基本的にコピペばかりですが、
ご容赦ください。
100が遠い・・・
何だか、
終わりなき旅状態です。
いや、DEATH。
↑Mr.Childrenの 終わりなき旅 です。
二十六話目 宿題とった??・・・
小学生の頃、俺には仲のいい友達がいた。
俺と真逆でまじめな性格だったが、夏休みには毎日一緒に遊ぶほど仲良しだった。
そいつの夏休みの宿題が一段落するまで待たされるのが日課みたいになっていた。
俺の方は宿題は後回しにしてて日記もつけてなかったけどな。
だが夏休みも終わりがけのある日、そいつは事故で死んでしまった。
俺と自転車で競争中に、先を走る友達だけトラックと衝突、即死だった。
葬式にはトラックの運転手も来たようだが友達の親が怒鳴って追い返していた。
俺も自分のせいだと言って謝ったが、そんなことはないと言って友達の部屋に連れてかれた。
友達の物を何か持って行ってくれと言われて、いくつかの形見を貰った。
毎日遊んでいた友達を失って、学校が始まるまで何もせずダラダラ過ごしてた。
久しぶりに行った学校ではクラスメイトの死で騒いでたりもしてたが意外と問題なく過ごせた。
しばらくして俺の提出した自由研究が賞を取ったりしたがあまり実感が持てなかった。
二十七話目 女の子
俺にはふたつ年下の妹がいるんだが、その妹の友達がよくウチに遊びに来ていた。
妹は無口で友達が少なく、その子がほとんど唯一の友達だった。
その子はおおむね普通の子だったんだが、なんでか夜になっても家に帰ろうとしない。
いくらガキでも、他人の家のメシ時には帰るというのは分かっていそうなもんだが、
うちの母親が「もう帰らなくていいの?」って言っても「大丈夫」と言うばかり。
まあ、世の中にはそういう空気読めなくて厚かましいガキもいるもんだけど。
その子は単なる厚かましいガキじゃなかった…というのが後でわかった。
ある時期を境に、その女の子は、ぱったりウチに来なくなった。
しばらく経った後、ふとその子のことを思い出して母親に聞いてみた。
○○ちゃん、最近ウチに来なくなったね と。
すると、うちの母親の表情が途端に曇った。
なんでも、その子は施設に預けられたらしい。学校も変わり、もうウチには来ないとのこと。
あんまり唐突なので詳しく聞いてみると、どうもその子の母親が警察に捕まったということらしい。
その子は母子家庭だったようで、母親が逮捕されたことで身寄りが無くなり、どこかの施設へ行ったとのこと。
しかし、逮捕なんてのはよっぽどのこと。何をしたのかと聞くと、殺人だとか何とか…。
その母親には本来、その子の下にまだ二人ほど子供がいたらしいが、生活苦で育てられなくなり、
思い余って殺してしまっていたらしい。
おまけにその遺体はゴミ袋に入れて押入れにしまっていたとか。
逮捕のきっかけは、その遺体から漏れる腐敗臭に近所の人が気がついたかららしい。
その子は自分の兄弟の死体がある家で生活をしていたということになる。
そりゃ、帰りたくないわな…。
ちなみに俺の妹もそこへ遊びに行った事があるらしいが、臭さはよくわからなかったそうな。
二十八話目 母猫
幼稚園のころ、ころんでひっかき傷つくって泣いてたら同じクラスの女の子に絆創膏をもらったんだ。
金属の箱に入ったヤツ。5枚ぐらいあった。「全部あげる。無駄使いしちゃだめよ」って。
家に帰っておふくろに「絆創膏?ケガしたの?」って言われたんで剥がしてみせた。
ケガなんてどこにもなくなってる。不思議だったけど絆創膏のパワーだと信じた。
何日かして朝御飯のとき自分のお気に入りの茶碗にヒビが入ってるのを発見。
ガキの浅知恵だよね。ヒビに絆創膏はってみたんだ。
・・・・・・夕飯のときにはがしたら直ってた。
手押し車にアヒルがついてるおもちゃ。アヒルの首が取れちゃったんだけど
絆創膏はっておいたらやっぱり直った。
大切に使わなきゃ、とさすがに事の重大さに気づいた矢先、うちの猫のヤーヤが車にひかれた。
残ってた絆創膏全部はって、毛布をかけて幼稚園休んで看病した。
泣き疲れて寝ちゃったんだよね。ヤーヤに顔をなめられて目を覚ました。
治ってたんだ。傷なんか痕すら残ってない。明日幼稚園いったらミヤちゃんにお礼言わなきゃ。
「絆創膏くれてありがとう」って。
幼稚園行って気づいた。ミヤちゃんなんて女の子はいない。
絆創膏をもらった時以外に彼女をみたことなんてなかった。
なのに僕は彼女を見たときミヤちゃんだとなぜだか思った。
