孫や姉の呼びかけには何とか応えるのですが、
私の呼びかけにはなかなか反応してくれません。
年に数回しか会いに行かない親不孝な娘だから
かもしれません。
認知症もあるので数年前からだいぶ反応は
少なくなっていたのですが、、、
でも、そんな頃から一つだけ大きく反応して
くれる言葉があるんです。
それは「ありがとう」の言葉。
「お母さん、大変な思いをして私を産んでくれてありがとう」
「苦労の中で育ててくれてありがとう」など、
ありがとうの言葉を伝えると、
閉じていた目をぱっと開いて
私をじっと見て嬉しそうな表情をするんです。
数日前には意識不明の中ではっきりとニッコリして
くれてびっくり。
母の笑う顔、数ヶ月ぶりに見ました。
嬉しかった。
不思議ですね、「ありがとう」の言葉。

母は88歳になります。
女手一つで娘3人を育て、大変苦労の多い人でしたが、
今は入れ替わり立ち替わり
娘や孫達が病院にやってきて、意識があってもなくても
足や手をマッサージしたり話しかけたりしています。
時には両手と両足を三人でマッサージしている時も。
家族からこんなに愛され大事にされて、
お母さん良かったね。もう苦しくないといいね。
日頃は固定バンドでベッドの手すりに縛れられている母の両腕。
鼻に入れている経管栄養の管を抜かれると大変なので
仕方がないそうです。
面会の短時間だけ外してもらえますが、痛々しいです。
日本の終末医療のあり方や、
自分はどんな最期を迎えたいのかなど
いろいろと考えさせられます。
病弱なのに長生きしてくれた母に感謝
