サン=サーンス 組曲《動物の謝肉祭》より 第13曲 「白鳥」
全14曲から構成される組曲「動物の謝肉祭」の中でと言うより、サン=サーンスの作品全体の中でも特に有名で人気のある曲です。アンナ・パブロワが「瀕死の白鳥」と題し、バレエにしたことでも知られています。 流れるような旋律の美しさは、マスネの「タイスの瞑想曲」と並ぶような、 高い印象度があり、様々にアレンジされて広く親しまれています。 「動物の謝肉祭」は友人シャルル・ルプークの主催する謝肉祭のために書かれた作品で、 言わば内輪向けの余興的なものだったため、生前のサン=サーンスは出版を認めませんでした。しかし「白鳥」だけは別で、本人も自信があったのか存命中に出版されました。 組曲の他の作品が当時の名曲の断片を盛り込んだ、パロディや冗談に基づいていたのに比べ、 「白鳥」はオリジナリティを持ち、作品としての気品を湛えていたためだと思われます。 主旋律をチェロが歌い、2台のピアノが伴奏という形で演奏されますが、 今回はその内の1台をハープの音色にしてみました。2台ともにハープにしてもいいぐらいに、きれいなアルペジオがバックを彩っています。2015年1月21日放送のフジテレビ「ホンマでっか!?TV」では、 音楽治療評論家の藤本幸弘さんが、サン=サーンスの「白鳥」を聴くと頭痛が抑えられるという研究について解説していました。 緊張型頭痛が起こる要因は、肩の筋肉が凝り交感神経が高ぶるためで、 「白鳥」には交感神経を鎮め、副交感神経を高める効果があるとのこと。また、「白鳥」の伴奏はアダージョと呼ばれる人間の心拍数に近い音楽で、リラックスでき、βエンドルフィンが出やすく頭痛が軽減するそうです。