そういえばヤーヤを産んですぐに死んでしまった母猫もミヤだった。
二十九話目 クライミング
若い頃クライミングをしていた時に俺の先輩が最初に教えてくれた言葉が、
「ペアで登攀中に片方が転落した時は、上の者はできる限りの努力をしろ!ぶら下がっている者は上の者を助けるつもりで自分のザイルを切れ!」
と教えられた。
そして、その先輩は2年後 俺とのクライミングで自分のザイルを切った・・・
数年後、俺と後輩が岩壁に登っている最中に俺が転落・・・
後輩はまだまだ臨機応変にできるほど経験を積んでいなかったので、
俺が「最期は笑って逝ったと嫁と子供に伝えてくれ」と言ってナイフに手をかけた瞬間、
見覚えのある手が私のナイフを押さえた・・・
そう、数年前に自分でザイルを切った先輩の手だった。
何故かそう感じた。そして次の瞬間 後輩がまだ教えてもいない方法で私を助けた。
上を見た瞬間、後輩の側でザイルを握っているもう1つの手が見えた。
はっきり言って緊迫した状況だったので幻覚かもしれない。
そして火事場の馬鹿力を後輩が発揮したのかもしれない。でも俺がナイフを取り出そうとした瞬間に、
押さえた手の感触は紛れも無く先輩だったと10数年経った今でも信じている。
三十話目 双眼鏡
俺にはちょっと変な趣味があった。
その趣味って言うのが、夜中になると家の屋上に出てそこから双眼鏡で自分の住んでいる街を観察すること。
いつもとは違う、静まり返った街を観察するのが楽しい。
遠くに見えるおおきな給水タンクとか、
酔っ払いを乗せて坂道を登っていくタクシーとか、
ぽつんと佇むまぶしい自動販売機なんかを見ていると妙にワクワクしてくる。
俺の家の西側には長い坂道があって、それがまっすぐ俺の家の方に向って下ってくる。
だから屋上から西側に目をやれば、その坂道の全体を正面から視界に納めることができるようになってるわけね。
その坂道の脇に設置されてる自動販売機を双眼鏡で見ながら「あ、大きな蛾が飛んでるな~」なんて思っていたら、
坂道の一番上のほうから物凄い勢いで下ってくる奴がいた。
「なんだ?」と思って双眼鏡で見てみたら全裸でガリガリに痩せた子供みたいな奴が、
満面の笑みを浮かべながらこっちに手を振りつつ、猛スピードで走ってくる。
奴はあきらかにこっちの存在に気付いているし、俺と目も合いっぱなし。
ちょっとの間、あっけに取られて呆然と眺めていたけど、
なんだか凄くヤバイことになりそうな気がして、急いで階段を下りて家の中に逃げ込んだ。
ドアを閉めて、鍵をかけて「うわーどうしようどうしよう、なんだよあれ!!」って怯えていたら、
ズダダダダダダッて屋上への階段を上る音が。明らかに俺を探してる。
「凄いやばいことになっちゃったよ、どうしよう、まじで、なんだよあれ。」って心の中でつぶやきながら、
声を潜めて物音を立てないように、リビングの真中でアイロン(武器)を両手で握って構えてた。
しばらくしたら、今度は階段をズダダダダッて下りる音。
もう、バカになりそうなくらいガタガタ震えていたら、
ドアをダンダンダンダンダンダン!!って叩いて、チャイムをピンポンピンポン!ピポポン!ピポン!!と鳴らしてくる。
「ウッ、ンーッ!ウッ、ンーッ!」って感じで、奴のうめき声も聴こえる。
心臓が一瞬とまって、物凄い勢い脈打ち始めた。
さらにガクガク震えながら息を潜めていると、
数十秒くらいでノックもチャイムもうめき声止んで、元の静かな状態に……。
それでも当然、緊張が解けるわけがなく、日が昇るまでアイロンを構えて硬直していた。
あいつはいったい何者だったんだ。
もう二度と夜中に双眼鏡なんか覗かない。
三十一話目 だるまさんがころんだ
お風呂に入って頭を洗っている時、
「だるまさんがころんだ」
と口にしてはいけません。
頭の中で考 えることも絶対にヤバイです。
何故なら、前かがみで目を閉じて頭 を洗っている姿が、
「だるまさんがころんだ」で遊んでいるように見える のに併せて、
水場は霊を呼び易く、家の中でもキッチンやおふ ろ場などは霊があつまる格好の場となるからです。
さて、洗髪中にいち度ならず、
頭の中で何度か「だるまさんが ころんだ」を反芻してしまったあなたは気付くでしょう。
青じろい顔の女が、背後から肩越しにあなたの横顔を血ば しった目でじっとみつめていることに.....。
さて、あな たは今からお風呂タイムですか?
