cocでもプレゼンの授業を設置していますが、以下はそのサブテキストの一つであり、プレゼンで著名なガーの本。特別な技術が並んでいるわけではなく、誰もが知るtipsを一通り整理したものになっている。

授業のお問い合わせはこちら 
http://www.classoncloud.jp 


プレゼンをする上で大切なのは空(白)の使い方。時間的、空間的なもの双方を指しています。タイトルのzen(禅)も、禅の精神のアナロジーとしてプレゼンの有り様を捉えることができるという意味。わびさびなどについても触れています。むしろこちらをどれだけ自分のものにしているかのほうがはるかに難しい。
 

日本人はプレゼンが下手だと言われて久しいですが、それは盲目的な主にアメリカのスタートアップ文化への劣等感があるとは思います。しかしそのエッセンスを禅の精神にまとめていることからわかる通り(鈴木大拙は数十年前にアメリカで流行った)、本来日本人のidentityを素直に生かした表現をすれば相手に伝わりうるものだ、ということがわかります。
 

要するに足元すくわれるような取り組み方をするなという話です。あとは本人のストーリー展開能力に大きく依存するところでしょうね。当然人間の才能がもろに出ます。


同時に、この本を読んでいると、講義において書かせることが相手の意図を伝えることと相反する行為であることがわかります。数理科学における手元の訓練は重要ですが、これが過剰だと人の話を聞かない人間が量産されるのはそういうことです。ストーリー展開能力を養うためにはむしろ、手元の訓練を休め、ビジュアル中心の見せ方で話に集中させる必要があります。