lunch_09-26-2015


khanacademy的なことをやりたいと思っている子がポツポツいるようなので、少し所感を述べておくと、まず教育格差は経済格差が生み出している前提を認める必要があります。

金を積めば才能が付いてくるわけではありませんが、経済面での余裕が生活の余裕をもたらし、深く緻密に考えるための環境が整います。従って経済格差の問題から逃げて養育を考えることは不可能です。絶対に不可能。

khanacademy的なことをやろうとすると、かならず財団法人なりNPO化する必要がある。流行りのいわゆる反転授業ですが、まず映像講座をfreeで提供する必要があるため、ここから利益は上がらない。なので寄付なり直接間接の投資を受けることでここから利益を上げる必要がある。加えてkhanacademyをはじめとする反転授業は補修には向いてますが尖ったことには向いてません。映像なのでマニュアル化には向いてますが、ワンポイントでその都度指示を出していくことができないのが致命的な欠点です。

教育は医療と同じく公益事業なので、本来ならば国が一括してしっかりとしたものを提供したほうがいい。すべての人たちに等しく機会を提供する。でも実際のところは教育投資を上乗せすることで、我が子だけは頭一つ抜け出す余裕をもたせたい、と考えるもので、民間事業が国と同様に、例えば所得スライドの形で授業料を徴収し、富の再分配をしますと言おうものなら不満が頻発する。

表面的には映像を上げて後悔すればいいじゃないか、という話としてkhanacademyを捉えてる子は多いかと思います。でも実際のところは利益を生み出す仕組みがないと何も回りません。
僕がやりたくないなと久しく思っていることの一つには、地方の痩せた土壌から金を巻き上げて、都市部の恵まれた学生を特待で囲い込み、実績はそこ稼ぐというモデルです。某衛星予備校がとってるスタイルですが、公益事業としての本来のあり方を考えれば最悪です。

cocでは所謂できる子を主に集めつつ、一切特待適用はしていません。受ける前の状態であれば、中身を触れることもほぼできませんし、はっきり言って面白くないと思います。

そしてできることならば、地方の経済環境で恵まれない学生には割引を適用して受講してもらいたいと考えていますが、そこまではまだ行っていません。

話の対象がずれますが、これが地方分散の考え方です。最近はやりのグローバル化ですが、得体の知れないグローバル化の前に教育は学びの対象に対してuniversalであることが前提で、周辺への理解を示せるからこそ学際領域で価値を生み出すことができるようにもなれば、そのためにはlocalな環境間での格差が生じることはuniversalな交流を拒絶させる温床にもなり、望ましくないわけです。

これを理解するには、まず肌身で地方の痩せた土壌なり惨状を理解した上で、地域文化を超えて、互いにそこで生活する人達を肌身で感じるコミュニケーションを通じて、互いを支え合うことが共に益することを実感する必要があります。

大きく勘違いしている子が多いですが、社会保障は弱者救済がその原理ではありません。経済格差や教育格差を解消し、社会を安定化させることで互いの信頼を確保し、資金循環と投資を促し、豊かさの底上げを図ることが最大の目的です。「俺私には見知らぬ人間のことなど関係ない」というスタンスで、あるいは「点数にならない、バカバカしい」と言う発想でこうした現状を見ている限りは受験勉強のラットレースで生き残ろうが、所得の地盤沈下を起こし何も変わりません。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

logo

HP http://www.classoncloud.jp
facebook https://www.facebook.com/classoncloud.jp
mail customer.classoncloud@gmail.com

体験授業は土曜17:00から随時定期的に実施しています。

どうぞお気軽にお問い合わせください

>>>
体験授業のお問い合わせはこちら

説明会・食事会も定期的に実施しています!高校生・大学生が主な対象となります。
>>>食事会へのご参加はこちらから