何度も言いますが、 いけませんよ、
「だるまさんがころんだ」だけは。
三十二話目 鍵
あるところに5人の大学生がいました。
彼らは1999年の大晦日にシンガポールに旅行に来てました。
そして運よく100階建の最上階つまり100階の部屋に泊まれることになりました。
大晦日の日 彼らはシンガポールのそのホテルにチェツクインして、
荷物をおいて、街にあそびに行こうとし、ロビーを通った時にフロントの人に、
「今夜、2000年問題が起こるかもしれないので、
12時ちょうどに、ホテル内すべての電気を消します。
だからそれまでには帰ってきてくださいね。」
・・・・ しかし、彼らは遊びに夢中になり
その約束をすっかり忘れて12時をすぎてしまいました。
フロントも真っ暗でエレベーターも止まっている。
寒すぎてこのままフロントで寝泊まることもできない。
仕方なく彼らは100階の部屋まで階段で100階の部屋まで行くことにした。
20階… 30階… 40階…とだんだんと足が棒になってきて、
50階でついにばててしまいました。
「オイ、このまま上がっていくと、本当に足が動かなくなる、
1階上がる毎に交代で怖い話しをして気を紛らわそう」
と一人の人が言った。
そして1階上がるごとに怖い話しをして、なんとか上にあがっていった。
そしてついに99階にたどりつくことが出来ました。
すると最後の一人が
「いいか、俺が今から言う話しは… 本当に怖いからな、
絶対にビビルなよ」
と他の4人に強く言った。
(どんな話しだろう…)と仲間達は息を飲んだ。
そして、彼はいった。
「一階に・・・ 鍵を忘れた・・・・・・」
三十三話目 オキテタラヤル
砂風呂をやろうとして、あんまり人目が多い場所だと
ちょっと恥ずかしいから、あんまり人気のないところで
友達に砂かけて埋めてもらったんだ。顔には日よけのパラソルがかかるように
してもらって快適だったし、すぐにウトウトし始めた。
その時、不意に誰かが近づいてくる気配がして
「オキテタラヤル」
と、若くはない女性の声でしゃべったのよ。友達の声じゃなかったし
妙に抑揚が無いしゃべり方だった。かなり眠かったから無視したんだけど
結局、それきり声はかけてこなくて気配もすぐ立ち去った。
しばらくして、砂から出て海で遊んでたんだけど、人も少なくなった帰りの時間に
パラソルをあの場所に置いてきてしまったことを思い出して取りにいったのね。
言い忘れてたけど、あの時、砂から出る際に人がまだいるかのように
砂を盛り上げて、パラソルも顔に当たる部分が見えないように配置していたわけよ。
友達を驚かそうとしていたんだけど、
結局、待つのがめんどくさくて、
すぐに別の場所で合流してしまったんだけどね。
で、パラソルを取りに戻った俺が見たのは
俺のじゃない別のパラソルが砂の盛り上がった部分に何本も突き刺さっていたのね。
俺のパラソルは切り裂かれて、顔があるべきはずだった場所に垂直に突き刺さっていた。
あと何故かカミソリが頭と胴体の間にめり込んでいた。
正直、怖かったし。怖い話のテンプレみたいだなとも考える自分もいたけど。
とりあえずゴミはまずいから自分の分のパラソルの残骸は持って帰ろうと思って、
思いっきり深く刺さってたそれを軽い怒りと共に引き抜いたのね。
そしたらさ、遠くからなんか声が聞こえてきて、
視線を向けると、
砂浜の向こうからものすごい勢いで、
走ってくる奴がいるのよ。
で、そいつがなんか叫んでるの。
まだ残っていた人たちが、そいつから、あとずさっているのはよく見えた。
もう俺もすぐに走って車に戻って、
よくわかんない顔してる友達を車に乗せてさっさと逃げた。
焦ってはいたが、距離はかなりあったから結構余裕ではあったが、
笑いながら「オキテル」「オキテル」と走ってくる姿は忘れない。
三十四話目 夕暮れにベルが鳴る
ある女性が二人の子供のベビーシッターとして雇われ、子供たちの面倒を見ることになる。
二階に子供を寝かせつけた頃、不審な電話が掛かってくる。
女性はいたずら電話だと思い、応対もそこそこに電話を切る。
だが、電話は繰り返し掛かって来る。
内容もどんどんと女性が居る家に近づいているような内容になっていく。
女性は警察に連絡し、逆探知を依頼する。
次に掛かってきた電話は「今子供を始末した、次はお前だ」と言う内容。
