
↑これはピグワールドで見つけた もう一人の自分。
現実、自分のそっくりさんやドッペルゲンガーに遭遇したことはないのですが、
死ぬまでに一度は見てみたいものです。
できれば、年老いてから。。。
とりあえず、ドッペルゲンガ―について、テキトーに簡単に、独断と偏見で調べてゆきたいと思います。
1.はじめに
この手の話は昔からあるみたいで、
ドッペルゲンガー(Doppelgänger)と、横文字(ドイツ語)になっているので、
海外の怪談話なのかな と思っていたりしていたのですが、
どうも日本でも、同じような話があったりするみたいです。
日本・海外でも、この「もう一人の自分」に遭遇したり、目撃されたりしている人が多々いるようです。
著名人・有名人で言えば、
・エイブラハム・リンカーン(アメリカ合衆国第16代大統領)
・エカテリーナ2世(ロシア女帝)
・芥川龍之介(小説家)
・ピタゴラス(哲学者)
・ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(作家)
・ギ・ド・モーパッサン(作家)
・ジークムント・フロイト(精神科医)
etc.etc...
さらによくある話では、このドッペルさんが現れると、
なぜか、「その者の寿命が尽きる寸前の証」とか、死期が近いみたいなことが言われています。
(まるで北斗の拳の「死兆星」です。)
また、ドッペルゲンガ―に近い現象として、
バイロケーション(Bilocation)というのがあり、一身二ヶ所存在のことで、
複所在、同時両所存在、バイロケーション現象ともいわれるそうです。
バイロケーションの場合は本人と分身の接触もしくは接近があり、
本人の間近でお互いに同じような行動をすることが多く、
場合によっては、ドッペルゲンガーと違い、会話が出来るそうです。
ちなみにドッペルさんは、
周囲の人間と会話をしないとか、
本人に関係のある場所に出現するとか、
何だか、シャイな一面があるみたいです。

↑これはポケモンのゲンガー(そう言えば、ポケモンの赤緑が流行っていたのは、自分が小学生の時だったなぁ。。。)
江戸時代の日本では、「影の病」、「影の煩い」と言われ、離魂病の一つとされていたみたいです。
離魂病と言われると、なぜか夢遊病を連想してしまいますが、どうも、ここでは生霊のような意味で考えた方が良さそうです。
ついでに生霊とは、
「生きている人間の霊魂が体外に出て自由に動き回るといわれているもの」
らしいです。
2.民間伝承と怪談話
日本での民間伝承についてですが、
青森県西津軽郡では、死の直前の魂が出歩いたり物音を立てたりすることを「アマビト」と言い、同様の怪異を秋田県鹿角地方では「オモカゲ(面影)」と言うそうです。
岩手県遠野地方では、人間の心だけが遠くの故郷へ赴くことを「オマク」と言われているそうです。
能登半島では「シニンボウ(死人坊)」と言って、数日後に死を控えた者の魂が寺へお礼参りに行くというのがあったり、
戦時中は、はるか日本国外の戦地にいるはずの人が、肉親や知人のもとへ挨拶に訪れ、当人は戦地で戦死していたという伝承が多くみられたそうです。
また、平安時代には生霊が歩き回ることを「あくがる」と呼んでおり、これが「あこがれる」という言葉の由来とされている説があるそうです。
「あこがれる」とは、本来は、人間の身や心があるべき所から離れていくことをいうが、鎌倉頃から特定の物事に心が引かれるという意味合いが強くなったとか。。。
色々、調べてみると、日本でも、生霊だの何だのと多くの話があるようでした。
死が近かったり、気持ちが強かったりすると、ポッと出てしまうようなものなんですかね。。。
(ドッペルさんというより生霊の民間伝承です。)
また、只野真葛の『奥州ばなし』「影の病」という話では、
~・~・~
北勇治という人が、外出から帰って自分の部屋の戸を開いたら、机に向かっている人の後ろ姿があった。
『誰だろう、私の留守に、部屋を閉めきってわが物顔にふるまっているのは。あやしいことだ……』と、しばらく見ているうち、髪の結いかたも着ている着物も帯も、普段の自分そのままだと気づいた。わが後ろ姿を見たことはないけれど、寸分違わないだろう。
顔を見てやろうと、つかつかと近寄ると、その者は、むこうを向いたまま障子の細く開けたところを抜けて縁先に走り出た。追いかけて障子を開いて見たときには、どこへ行ったのか、もう姿はなかった。
