初から最後までケチることなく使い大迫力の戦闘シーンを生み出しています。
こうして、ハリウッドでゴジラが制作されるのは、これはひとえに東宝が長い間、着ぐるみで頑張ってくれていたた努力の賜物だと思います。
◆日本版ゴジラの敷居がまた一つ上がってしまった
心配なのは、これだけの日本版ゴジラを完膚なきまでに叩きのめした作品のあとで、日本でゴジラが制作されるかも心配です。
◆主なキャスト
・マーク・ラッセル(カイル・チャンドラー):代表作 スーパーエイト
ゴジラに息子を殺され、怪獣との共存を提唱するモナークを脱退。怪獣と交信する装置オルカの初期開発者で動物学者
・エマ・ラッセル(ヴェラ・ファーミガ) :代表作 マイレージ、マイライフ
モナークの純古生物学者で、カイルの元妻、秘密裏にオルカを完成させる。地球を破壊する寄生虫を、ある力を使って粛清しようとしている。
・マディソン・ラッセル(ミリー・ボビー・ブラウン):ストレンジャー・シングスでエルを演じ天才子役として注目される。今作ではまっさきに出演が決まった。
ラッセル家の長女で、母親の計画を支えている。
・芹沢博士(渡辺謙)
父親である芹沢英二の後を継ぎゴジラの研究をつづけている。モナークのリーダー。
こんなところにまで日本人を使ってくれていたんですね。しかも衣装まで着て!感動
◆ネタバレを含む感想など(ネタバレ注意)
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◆ストーリー
ストーリーは、、親子愛、マッチョな父親、マッドサイエンティスト、そして、生きて戻れないミッションなどなど、ハリウッド映画のど鉄板要素満載。
1作目のエメリッヒゴジラは除き、シリーズ物2作目は、物量大作戦というお約束。
正直、ストーリー的には鉄板過ぎてイマイチかも・・・
◆東宝ゴジラへのリスペクト
ハリウッドは、映画のヒットの為なら原作無視の設定にされることも多々あります。1作目のエメリッヒ版ゴジラは、トカゲ怪獣にしか見えませんでした。しかし、今回は、子供の頃からゴジラを観て育った監督です。日本のゴジラの設定を崩さずにうまく料理してくれました。
・海に沈んでしまった古代文明にもゴジラを神として崇める様子の石碑があり、ゴジラは地球の守り神であるとかの設定は○。
・キングギドラも宇宙からの侵略者という設定も○
・エンドロールで流れるゴジラのテーマ曲や、ゴジラのぬいぐるみを着たスーツアクターが撮影の合間にスーツを半分脱いている写真のショット○
・ゴジラの鳴き声 画面ではその姿が映る前にその咆哮を聞けばゴジラだと分かってしまう。おなじみの咆哮(当時は弦楽器の再生速度を落として録音した)
・バーニングゴジラ!!!ここまでやってくれるとは・・・○
・オキシジェン・デストロイヤー!!! 危うくゴジラ死ぬところでした○
・エンドロールごのキングギドラの顔・・・メカギドラの伏線か?○
・キングギドラの全方向ビーム・・・シン・ゴジラの内閣総辞職ビーム○
・怪獣の事をタイタンと呼びますが、パシフィック・リムではkaijyuuと日本で考えられた巨大モンスターの呼称をつかってくれています。ゴジラにはやはりkaijyuuと呼んでほしかった☓
◆シン・ゴジラとの対比、
庵秀明監督のシン・ゴジラでは、もしも現実世界にゴジラが現れたら?という虚構対現実を謳っており、想定外の出来事に政治家たちが右往左往しながらもゴジラと対峙する映画でした。最終決戦も、在来線爆弾や、建設現場で使われる高圧ポンプ車で、現実に即した物を活用しながら戦うという地味な展開です。私は今でも100点満点のできだと思っていますが、アンチ派が現れたのも事実です。彼らは怪獣プロレスを求めていたのです。
シン・ゴジラと対象的に今作では、大統領や政治家は一切出てきません。軍も勝手にどんどん現れてきます。これには、シン・ゴジラのアンチ派は大喜び間違いないしです。さらに、待望の怪獣プロレスが見れるのですから。
私が、前回映画館で見た洋画が「アヴェンジャーズエンドゲーム」だったのですが、あの大迫力の映画さえ、バトルが小さく感じられるほどの大迫力でした。
◆次回作が心配なほど
次回作がキングコング対ゴジラになることは決定しているのに、アヴェンジャーズの最終回のような戦闘シーンに、3作目を危惧する気持ちになりました。キングコングとゴジラだけでこの迫力は出せないような気がするからです。ストーリー重視に持っていくのでしょうか?
エイリアンは1作めでは、一匹だけで、2作目は大量にでてきて、アクション映画になり、3作目からは地味な展開で、どんどんしぼんで行きました。ターミネータもある種このような流れです。
◆アメリカの批評家サイト
ロッテン・トマトの評論家による評価は39%とかなり低評価ですが、一般オーディエンスは87%と高評価。比較対象としてシン・ゴジラの支持率は評論家86%、オーディエンスが73%です。
◆天才子役
天才子役、ミリーの演技に期待していましたが、大人になって早くも壁にぶち当たったようです。期待値が高かっただけにちょっと残念です。今回は普通の役者級で、流れが読めていないうちに演技してしまったような印象です。