その電話が切れると同時に掛かってきた警察からの電話が伝えたのは、
「その電話はあなたの居る家の二階から掛けられています! 早く逃げなさい!」
そして、二階から人の気配が……。
三十五話目 赤いクレヨン
ある夫婦が今まで暮らしていたアパートが手狭になってきたことと、貯金が溜まったので念願だったマイホームを購入することを決めた。
新築するだけの資金はないので中古物件で妥協することにして、不動産屋に相談した。
「出物だ」という価格の割には綺麗で適当な広さの中古住宅を購入することになった。
引越しを終えて新生活を始めた二人は、あることに気がつく。
掃除した後でも廊下に赤いクレヨンが落ちていることがあるのだ。
夫婦は不動産屋に「この家で何かあったのか」と聞くが、
不動産屋は「そういった事件は起きていない」と答えた。
しかし、何か思うところあったのか不動産屋は夫婦の元を訪れて家を再検証することにした。
何も変わったことはないように見えたが、不動産屋は家の間取りから「存在しなければならない部屋」があることに気づく。
不動産屋は夫婦に了解を取って、夫と一緒に壁を壊し、隠されていた部屋を発見する。
部屋の壁には赤いクレヨンで「オカアサンダシテ オカアサンダシテ オカアサンダシテ オカアサンダシテ……」とびっしり書かれていた。
三十六話目 美術室
とある美術大学であった話です。
夏休み前に課題用の写真を現像するために、ある学生が写真部の暗室を使っていました。
時間が経つのを忘れて作業をしていると、いつの間にか日も暮れて夜になっていました。
誰も残っていないと思った守衛が、部屋の外側から鍵をかけてしまいました。
そして、長い夏休みにはいりました。
休みが明け、写真部の顧問が暗室の鍵を開けた時、そこには壮絶な光景が広がっていました。
その死体には爪が残っていなく、壁には無数の引っかき傷があり、どうにか部屋を出ようとした生徒の必至の行動の痕跡がありました。
そして、彼の体には肉体一部を食べた痕があったのです。
三十七話目 はあ~い
子どもの頃の話。
子どもの頃、僕は2階建ての借家にすんでいた。
母親も仕事をしていたので、学校から帰っても自分一人のことが多かった。
ある日、夕方遅く学校から帰ってくると、家の中が暗い。
「おかあさ~ん」と呼ぶと、2階からか小さな声で「はあ~い」と
応える声がする。もういっかい呼ぶとまた「はあ~い」。
自分を呼んでいるような気がして、2階へあがる。
階段をあがったところでまた母を呼ぶと、奥の部屋から「はあ~い」と声がする。
奇妙な胸騒ぎと、いっこくも母に会いたいのとで、奥の部屋へゆっくりと
近づいていく。
そのとき、下で玄関を開ける音がする。母親があわただしく買い物袋をさげて
帰ってきた。「しゅんすけ、帰ってる~?」明るい声で僕を呼んでいる。
僕はすっかり元気を取り戻して、階段を駆け下りていく。
そのとき、ふと奥の部屋に目をやる。
奥の部屋のドアがキキキとわずかに動いた。
僕は一瞬、ドアのすきまに奇妙なものを見た。
こっちを見ている白い人間の顔だった。
三十八話目 穴
ある家族が登山を楽しんでいました。
その家族の中にひとりの少年がいたんですが、彼は好奇心旺盛で
家族とは離れて勝手に山道を進んでいきました。
しかし、彼はうっかり山道で迷ってしまい、とうとう暗くなってきて、
本気で焦っていると悪いことは重なるもので、穴に落ちてしまいました。
その穴はかなり深くとても自力では登れそうにありません。
助けを呼ぼうにもこんな山奥に人がいるわけもなく、彼は死を覚悟しました。
何時間たったでしょう?穴の上で落ち葉を踏む音が聞こえてきました。
彼は必死に大声を張り上げ助けを求めました。
すると、穴の上から一人の男性が顔を覗かせました。
その男性は何もいわず黙々とその少年を穴から救い出しました。
そしてふもとまで送ってもらいました。
少年は大人になるまでその男性の姿形をなぜかハッキリと覚えてい
ました。
しかしそんな記憶も歳をとるごとに薄れていくのは言うまでもないことです。
彼が40歳になった時、再び同じ山をのぼることになりました。
しばらく山道を歩いていると山道にポッカリと大きな穴があいてるのに
気付きました。
なんだろう?と思いその穴を覗き込むと........