家族にこのことを話すと、母親はひとことも言わず、何か隠している様子だった。
それからまもなく、勇治は病気になり、その年のうちに死んだ。じつはこれで、北家では三代続けて、当主が自分の姿を見て病気になり、死んだことになる。
これは、いわゆる「影の病」というものだ。
祖父も父もこの病気で死んだことは、母親や家来たちは知っていたが、あまりに忌まわしいことのため語らず、それゆえ勇治は知らなかったのである。
勇治の妻もまた、先代と同様、二歳の男児を抱いて後家となった。
~・~・~
怪談話であれば、ほとんどが「死兆星」が落ちるパターンです。
ちなみに海外の実例というか、有名な話で言えば、
エミリー・サジェ(Émilie Sagée)
という方の話があります。
~・~・~
1845年。
当時32歳のサジェは、ラトビアのリヴォニアにある名門校に教師として赴任した。
最初のころこそ何もなかったものの、赴任してきて数週間が経ったころ、サジェの姿が同時にあちこちで見られるようになり、生徒たちはそのことを知って騒ぎ始めた。それでもまだ「見間違いだろう。」ということにはなっていたのだが、ある日決定的なことが起こってしまった。
授業中にサジェの姿が教壇で二つに分かれたのだ。
サジェが黒板に字を書いていると分身が現れ、黒板に字を書くしぐさをしていたのだ。顔も服装もしぐさも全く同じ。
その時教室にいた13人の生徒が全員目撃している。教室の中は大騒ぎとなった。
またある時、生徒がサジェに着付けを手伝ってもらっている時に、鏡の中に二人のサジェを見つけ、恐怖のあまり卒倒してしまった。
後に生徒たち以外の目撃者も現れ、給仕の少女が食事中のサジェのそばで分身が食事の仕草をしている光景を目の当たりにし、悲鳴を上げた。
そのうち、決定的な出来事がおこる。なんと42人の人間が同時に分身を目撃したのだ。
ある日、二階の教室で42人の生徒が別の先生の授業を受けていた時のこと。
その時、サジェは校庭で花壇の世話をしていた。
もちろん、その姿は二階の教室からよく見える場所だったので、多くの生徒がサジェがそこにいることを知っていた。
勇気のある生徒が、どちらが本物のサジェかと、室内のサジェに触れたところまるで手ごたえがなかった。
このとき、花壇にいるサジェはぼんやりとした様子だった。
やがて室内のサジェが消え、花壇のサジェは普段通り動き始めたため、花壇のほうがサジェ本人だとわかったという。
このような分身事件は1年以上にもわたって続いたという。
生徒たちの噂話に困惑した学校の理事たちはサジェを問いただしたが、本人には分身の自覚がなく、学校側同様に本人もこの現象に悩んでいた。
多くの生徒はこの分身の現象をむしろ面白がっていたものの、彼らの父兄は決してそうではなく別の学校へ転校させる親が続出した。
サジェは教師としては優秀であったが、学校側はこの事態を軽視できず、やむなくサジェを解雇した。
退職を促すと彼女は、「私は今まで同じ理由で18回も職場を変わらざるを得ませんでした・・。」と語ったという。
その後もサジェの赴任先では同じことが起き、20回近くも職場を転々とした挙句、とうとう赴任先がなくなったサジェは、義妹のもとへ身を寄せた。そこでも分身は現れ、子供たちが「おばさんが2人いる」と面白がっていたという。
その後人々の噂にのぼり、義妹のもとにもいられなくなったサジェはロシア方面へ引っ越したとされるが、その後は消息不明である。
~・~・~
分身でも自分以上にテキパキ働いてくれたら、どんなに助かることか。。。
と最初に思ってしまうのは、ある意味、社会人としてのクセですが、
ともあれ、どこの国でもドッペルさんに近い現象が伝承されているようでした。
3.とりあえず まとめ
ものの見事に、収拾がつかないカンジになってきました。
調べれば調べるほど、オカルト染みてきているので、中々、原因や実体が見えてきません。
ドッペルさんも、生霊も、民間伝承や怪談話として語られているものなので、
実体を確認するのは困難です。
とはいうものの、ここまで来たなら、無理やりにでもまとめてやろうと思います。
先ほどの只野真葛の『奥州ばなし』「影の病」を見ると、
「もう一人の自分」とは、体験者が直感的に「自分だ」と認識しています。
ドッペルゲンガーの遭遇談では、このような事例が多いそうです。
藤縄昭氏の「自己像幻視とドッペルゲンガー」(臨床精神医学76年12月号)によれば、
