​若奥様大全集

昭和二十八年発行。

主婦と生活新年号附録。


祖母の実家から見つかった一冊です。

面白そうだから今度ゆっくり読もう、と思ってしまいこんでいました。


70年前の生活の様子や物事の良し悪しの基準が分かり興味深い内容です。





・良人→読みは「おっと」


・舅・姑からの叱られ方


・夕刻になったら、身だしなみを整え、心を鎮めて良人の帰りを待つこと


・妊娠の早期診断法として、婦人の尿を大黒鼠・兎・カエルに注射し、その動物の生体反応から尿中のホルモン量を推測する方法、または、レントゲン写真を撮れ、と…不安


・病気の知識


・季節の料理〜俎板・庖丁の手入れ法


・家計の預かり方


街の吸血鬼、という題名で。

→裏町などの通りの電柱に『即時金融』とか、『手軽な金融』などと貼紙が出ておりますが、このような広告は信用してはなりません。


詐欺にかからぬように、という題名で。

詐欺にかかると、精神・物質両面の損害を受けます。(中略)「会社の者ですがこちらのご主人が急に出張にきまりましたから、身の廻りのものと小遣を」と言われて「あら、大変だ、ちょっと待ってね」と、鞄に新しい服やお金を入れる奥さんもないでしょうが、まあ落ち着いて訊きます。「どちらへ行くのですか、何時の汽車ですか。必要なものは私が見送りながら持って行きます」「いえ、ご主人は途中で待ってられて、僕は使いに来たのです」「では時間と行先は会社へ電話をかけて訊いて駅へ行きますから、主人にそう伝えてください」と、相手の眼をじっと見ながら言えば、尻尾を出し、手強いと見ると引きさがります。

…70年前も今も悪い人はいて同じことをしてるんですね。



あと70年たったらどんな世の中になってるのでしょう。