ある日、龍に呼び出されて近くの公園へ向かった。


用事があった為に一度は誘いを断ったが、どうしても話がある!ということで少しの時間だけと約束して。






その日は雨雨で、じめじめと気持ち悪い日だった。




公園に着くと龍はすでに私を待っている。




私「…どうしたの?」




いつもと違い、龍は少し俯き加減でこちらを見ている。


その顔を見てもいい話ではないことくらいすぐ分かった。


なんだか嫌な予感がする。





そして龍は何も言わずに私を強く抱きしめた。






龍「ごめん…ビックリマーク俺、ハルを傷つけた…!!






私「えぇぇ目!?






なんのことかと思って驚いたが、次の瞬間更に驚いたあせる


龍は私を抱きしめたままポロポロと泣き始めたのだ叫び




龍「俺、かすみと…。この前司たちと飲んでたら、かすみがいきなり押し倒してきて…俺、嫌だったんだけど…抑えられなくて…」






話の内容は龍自身の懺悔だった。


私を抱きしめたまま、龍はその時のことを話しだす。




龍「でも、最後までしたわけじゃないんだあせるお前の顔が浮かんで…すぐ離れて泣いてたんだ…」




「それでお前に会いたくなって…」






龍は私を離さない。それどころか肩を揺らしてグスグス泣いている。


私はその話を聞きながら、なぜか冷静だった。




冷静ついでに「公園で人が見えるところでこんな…恥ずかしいんだけどなムムム」なんて思っていた汗






龍が浮気をすることなんて最初から分かり切ったことだった。


龍はかすみと付き合っている時も浮気を繰り返していたとかすみから聞いていたからだ。




いつかはするだろう。男は浮気するものなんだ…と龍と付き合うことになってから変に割りきっていた。




とはいってもショックはショックダウン


しかも相手はかすみだ…裏切るにしても相手を考えてほしいガーン






私「もぅいいよ…」




時間もなく、謝ってきたということで私は許すことにした。


これ以上責めてもしてしまった事実は変わらない。


私が余裕のある態度を見せなければ…




私「もぅしないでねDASH!




龍は私の言葉を聞くとやっと体を離し、涙を拭いて笑顔になった。




龍「ありがとう…ごめんな」










『仕方ない』




そう思うしかなかった。


私が全部分かっていて好きになった人だ。






…でもこの龍の告白はカモフラージュだった。






龍はかすみの他に二人の女性と関係を持っていた。


その中の一人を私に伝えて許されることで、もぅお前だけだと信じ込ませたのだ。




そんなことに気付くはずもなく、私は簡単に許してしまった。




そのことを後悔するのはもぅ少し先のことである…。




ペタしてね

その頃司はある女性と親しくなっていた。


女性の名前は「マリ」といい、かすみの知り合いで仲良くなった人で、ちゃんと紹介されたことはなかったが、司としばらく会ってなかった間に二人は付き合うようになったようだ。



私「今日、司ははてなマーク


龍「マリとデートでもしてんじゃないはてなマーク


私「ふーん…」



そんなやりとりがずっと続く。



たまに龍と私とマリと司で出かけることがあったが、司は以前のように私に接することはなくなっていた。

司の優しさは全てマリに注がれる。


それは当り前のことだけど私は寂しかった。

どこまでも我儘な自分ガーンでもそれを伝えるほど子供ではない。

ただ司が幸せになってくれればいいと思っていた。


マリはかすみの友人なこともあり、私に対して挨拶もしてくれない冷たい態度だった。




司が一緒にいないことで龍の行動は益々大胆なものになる。


龍「俺、ホストのバイト始めたんだ」


私「ホストはてなマーク


バイトを転々としていたことは分かっていたが、ある日龍は夜の仕事に手を出し始めたのだ。



龍「あぁ、でも女性相手じゃないよ。男性相手のホストって知ってるはてなマークそっちだから安心して。司も一緒だし」


私「司も一緒なのはてなマーク彼女さんはいいって言ってるのはてなマーク


龍「内緒なんじゃないはてなマークホストはお金がいいからね得意げ



司も一緒にホスト…?あの優しい司が?バレたら彼女を傷つけるだけなのに…?

とても腑に落ちない。



天真爛漫な龍とは違い、司はちゃんと考えてから行動する。

突っ走る龍を止めてきたのが司なのに、その司が龍と一緒にホストをするなんて。


不審に感じたが司に会って確かめる術はない。

携帯もポケベルも持っていない時代、司に会うには龍たちの家で待ち伏せなければいけないからだ。


腑に落ちないが仕方がないぐしゃぐしゃ

司が一緒であればこれ以上悪くはならないだろうと、ホストの仕事は嫌だったが承諾せざるをえなかった。



が…この話はまったくの嘘しょぼん司はホストなんてしていなかったのだ。

この事実はこの時から10年後に知るわけだが…。


龍はホストの仕事に着いてから様々な近況報告をしてくれていたが、そのほとんどは


龍「今日司は○○だったよニコニコ


龍「今日は忙しかったビックリマーク司は○○していたな~」


と、今考えると不自然なほど司の報告も織り込んできていた。



私は司に絶大な信頼をおいている。


そのことを利用され、私はまんまと騙されたまま、ホストになった龍を応援していた。


ペタしてね