国際紛争 原書第9版 -- 理論と歴史/有斐閣

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レビューより引用;
>冷戦後の民族紛争、石油資源を巡る紛争、非政府組織(NGOの他テロ組織も含む)を巻き込んだ紛争、情報をめぐる紛争という現在進行中の課題となると、著者の「理論」では分析しきれず、新聞記事を連ねたレベルの記述に留まる。つまり、理論と実践の両方に経験豊富な著者といえども、「対テロ」など現在進行中の事態には、協調へと導く提案などは無理のようだ。本書を通じて、公平さを装いながらも、著者の本音であるパワー信仰者としてのリアリストの地金が随所に見える。

アメリカ支配層と一体化している著者の「国際紛争論」だけに、本書は批判的に読まれるべきである。いわば本書は、アメリカ支配層が「人々に信じ込ませたい歴史観」に基づく教科書である。ジャパンハンドラーの主要メンバーとしての著者の本音はどこにあるのか。それには、日本に厳しい要求を突き付けている「アーミテージレポート」(第1次~第3次、最新版は2012年8月)の共著者がジョセフ・ナイであることを確認すれば十分である。「改憲・憲法第9条の改正(集団自衛権の行使)」、「原発推進」、「TPP参加」など民主党の政権末期と現自民党政権が熱心に推進している政策は、上記レポートの指示内容そのままである。ジョセフ・ナイの、日本政権に及ぼす「ソフトパワー」(正確に言えば、脅し)の大きさと同時に、「上品」な教科書とのギャップの大きさを痛感する。

中等教育における議論能力は、全体的に経験知がなく脳内のイメージだけで語っているので、いくら訓練しようがまともな知見が得られないのが現状かなと思います。まずエスタブリッシュメントに逆らった議論ができません。「これからはグローバル化の時代だ」と叫ぶことはできても「いや必要ない」とは言わない。

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例えばジョセフナイのようなペラペラと喋るタイプの人間が、何も知らない素人や子供受けがいいのは、あれに対峙する、リアリストの論者の実証なり反論をまともに読んだことがないからだというのはかなり大きいところです。実際のところジョセフナイのような人間が一番危険で、「高学歴の有名人」にはこの手の扇動者が非常に多いです。そして一度反論を起こそうとするとかなりのプレッシャーをかけてくるのでなかなか子供も抗えない。


一番の原因は、例えば自身を主導する周辺の大人が「グローバル化はいいことだ」と言われた際に、その筋から外れまいとする優等生的な態度を捨てられないことに原因があります。流れに逆らうとどんな仕打ちが待っているかわからない、そういう防御反応がまず働くため、正しいと思うことを追求できません。自分で文献を引っ張ってきて反論するなり、経験から得られた皮膚感覚をもとに語ることができません。

思想や哲学が空から降ってくると思っているから起きることでもあります。実際のところ、思想や哲学は最深部では科学と直結しています。科学から逃げた人間はここに到達し得ないため、「自分らしさ」もまた空想をもとに形成するものだと勘違いしてしまうわけです。


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