三十九話目 雪山
ラジオで聞いた、あるカメラマンの話。
ある雪山に助手と撮影に行った。雑誌の仕事だった。
撮影何日か目に助手が怪我をした。
まだ予定枚数撮れてないので、雪山を降りる事は出来ず撮影続行。
助手の怪我は悪化し、何日後かに助手は死亡。
それでも仕事を終えてなかったので山を降りる事が出来ず 。
泊まっていた山小屋の側に助手を埋め、一人で撮影を続けた。
朝、カメラマンが目を覚ますと何故か助手の死体が横にある。
「埋めたはずなのにな...」と また助手の死体を埋めて撮影へ。
これが何日も続くので、さすがにおかしいと思い、
最終日 自分の寝姿が写る位置で連続写真が撮れるカメラを設置し、寝た。
次の朝、やはり助手の死体は自分の横にあった。そして下山した。
会社に戻ったカメラマンは、昨夜山小屋に設置したカメラのフィルムを
自分で現像した。 そこに写っていたのは、
起き上がり、寝袋から出、山小屋から出、助手の死体を担ぎ、
自分の横に置く、自分の姿だった。
四十話目 タンス
これはボクがまだ小学生だった頃、両親が出掛けて
家に弟と二人きりになった時の話です。
ヒマだったので、二人でカクレンボをしようということになりました。
最初ボクがオニになって、弟を捜し始めました。
そして、親の部屋に入り、洋服がたくさん掛けられてるタンスの、
中に手を突っ込んだ時、いきなり手をグッと握られました。
ボクは弟を発見したと思い、手を握ったまま引っ張りだそうと
しました。「早く出てこいよぉ!」と言って、その手を強く
引っ張っても中々出てきません。
洋服が邪魔で中の様子は見えないし、全然喋らないから
オカシイなぁと思い始めてきました。
その時、背後から「お兄ちゃん何してんの?」と弟が現れました。
ボクは訳がわからなくなって その手を力一杯振りほどいて
猛ダッシュで家の外に逃げ出しました。
その後、両親が帰宅するまで家に入れなかったのは言うまでもありません。
あの手は何だったんでしょうか?