典型的なドッペルゲンガーは、以下のような現象が典型例が挙げられてます。
・目の前数十センチないし数メートルのところ、あるいは側方に、はっきりとした自己自身の像が見える。
・多くは動かないが、ときには歩行、身振りに合わせて動作する。
・全身像は少ない。顔、頭部、上半身などの部分像が多い。
・一般に、黒、灰色、白などモノトーンであることが多い。
・平面的で立体感を欠き、薄いという場合もあれば、ときにはゼラチン様ないしガラス様に透明な姿で見えることもある。
・自己像は自己自身の姿とかならずしも似ておらず、表情が異なったり、衣服が異なったり、さらには若かったり甚だしく老けて見えたりすることもある。
この「自己像は自己自身の姿とかならずしも似ておらず云々」を見ると、
何よりも、ドッペルゲンガ―をドッペルゲンガ―にたらしめているものは、
「遭遇者が“もう一人の自分である”と認識してしまうこと。」
もしくは、
「目撃者が“あの人は○○君だ”と認識してしまうこと。」
なのではないかと、個人的に思ったりしてしまいます。
また、ドッペルさんは、
民間伝承、怪談話、都市伝説として語り継がれているだけでなく、
SF小説、ファンタジー小説はたまた文学作品などにも取り扱われています。
多くの人が聞いたことくらいはあるのではないかと思います。
そのため、何となくボンヤリした認識でも、後々もしくは直ぐに補填されてドッペルさんに近いものになってしまったりするのではないかと思ってしまいます。
(個人的な意見です。)
また、環境によっては、そういう認識を誘発してしまう状況があるのではないかと思ってしまいます。
例えば「仕事で身内や知り合いが遠いところに行っている。」とか、
戦時中などであれば、余計に、そういう認識を求めてしまうのではないかと思ったりします。
(あくまで個人的な意見です。)
世の中では自己像幻視(Autoscopy)と考えられ、
脳の腫瘍、偏頭痛が原因で、ドッペルさんが現れると言った話もあります。(脳機能障害)
色々な説があるみたいですが、
結局のところは、よく分からないカンジです。
4.本音
散々、ワケの分からないことを書いてきたわけですが、
本音としては、
ドッペルゲンガ―でも、
バイロケーションでも、
生霊でも、
分身でも、
何でも良いから、自分の代わりに仕事でもしてくれ。
という単なる逃避願望です。
<参考資料>
・生霊(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E9%9C%8A
・ドッペルゲンガー(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%83%E3%83%9A%E3%83%AB%E3%82%B2%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%BC
・エミリー・サジェ(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%9F%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%82%B8%E3%82%A7
・世界10大怪奇(悪魔の蹄跡)
http://jajatom.moo.jp/kyoufu/2002/sekai02-03.html
・ドッペルゲンガーを見た歴史上の人物
http://matome.naver.jp/odai/2133550372242890001
・只野真葛『奥州ばなし』「影の病」
http://home.att.ne.jp/red/sronin/_koten/0123kageyama.htm
・Cult-Web.国内最大級の霊的知識集合体-離魂病
http://www.att7.jp/dictionary/seisinn/rikonnbyou.html
・近代デジタルライブラリー - 日本古文献の精神病学的考察
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1053334
↑My Chemical RomanceのThe Ghost Of Youです。
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