月一度レッスンに来てくださる松岡淳先生。
今日は11時~20時まで 7人がレッスンしていただきました。
小中学生、専門学校生、ピアノ指導者、伴奏法を含むドイツリートなどバラエティに富んだレッスン内容でした。

音楽の構造や演奏の仕方に加えて
一人一人の指、体の問題点を一つ一つ丁寧に指導してくださいます。

アルペジオの際の親指の動きについて。

{0F9B844B-3E65-4CD7-91AB-FE94482FB2F0}


リュリの作品をチェンバロで。
写真では先生が弾いていますが、生徒ももちろん弾きました。{40A6DAEB-52F2-4617-9250-B857BF7213DD}

バロックの作品を現代のピアノで弾く際は、解釈の分かれる部分も多いと思います。
見ていただいているのは私の生徒なので、指導者としてたくさん質問させていただき日頃の疑問や迷いを解決する事ができました。
もちろんどの時代の作品でも言える事ではあるのですが、
強弱とくにフォルテをかけ離れたトーンで出さない。
特にチェンバロで作曲された作品では一つのトーンの中でデュナミークを表現する事が大切だとわかりました。

松岡先生は質問もどんどん受け付けてくださるので訊きたい事をたくさん教えていただくことができます。
指も手も身体も、そして表現したい事も人はみな違います。
自分がどう弾きたいのかを考え、
そして弾きたいように弾く(表現できる)ために、
これからできる事がたくさんあります。

次回は4月29日。
私もエントリーします。
今からワクワクしています。

その前に!
4月17日(日)には、松岡先生による
ベーゼンドルファーとスタインウェイの弾き比べコンサートを開催します。
終了後はそれぞれの弾き方の違いを体験するワークショップもあります。
後日また記事にしますが詳しく知りたい方はこちらまで。

仙台ピアノ工房 ドームの催し物 

{4AED0D10-E270-4128-8FE8-1AC95FDACABA}



3月22日から開催中の上山音楽祭。

22、23日のマスタークラスを聴講しました。
1日目の様子は地元紙で大きく取り上げられました。

{9109622E-229A-447C-B7D5-C95875C709F3}

ピアノを教える私ですが、チェロのレッスンはとてもいい勉強になり刺激になりました。
特に弦楽四重奏とトリオはレッスンを聞くことでその違いがよくわかり興味深いものでした。
クワルテット(四重奏)は、4声が同じリズムを刻んだり、あるパートを他の複数の楽器で和音で支えることが多い。
トリオ(三重奏)はそれぞれの楽器が独立している部分が多いようです。
ポリフォニックな要素が強いと思いました。
演奏を聴いているだけではなかなか分からなかったことです。
そして今後弦楽四重奏やトリオを聴くのがますます楽しみになりました。

それぞれの楽器のバランスの取り方もよくわかりました。
クワルテットで4つの楽器が同じリズムを刻んで和音で動くところは、「祈り」の部分。
オルガンや合唱でも演奏され得るところ。だから第1ヴァイオリンがことさら強くなる必要はない。

トリオでヴァイオリンとヴィオラが役割を目まぐるしく交換しながら動くのをまったく違うリズムで支えるチェロ。その練習の仕方。
面白い! 興味深いです。
ピアノも声部を分解してこういう練習が必要ですが、
目の前で3つの楽器で演奏されしかも丁寧なレッスンという解説付きで
聴くととても分かりやすいです。


たくさんメモしてきました。
聴講しながら今教室の子供達が弾いているピアノ曲のフレーズが重なって
すぐに伝えたいこと、自分自身がやってみたいこと、溢れそう・・・
{A6BFDC6F-66DE-4D94-BFE8-095914574833}





この音楽祭の音楽監督であり講師でもある東京芸術大学准教授の中木健二先生。
テレビインタビューでも「試験で◯がもらえる弾き方ではなく、演奏者がしたい表現ができるようなレッスンをしたい」という主旨のことをおっしゃっていましたが、その言葉通り「あなたはどう弾きたいの?」とレッスン生に問いかけることが重要なキーフレーズに。

弾いてくださるお手本が(こう申し上げるのもおこがましいのですが)
とても素晴らしくて 
美しさと知性に満ちており
お人柄が音楽に表れていて、
レッスン生 聴講生 共に音を楽しむ の境地。
真の意味で面白い、興味深い時間でした。
まさに楽に興ず。楽興の時。


上山音楽祭は27日日曜日まで山形県上山市で開催されています。
今日25日金曜日は 日本の宿 古窯 にてコンサート
明日26日11時から成人祝賀式で弦楽四重奏のコンサート
       (たぶん私がレッスンで聴いた学生さんたち)
27日日曜日 11時から 上山城多目的ホールでコンサート
公開レッスンも土日の午後13時から18時までびっしりです。

上山城への入館料が必要ですが、どなたでも聴くことができます。
小さいお孫さんをつれたおばあちゃんや、お城を見に来たであろう地元の方々が
三々五々聴いて行かれる姿が印象的でした。
こうやって層が厚くなっていくのですね。