泥棒?それとも・・・
四十一話目 今度は
ある若いカップルに子供ができてしまい、
おろそうかどうしようか悩んだあげく、産むことにした。
しかし、まだ若い二人は育てることも出来ず、相談した結果その子を殺すことにした・・・。
二人は夜中に湖に行き、おいてあるボートに乗って真ん中あたりまで漕いで行った。
彼女は何度も「ごめんね、ごめんね。」
と言いながら赤ん坊を湖にポチャンっと落とした。
それから何年かして、そのカップルはようやく結婚することになった。
そして二人の間に女の子が産まれ、幸せに暮らしていた。
その女の子が4歳くらいになったある日、その子が突然、湖に行きたいと言い出した。
父親は気が進まなかったが、あまりにしつこく言うので仕方なく親子3人で出かけることに。
湖につくと今度は「パパ、あれ乗りたい。」
とボートの方を指さして言う。
しつこくねだられ、しぶしぶボートを借りて湖の真ん中あたりに来たところで、女の子が
「パパ、おしっこしたい。」と言い出したので、
仕方がないと思い、周りに誰もいないのを確認して湖にさせようと娘をだっこした。
ちょうど両足を持って、二人が同じ方向を向いていると
娘がくるっと振りかえり、「今度は落とさないでね。」
と言った・・・・・。
四十二話目 ここにいるよ
関東地方のある廃墟にて・・・
扉の前に、
「わたしは このさきの へやに いるよ」
って書いてあったので仲間と夜中の廃墟に入りました。
先に進むと分かれ道があって
「わたしは ひだり に いるよ」
みんな左に進みました。すると突き当たりの両側に部屋があって突き当たりの壁に
「あたまは ひだり からだは みぎ」
って書いてありました。
仲間3人は半狂乱で逃げようとしましたが
俺は勇気を出して右の部屋に行きました。すると・・・
「わたしの からだは このしたにいるよ」
下を見ると
「ひだりの へやから わたしの あたまが きてるよ うしろ みないでね」
俺は発狂して二階の窓から飛び降りて仲間と逃げました。
四十三話目 しがみつく女
これは自分が体験した実話です。
もうかれこれ8年ほど前の出来事なのですが、用事で池袋へ出かけ家に帰ろうとパルコの前を歩いていました。
自分はけっこう下を向いて歩く癖があるのですが、向かいから人が来たのでフッと目線を上げました。
その瞬間、自分は金縛りにあってしまい、
その人から目線をはずせなくなってしまいました。
その人は、スーツ姿の20台後半位の
サラリーマン風の人だったのですが、肩の所に額から血を流したすごい形相の女の人が
しがみついていたのです。
その人は自分に「なに人の顔じっと見てんだよ」といわんばかりに
ガンをつけ通り過ぎていきました。
どうしても気になってしまいそっと後ろをふりかえってみると、
血だらけの女はかたにしがみついたまま、首だけ後ろを振り返っていてしっかりと目が合ってしまい
しばらくの間、自分はその場所から動くことが出来ませんでした。
そして、その夜・・・
布団に入りうとうととしかけた時にやはり彼女はやってきました。
何の前触れもなく自分の部屋の
天井一面の大きさで、あの血だらけの顔で・・・
そして、低い声で「あいつにだまされた」「くやしい」
と訴えてきました。
自分はもう目をつぶり夜が明けるのをずっと待ってました。
ちなみにその後は一回も来てないです。
四十四話目 なくした携帯電話
先月加入したばかりの携帯電話を紛失しました。仕事上困るので、
さっそく翌日に金銭的安い新規登録で新しい電話に替わりました。
加入手続きをしてだいたい2時間くらいしたときでしょうか新規の電話が鳴りだしました。
新しい番号は誰にもまだ連絡しておりません。
しかし、不思議なことにその番号には見覚えがあったのです。
先日、紛失したはずの私の電話番号でした。
私はぞっとして出ることが出来ませんでした。
なぜかと言うと電話をなくした場所は夜景を見に行った山頂公園のがけの下で昔、
レイプ死体遺棄事件があったところだったからです。
無くした場所がわかりながら探さなかったのもそういう理由からでした。
翌晩、友人達の電話番号を聞き直すため親友のワンルームを訪ねました。
そこで友人から奇妙なことを聞きました。
昨晩、私の前の電話番号に掛けたら女性が出たそうです。
友人はてっきり私の彼女と思ってました。
なぜかと言うと、
「あしたのよる2人で家行くよ。」と言ったらしいので―――
ガチャガチャ!