ぜひこの企画がこれからも続くことを願っています。
ありがとうございました。



2月28日(日)ロンドン在住のピアニストAnthony Hewitt(アンソニー ヒューイット)のマスタークラスを開催しました。
来日のたびに開催している当教室でのマスタークラスは6回目となります。

午前中はソロレッスン。
受講生も聴講生もヒューイット氏と一緒に和気あいあいのランチブレイクの後
午後からは仙フィルのタタルヘンリさんにヴァイオリンをお願いしてヴァイオリンとのアンサンブルレッスンです。

現在バーミンガム音楽院の客員教授(Visiting lecturer)でもあるAnthonyさんのレッスンは、受講者それぞれの個性と問題点に沿ってとても丁寧にすすめられました。
ピアニスト木下順子さんがわかりやすく機知に富んだ通訳をして下さって、受講者の演奏がみるみるうちに変わっていくのがよくわかりました。


ヘンリ先生の写真


私自身もヴァイオリンとのアンサンブルで
ドヴォルジャークのソナチネを受講しました。
私は大学生の頃から室内楽が大好きでした。
でも郷里の大学の教育学部で音楽を専攻していたので
全員ピアノと歌必修。
卒業時どちらかを専攻とすることになっており、
管弦打楽器は2年生の時に1年間だけ学びました。
(私はチェロをしました)
そういう環境でしたので室内楽を組んで練習することはとても難しかったのです。
学生オケのアマチュアの方にお願いしてヴァイオリンソナタをしたり、ピアノ三重奏を試みたこともありましたが、なかなかうまくいきませんでした。
私の心には室内楽への大きな憧れがあり、
それが満たされない飢餓感も抱えていました。

Anthony Hewittのマスタークラスが始まった頃はソロだけでレッスン生を募集していましたが3回目ぐらいの時に、
「ピアノパートを練習してくればプロのヴァイオリニストの方に合わせていただける」というのはどうかな?と思いつきました。
他の楽器とほとんど「合わせたことがない」ピアニストでも、ヴァイオリニストがプロフェッショナルなら成立するのではないかしら?

早速タタルヘンリさんに相談しましたら快く引き受けていただき、
それ以来Anthony Hewittのマスタークラスでは必ずアンサンブルレッスンが入るようになりました。

ピアノパートを練習してくればプロの方が合わせて下さる、
というのは我ながらいいアイディアだと思うのですが、どうでしょうか。
今回はマスタークラスの前に、1度ヘンリさんとの合わせの練習をさせていただいています。

もちろんあらかじめ組んで受講もOKです。
過去には歌のご友人と一緒に受講した方もいました。

このマスタークラスから室内楽やドイツリートなど
アンサンブルピアノの輪を広げていくのが私の夢です。


途中でお帰りになった方もいらっしゃいましたが、
終了後集合写真を撮りました。


この後は近所の居酒屋さんで楽しい打ち上げ。
月一度マスタークラスをしてくださっている松岡淳先生も加わって音楽談義のみならずステージでの崖っぷちハプニングなど抱腹絶倒の3時間。

そして来年の再会を約束してお別れしました。

これで終わりということのないこの道。
還暦を迎えた私でもまだまだやれることがある。
そう思うと心が躍ります。


次回は何を弾こうかな・・・
(実はもう決まってます・・うふふふ



明けましておめでとうございます。

今日から練習はじめました
まずコンクールに参加する生徒の曲を予習。

それから2月のマスタークラスの練習も。

楽譜の写真を撮ろうと思いつつ、
忘れていることに今気づく忘れん坊


昨年は何か企画がある時しか弾かなかった。。
全体的におサボりの年でした。
今年は頑張ります。
いっぱい勉強するわよ

私は申年。
今年は還暦。
始めにもどって またゆっくり進みます。


今年もよろしくお願いいたします



今年最後のコンサートは
メシアン作曲「幼子イエスに注ぐ20の眼差し」全曲演奏会。
ピアニストの中川賢一さんは毎年1回20曲全部を弾く事をライフワークとされていて、
「何回目ですか」とお尋ねしたら、
2006年に県の美術館で弾いたのが最初で、その時から数えると今年でもう10回目との事。

木造ドームでするようになってから何回になるか、数えてなくて…
これも伺ったら5回目だそうです。
まだ5回目だった?
美術館の頃から聴いていて、今となってはメシアンの無い年末は考えられない私。
もっとずっと前から続いていたような気がします。

演奏中は写真撮影出来ないので、休憩中に撮りました。

 
{F126BBF0-0C52-4C6E-942C-F8DFA3161D40:01}

中川さんの演奏は美しいピアニシモから大迫力のフォルテシシモまで、幅広い音の魅力に溢れています。
メシアンを聞くようになって、「ピアノ」という楽器のイメージが変わりました。
音色もデュナーミクも一台の楽器でここまで変化させる事が出来る事に驚いています。
回数を重ね手聞くたびに、メロディや和音の変化がわかるようになり、一層面白くなってきました。

来年はメシアンの演奏会が、
年末の「幼子イエス~」も含めて3回もあります。
すべて中川さんの演奏です。
楽しみですね。


さて、今日を以って仕事納めとなりました。
更新が滞ってばかりでしたが、
読んでいただきありがとうございました。 
来年もよろしくお願いいたします。
どうぞ良いお年をお迎えください。