そのとき玄関のドアノブを回す音が聞こえて来ました。
四十五話目 ハサミ
Aさんは毎晩のように金縛りにあって困っていました。そのことを
同じサークルの先輩に相談すると
「寝るときに枕元になんでもいいから
刃物を置いて寝るといいよ」
と教えてくれました。
その晩、彼女は教えられたとおりにハサミを枕元に置いて寝たそうです。
明け方眠りから覚める直前(眠りと目覚めのちょうど中間くらい)、
昨夜は金縛りにあわなかったことに気がつき、
「先輩の言ってた事は本当だったんだ」
と感謝しつつ目を開けました。
彼女の枕元に、昨夜、彼女が置いたハサミが突き立てられていたそうです。
四十六話目 この部屋で寝るな
何年か前、大晦日に友達と遊んでから朝帰りして、自分の部屋で寝てました。
そしたら、夢とわかってる夢をみたんです。どのようなものかというと
家に帰る途中に、電信柱や壁やらのあちらこちらに
「いのちをたいせつにしよう」や「後悔さきにたたず」
など半紙に筆書したものがペタペタはってある・・・というものなんですけれど・・・
まわりには誰一人歩いておらず、道のあちらこちらに血のようなものがとびちっていて、不気味な夢だな~と思いながら歩いてました。
そして、家に近づいたときに―――
母親に起こされて目が覚めたんですけれど、
母親はすっごく怖い顔で「この部屋で寝るな」って言うんです。
「なんで?」って聞いたら、
「今ここの上の部屋(集合住宅に住んでました)に仏様がいるから」と
言うので、なんか気持ち悪い夢見たのはそのせい?と思いました。
そのあとおせちを食べていたら、父親が、
「飛び降り自殺だったからなー。」
とボヤいてました。
そのときは本気でゾッとしました。
あの人は飛び降りてから後悔したのでしょうか?
四十七話目 おんぶ
あるところに、お父さん、お母さん、男の子、女の子の4人家族がいました。
最近、お父さんとお母さんの中は冷え切り、ケンカばかり。
そんな家族ですが、旅行に行きました。
しかし、子供達が寝てから、夫婦はまたケンカになりました。
カッとなったお父さんはお母さんを殺してしまいました。
次の朝、お父さんは子供達に何も言わずに3人で出発しました。
色々と見て回り、疲れたので休憩することにしました。
すると、お兄ちゃんが、
「お父さん、なんで朝からお母さんのことおんぶしてるの?」
四十八話目 夢と違う
テレビでアイドル?が体験談として話していました。もう何年も前ですが。
彼女は、ストーカーのような男に追い回される夢を見ました。
走って叫んで、助けを求めようとしましたが、間もなく捕まってメッタ刺しに!
自分のモノスゴイ悲鳴で目が醒めました。
ある日、彼女は近所の公園の側を歩いていました。
すると、なんと夢で見た男にソックリな男が向こうからやって来るではありませんか!
恐怖のあまり彼女は電話ボックスに駆け込み、友人に電話をかけました。
男は通り過ぎました。
安堵の胸を撫で下ろし、再び歩き始めた彼女。
するとまた向こうから、あの男がやって来たのです!
心臓は割れ鐘のように乱れ打ち、腋も手の平も冷や汗でじっとり濡れています。
しかし今度は逃げ込む場所がありません。
彼女は、男の横を通り抜けました。
男は そのまま通り過ぎながら、呟きました。
「夢と話がチガウじゃねえかよ」
四十九話目 わからない
エッセイで読んだんだけれど、ある人が道端で見かけた光景。
頭を大怪我した男の人が、(脳みそみえちゃうくらい。交通事故か?)
公衆電話の前に立ち、受話器をもって、電話にむかってガンガン叩きつけていたらしい。
きっと、『事故だから救急車を呼ばなくちゃ!』って思っているんだけれど、
なにぶん脳に損傷があるので、電話のところまでは来れたのだがよくわかんなくなっちゃって、
そんなことをしていたのだろう・・・という話。
みてたヤツは、ちゃんと電話してあげたのだろうか?
五十話目 暗がりの女
飲み会が終わり、一人で繁華街を歩いていたら、背中に視線を感じた。
振り向くと、暗がりで女が壁から右半分だけ顔を出してこっちをじーっと見ている。
変なのと思ったけど、酔ってていい気分だったので無視を決め込んだ。
しばらくして、さっきの女が別の暗がりからこっちを見てるのに気付いた。
ひょっとしてストーカーか?と思ったけど、気にしないことにした。
でもそれが数日続くとさすがに鬱陶しくなってきた。
半分だけ顔出してなんて、ひょっとして恥じらってるつもりか?
俺は文句を言ってやろうと
女にずかずか近づいていった。
女は右半分しかなかった。
参考文献・資料
http://matome.naver.jp/odai/2134079591325346801
http://matome.naver.jp/odai/2128105751861288301
http://matome.naver.jp/odai/2135612267643436501
http://matome.naver.jp/odai/2134389485329970701
http://matome.naver.jp/odai/2134385990627656601
http://matome.naver.jp/odai/2134389198229718201
―――――――――――――――――――――――――――――――――